井上義久の発言 (本会議)

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○井上義久君 公明党の井上義久です。
 私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました安倍総理の施政方針演説に対し、総理並びに関係大臣に質問します。(拍手)
 冒頭、一月十五日の未明に長野県軽井沢町で発生したスキーツアーバスの転落事故によって、大学生など十五名もの方々がとうとい命をなくされました。心より哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた方々にお見舞いを申し上げます。
 将来ある若い有為な方々が犠牲になった今回の事故は、まことに痛恨のきわみであり、このような事故を二度と起こしてはなりません。再発防止に向けた取り組みを強く求めます。
 安倍総理は、今国会を未来へ挑戦する国会と位置づけ、施政方針演説で、経済成長、少子高齢化、厳しさを増す安全保障環境などの懸案に対し、真っ正面から挑戦し、答えを出すことに強い決意を述べられました。
 日本は今、高齢化と人口減少の同時進行、そして国際情勢の激変という内外ともに極めて困難な時代にあり、政治が未来への責任を果たすため、答えを先送りすることは許されません。
 安倍内閣発足から三年。自民党と公明党の連立与党による安定した政治基盤のもと、的確な政策対応により、経済再生は着実に成果を上げ、デフレ脱却まであと一歩のところまで来ております。
 経済の好循環をさらに加速させて経済再生を確実なものとし、国民一人一人が自分らしく輝き、自己実現できる一億総活躍の社会をつくらなければなりません。そのためにも、安心で持続可能な社会保障制度など、必要な社会基盤の整備を着実に進めることが必要です。
 地方を元気にする地方創生の新たなチャレンジも始まっています。そこに暮らす人に光を当て、一人一人が自分らしく輝く、人が生きる地方創生を進めなければなりません。
 また、我が国を取り巻く国際環境が大きく変わる中で、総合的な日本の外交、安全保障の取り組みも重要です。
 私たち公明党は、政権与党の一翼を担い、これらの課題に果敢に挑戦し、その責任を果たしてまいる決意です。
 三月十一日には、東日本大震災の発災から丸五年を迎えます。道路などのインフラや復興公営住宅、農業や水産業、商工業などのなりわい、新しいまちづくりなど、復興の足音が着実に加速度を増しています。
 四月から、復興・創生期間という新しいステージに入りますが、今なお十八万二千人を超える方々が避難生活を余儀なくされているということを私たちはいっときも忘れてはなりません。
 公明党は、引き続き、被災者に寄り添い、全ての被災者が人間の復興をなし遂げるまで、ともに闘い続けることをお誓い申し上げます。
 以下、諸課題について質問します。
 経済財政政策について伺います。
 安倍内閣発足以来三年間の経済財政政策により、企業収益は過去最高水準に達し、雇用面では、就業者数が百十万人以上ふえ、完全失業率も三・三%に改善しました。また、政労使会議等による取り組みによって二年連続となる高水準の賃金上昇を実現するなど、経済の好循環が目に見える形であらわれ始めています。
 一方で、課題も明らかになってきています。
 これまで、私たちは一貫して、家計へ、中小企業へ、地方へと経済の好循環を行き渡らせる、これが経済再生をなし遂げるための大きな鍵であると申し上げてきました。しかし、その広がりは十分ではありません。特に、国内向けの設備投資や地方における賃金上昇は期待ほどには広がっておりません。日本経済、ひいては日本社会の先行きに対する慎重な見方が企業にも家計にも依然として根強くあるからではないでしょうか。
 また、世界的にも、アメリカの金利引き上げや中国経済の先行き不安、不安定な中東情勢、国際的なテロの拡大による影響などのリスクがあります。
 年初からの揺れの大きい世界経済の状況も十分注視しながら、引き続き、経済再生を最優先に、経済財政運営に努めることが求められます。
 経済の現状認識と今後の経済財政運営についての総理の答弁を求めます。
 我が国経済の再生にとって今最も重要なことは、企業の収益を雇用の改善や賃金の上昇につなげ、内需を拡大することで消費と投資を呼び起こし、再び企業の収益が上がるという経済の好循環を確実なものとすることです。
 そのためにも、国内外にわたる政策を総動員することが必要であり、以下三点について具体的に伺います。
 第一は、経済の好循環の最大のかなめは家計における消費の拡大であり、そのための賃金上昇です。
 国レベルでは、政労使会議等の場を活用して賃金上昇の流れをつくり、また、下請企業への取引価格の適正化についても一定の成果を上げつつあります。こうした流れをさらに加速させるよう、引き続き経済界における努力を強く求めます。
 特に、賃金上昇の流れを中小企業や地方へと波及させるためには、大企業の収益の拡大を、下請代金の支払い等を通じて中小企業の収益の拡大につなげることが必要であり、政府としてもその取り組みを一層強化すべきです。
 また、公明党が提案した地方版政労使会議の設置が全国で広がっています。各地の実情に合わせ、関係者がさまざまな課題を率直に話し合い、連携して対策を講ずることで、地域経済が活性化し、賃金の引き上げや働き方改革にも大きな効果が生まれると期待されます。
 経済の好循環、賃金上昇に向けた今後の取り組みについて、総理に伺います。
 第二は、中小企業を含めた産業全体の生産性の向上です。
 自動車産業を初め、家電や住宅、医療、介護、農業など、さまざまな分野において、ロボットやIT技術などの活用により、生産性向上を図る新たな技術開発や取り組みが進んでいます。
 こうした流れを、大企業のみならず地方の中小・小規模企業にも広げ、生産性を向上することが日本経済の成長には欠かせません。生産性向上に向けた設備投資支援や専門的な経営アドバイスの体制強化など、意欲ある企業の成長を後押しする取り組みが求められます。
 生産性向上に向けた取り組みについて、総理の答弁を求めます。
 第三は、世界経済の成長を取り込む自由貿易や経済連携の拡大と海外展開です。
 TPPはもとより、RCEP、東アジア地域包括経済連携やFTAAP、アジア太平洋自由貿易圏などの経済連携や自由貿易協定を積極的に推進することが重要です。
 特にTPPは、アジア太平洋地域の活力を日本経済に取り込み、今後の貿易・投資ルールの基軸を打ち立てようという挑戦的な試みです。世界全体のGDPの約四割、人口八億人という巨大な自由貿易圏の誕生は、日本経済全体に大きなメリットがあります。二月四日には協定の署名が予定されておりますが、協定の批准とあわせ、国内対策も含めた必要な法整備を早期に行うべきです。
 TPPの意義と効果、今後の批准手続や法整備について、総理の答弁を求めます。
 一方、TPPをめぐっては、農林水産業への影響が強く懸念されてきました。
 将来にわたり、国民に安全で高品質な食料を供給し、中山間地域を含む豊かな農山漁村を維持発展させるためには、経営安定対策や体質強化対策などを着実に実行するとともに、今後とも、生産者の声にきめ細かく対応していく必要があります。
 また、TPPは、若者が希望を持って取り組める魅力ある農林水産業を築くチャンスでもあります。
 希望の持てる農林水産業の実現に向けた取り組みについて、総理の答弁を求めます。
 一億総活躍社会の実現に向けた取り組みについて伺います。
 公明党は、安倍内閣が掲げた希望出生率一・八、介護離職ゼロという目標について、希望する人数の子供を持てない状況や、介護をきっかけに離職せざるを得ない状況を改めることは、一人一人の活躍を支える上で欠かせない取り組みと考えます。
 また、子育てと親の介護が重なるダブルケアの問題も深刻であり、制度横断的な対応も必要です。
 こうした問題意識に立って、この二つの目標を達成するためには、非正規労働者の待遇改善や、子育て、介護と仕事の両立を可能とする働き方改革が不可欠です。
 総理が施政方針演説で言及された同一労働同一賃金の実現は公明党も長年取り組んできた課題であり、雇用形態にかかわらず職務に応じた待遇が確保されるよう、実現に向けた議論を急ぐべきです。
 その上で、早急な対策として、長時間労働の是正を初め、短時間勤務やテレワークなど、柔軟な働き方の推進、介護休業や看護休暇などの取得率向上のための制度改善、育児や介護を理由にした人事評価などの不利益な扱いの防止など、これらの課題を具体化するためには、育児・介護休業法、雇用保険法、男女雇用機会均等法の改正が必要です。
 また、子育てや介護に対する職場の理解が乏しく、制度の利用を断念せざるを得ない状況を改善するため、管理職を初めとする職場内の意識改革が重要です。従来の日本型雇用システムの転換が指摘される中、そのよさを生かしつつ、一人一人のワーク・ライフ・バランスやキャリア形成をチームで支える、新たな職場内支え合いモデルの構築と普及にも取り組むべきと考えます。
 以上、働き方改革を進めるための法整備と職場内の意識改革を含めた新たな支え合いモデルの構築について、総理の答弁を求めます。
 子供の貧困対策について伺います。
 貧困の連鎖を断ち切り、子供の将来が生まれ育った環境に左右されることのない社会をつくることは、一億総活躍社会を実現する上で大切な視点です。
 二〇一三年に子どもの貧困対策推進法が制定され、翌年には子供の貧困対策大綱が策定され、教育支援、生活支援、保護者の就労支援、経済支援の四つの柱に沿って、着実に対策が進みつつあります。
 今後は、特に支援を要する一人親世帯や多子世帯などへの対応を含め、貧困状態からの脱却に向けたさらなる取り組みが重要です。その意味で、公明党が求めてきた児童扶養手当の増額や保育料の負担軽減のための予算が盛り込まれたことは、大いに評価します。
 子供の貧困対策について、今後の取り組みを総理に伺います。
 社会保障と税の一体改革について伺います。
 国民生活の安心の基盤である社会保障制度の機能強化と安定財源の確保は、与野党を通じた共通の課題です。こうした共通認識のもと、二〇一二年、自民、公明、民主の三党が社会保障と税の一体改革について合意し、これまでの年金、医療、介護に子育て支援を加え、消費税財源を活用した社会保障制度の充実と安定化に取り組んできたことは重要な意義があり、その歩みを後退させることがあってはなりません。
 二〇一二年に成立した子ども・子育て支援法や年金機能強化法を初め、一昨年に成立した地域医療介護総合確保法など、一連の法整備を踏まえつつ、現在は、団塊の世代が後期高齢者となる二〇二五年を見据え、それぞれの地域が増大する医療・介護ニーズにどのように対応していくのかが目下の課題となっています。
 その取り組みの大きな柱が、昨年から都道府県で検討が進められている地域医療構想の策定です。病院から地域へという大きな流れの中で、効率的で質の高い医療・介護サービスを提供するには、今後十年間の医療需要を推計した、病床の機能分化や連携、在宅医療・介護の推進などが不可欠です。その一方で、必要な病床数が確保されず、患者の受け皿が不足することのないよう、実効性ある計画策定が必要です。
 公明党は、これまで、住みなれた地域で医療、介護、生活支援などのサービスを提供する地域包括ケアシステムの構築を初め、介護予防や認知症対策の充実などを推進してきましたが、今後は、地域医療構想との一体的な取り組みが重要となります。
 社会保障と税の一体改革の今後の取り組みを確認するとともに、地域の実情に応じた医療・介護提供体制の整備とその計画策定を国としてどのように支援していくのか、総理の答弁を求めます。
 社会保障と税の一体改革に関連して、消費税の軽減税率制度について伺います。
 平成二十九年四月から、消費税の一○%への引き上げに合わせて、軽減税率制度がスタートします。円滑な導入に向け、中小・小規模事業者への対策を含め、政府の万全な取り組みを強く求めます。
 消費税は、収入が低い人ほど負担感が重くなる逆進性があり、また、買い物のたびに税の負担を感じる痛税感を伴います。その対策として、公明党、自民党が与党としてさまざまな制度案の中から最適と判断し導入を決めたのが軽減税率制度であります。
 理由は大きく二点です。
 一つは、日常の買い物で、生活必需品である食料品を買うたびに税負担の軽減を実感し、痛税感が緩和される点です。
 二つ目は、付加価値税を採用している欧州諸国や北米、アジアなど、ほとんどの国で世界標準と言ってよいほど、この制度が導入されているという具体性がある点です。
 給付つき税額控除の方が効率が高いとの主張がありますが、この制度の導入には、個人の所得だけでなく、資産についても正確に把握できる仕組みが必要です。
 しかし、現行のマイナンバー制度でも、その把握は不完全であり、ましてやマイナンバー制度が定着していない上、給付等に必要な事務手続を全消費者に負わせるのは事実上不可能です。
 また、買い物のたびにその場で実感できる軽減税率に対し、給付つき税額控除は、年間数回の給付を受けるときだけしか恩恵を感じられず、消費活動と切り離されているため、痛税感の緩和を実感できません。
 軽減税率制度は、社会保障のために消費税が上がるとしても、せめて食料品は軽くしてほしいとの生活者の切実な声に応えたものです。消費税の持つ逆進性や痛税感を緩和し、消費税制度に対する理解を醸成することで、社会保障と税の一体改革に対する理解も深まるものと考えます。
 その導入に当たっては、財政健全化目標を堅持し、安定的な恒久財源を確保することについて、軽減税率の導入前に与党として責任を持って対応することを明確にしました。
 社会保障の費用は、保険料や税収全体で賄っており、制度の充実を進めながら、歳入歳出を見直して財源を確保していくことは当然です。
 また、軽減税率導入のために社会保障が削られるのではないかとの批判が一部にありますが、その心配は全くありません。自民、公明、民主による三党合意に基づく社会保障と税の一体改革では、消費税率引き上げ分の一%相当分は、待機児童の解消や地域包括ケアシステムの構築など、医療、介護、年金、子育ての各分野の充実に充てることが決まっています。そのことを改めて確認しておきたいと思います。
 消費税の軽減税率導入の意義や財源確保について、総理の見解を伺います。
 次に、がん対策について伺います。
 政府は、昨年末、がん対策加速化プランを策定しました。公明党が昨年八月に提唱したがん対策の充実に向けた提言が盛り込まれており、評価しております。
 公明党が主導したがん対策基本法が成立して十年、がん対策推進基本計画ができて九年で、一つの曲がり角です。
 今や、がんになっても約六割の人が治る時代ですが、課題も多くあります。
 そこで、ことし五月ごろから策定作業が始まる第三期がん対策推進基本計画を前に、以下、具体的に提案します。
 一点目は、がん検診受診率の向上です。
 五〇%を早期に達成し、新たな目標を掲げるときです。そのために、個人への受診勧奨の強化、職域検診の推進などを図るべきです。
 二点目は、医療の基本である緩和ケアです。
 これまで、がん拠点病院を中心に推進してきましたが、拠点病院以外の病院にどう広げていくのか、また、全ての医師に緩和ケアを学ばせるためにどうするのかです。その基本は、痛み、つらさの徹底した除去です。
 三点目は、就労です。離職や給料減などの悲劇解消のため、がんになっても多くの人が働けるという認識を、経営者を含め浸透させるべきです。
 四点目は、児童生徒へのがん教育。これは一大国家事業ですが、ポイントは医師等の確保です。忙しい医師が不安なく教育現場に入れるよう、医師に対する教育、研修等が必要です。未来のために、国を挙げて取り組んでいただきたいと思います。
 最後になりますが、公明党が当初から一貫して主張してきた全国がん登録が今月から始まります。今後の治療や予防などへの活用が期待され、国民、患者の皆さんのために役立つと高く評価しております。
 今後、がんの克服にどう取り組まれるのか、総理の答弁を求めます。
 復興の加速について伺います。
 三月十一日で、東日本大震災の発災から丸五年。四月から、新たな復興・創生期間が始まります。
 被災地では、道路や鉄道などのインフラ整備、災害公営住宅の建設、住宅再建に向けた高台移転など、復興は着実に進んでいます。被災三県全体の鉱工業生産指数は震災前の水準に回復。津波被災地農家は約七割が復旧。水産加工施設は約八割で業務再開。有効求人倍率は一倍を超え、雇用も改善しています。
 しかし、いまだに十八万二千人の方々が避難生活を強いられている現実を重く受けとめなければなりません。原発事故による風評被害や、震災の記憶の風化も懸念されています。
 私たちは、復興を阻むこの風化と風評という二つの風と闘い、復興の取り組みを一段と加速させなければなりません。
 また、避難生活の長期化や分散化などによるストレス、今も津波の後遺症などで苦しむ方々もいます。心身のケアや生きがいづくり、地域コミュニティーの形成など、被災者の状況に応じてきめ細やかな心の復興事業がますます重要な段階に入ります。
 一方で、水産加工業のように、施設設備が復旧しても売り上げが戻ってこない業種もあります。販路の開拓やノウハウの提供、商品開発、人材の確保等を官民連携で支援することが必要です。
 復興・創生期間に向けた総理の決意を伺います。
 続いて、福島の復興再生について伺います。
 福島の復興再生の課題は、廃炉・汚染水対策、中間貯蔵施設の建設と除染の加速、生活インフラの復旧などです。住宅再建や帰還など、避難者の意向に応じたさまざまな対策とともに、放射線による健康被害への不安に対するリスクコミュニケーションの実施、風評被害対策も重要です。
 福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想の実現に対する期待と機運が高まっています。原発の廃炉や浜通り地域の再生のため、最先端のロボット研究開発拠点などを整備することにより、新たな産業振興や雇用創出が期待されます。
 福島の復興再生、イノベーション・コースト構想の実現に向けた今後の取り組みについて、総理の答弁を求めます。
 自然災害の脅威から国民生活や社会経済を守る防災・減災対策は政治の重要な課題です。
 昨年も、九月に宮城県や栃木、茨城の両県が記録的な豪雨に見舞われるなど、近年の降雨は局地化、激甚化が進んでいます。また、昨年五月に口永良部島において火山災害が発生するなど、自然災害が頻発をしています。
 ハード、ソフト両面にわたる防災・減災対策の強化が求められています。特に、インフラの老朽化対策は急務です。
 地方自治体への支援も含め、近年、新技術の開発や導入など、体制強化が進んでいます。今後の焦点は、インフラの維持管理だけではなく、老朽化対策を通じて、メンテナンス産業の育成や建設産業の担い手確保へとつなげることが重要です。
 防災・減災対策の取り組みについて、石井国土交通大臣に答弁を求めます。
 次に、外交、安全保障について伺います。
 本年は、日本の国連非常任理事国入りや、G7伊勢志摩サミット、日中韓サミットの日本開催、第六回アフリカ開発会議が初めてケニアで開催されるなど、日本の外交にとって極めて重要な年となります。
 大きな責任が伴うとともに、日本が国際社会をリードするチャンスと考えますが、総理の決意を伺います。
 三月末までに、平和安全保障関連法制が施行されます。
 平和安全法制の整備は、日本をめぐる安全保障環境が大きく変わる中で、国民の生命や財産を守る備えをしていくために、日米同盟の信頼性、実効性を強化し、抑止力を高めることが大きな目的です。
 備えが不十分ですきがあれば、かえって不測の事態を誘発しかねません。戦争法などという批判は、全く根拠のないレッテル張りであり、余りにも無責任です。
 引き続き、国民に対して丁寧な説明を行うとともに、運用のプロセスを通じて、安全保障上の備えに万全を期すことが重要です。
 平和安全法制の今後の取り組みについて、総理の答弁を求めます。
 日中、日韓関係について伺います。
 昨年の日中韓サミットや日中、日韓の首脳会談を通じて、日中、日韓関係は大きく改善されつつあります。
 昨年、私も、自民党の谷垣幹事長とともに、与党として二度にわたって訪中し、日中与党交流協議会の再開にこぎつけました。交流協議会では、人的交流の促進や、さまざまな分野の実務的協力強化のために積極的にプラットホームをつくることなどの提言をまとめました。政府としても、この提言を受けとめ、実現に向けて積極的に取り組んでいただきたいと思います。
 また、昨年末、日韓両政府の真摯な対話により、慰安婦問題を最終的かつ不可逆的に解決するとの合意がなされました。心から歓迎するとともに、改めて関係者の御尽力に敬意を表します。
 一月十三日には、徐清源会長ら韓日議員連盟の代表が来日し、安倍総理との会談が実現をしました。今後とも、こうした対話を積み重ねて、信頼関係を醸成しながら、日韓両政府が、問題解決に向けて合意事項を誠実、着実に実行に移すことが重要と考えます。
 日中、日韓関係の改善に向けた今後の取り組みについて、総理に伺います。
 最後に、今、我が国は、人口減社会という、かつて経験したことのない未曽有の困難に直面をしています。その困難を乗り越え、世界に誇る、そして活力ある日本を維持発展させ、次世代にバトンタッチしていくためには、経済の再生や持続可能な社会保障制度の確立、地方創生などの課題に果敢に挑戦し、速やかに答えを出さなくてはなりません。それは、私たち世代の責任であると同時に、未来を担う若い人たちにもかかわる問題でもあります。
 ことし夏の参議院選挙では、初めて十八歳選挙権が導入をされます。十八歳と十九歳のおよそ二百四十万人が新たに有権者に加わります。日本が直面している困難な課題に対し、全ての世代が問題意識を共有し、ともに乗り越えていくことが大変大事でございます。そのためにも、若者の声に今こそ真剣に耳を傾け、未来に希望を持てる社会をともに築いていこうではありませんか。
 公明党は、全ての人が輝き自己実現できる社会を目指してともに闘うことをお誓いし、私の質問を終わります。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

発言情報

speech_id: 119005254X00820160127_004

発言者: 井上義久

speaker_id: 22502

日付: 2016-01-27

院: 衆議院

会議名: 本会議