馬場伸幸の発言 (本会議)
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○馬場伸幸君 おおさか維新の会の馬場伸幸です。
私は、安倍総理が提案をいたしました平成二十八年度予算案について、おおさか維新の会を代表し、質問をさせていただきます。本予算への賛否決定と組み替え動議を提案することを目的に、質問をさせていただきます。(拍手)
おおさか維新の会は、与党でもない、野党でもない、提案型責任政党として、国民本位の政策の提案を行う政党を目指して、有的放矢の考え方のもと、政治に新しい風をつくり上げてまいります。
おおさか維新の会は、創業者である橋下徹前代表の政治哲学である地方分権改革の実現、つまり中央一極集中を根本から改革する、そのことを目的として創設された政党であります。この地方分権改革の実現は、明治維新以来の壮大な大改革であり、日本の根幹を変えることになるのです。しかし、このチャレンジは決して簡単なものではありません。日本じゅうが注目する中で行われた大阪都構想の賛否を問う住民投票を見ても、おわかりいただけることと思います。
しかし、私どもおおさか維新の会は、いかなる厳しい環境においても、国民のためになる政策目的を達成するために、決してひるむことなく前に進んでまいります。
また、私どもは、選挙に勝つためなら理念を捨て野合することなどもいたしません。大阪都構想に反対するためなら、民主党が自民党と連携し、共産党が自民党を積極的に支援し、異様な光景でありました。自民党を一番熱心に支持した共産党と、国会で自民党に対立している共産党は、一体どちらが本当の共産党なのでしょうか。我々おおさか維新の会は、こうした無責任な諸政党とは戦い、自民党にできない改革を進めてまいります。
それでは、安倍総理、これから十一問の質問をさせていただきます。誠心誠意のお答えをよろしくお願いいたします。
まず、統治機構改革についてお伺いをいたします。
明治維新の改革以降、日本の都道府県制度は全く変わりませんでした。東京一極集中から多極分散型の道州制へ移行し、真の地方創生を図ることで、おおさか維新の会は、我が国の人口減少、少子化、高齢化問題を解決してまいります。
自民党は、野党時代の二〇一二年に、道州制基本法案を作成し、衆院選の政権公約に、道州制基本法の早期制定後五年以内の道州制導入を目指すと明記していました。にもかかわらず、政権復帰すると、基本法案の国会提出すら見送ってしまいました。
総理、みずからがおつくりになった道州制基本法案について、今後どのように進めていくつもりなのか、御答弁ください。
我々おおさか維新の会は、その綱領の冒頭で統治機構改革を国民に示し、地方自治体が国家の意思決定に関与できる新しい仕組みを創設するために、統治機構改革実現のための憲法改正を提案いたします。
また、さきの安保国会の質疑で、委員会は、遺憾ながら、違憲論議で終始をいたしました。日本においても、憲法裁判所、最高裁憲法部を創設することで、憲法論議がわかりやすいものになると思います。そのための発議に必要な参議院での三分の二の議席確保を目指してまいります。
また、今国会では、議員立法で副首都法案を提案し、大阪を副首都として明確に位置づけてまいりたいと思います。
総理は、憲法改正に必要な三分の二の議席確保のために、参議院選挙において、憲法改正を争点とすることを明確に国民に提示するおつもりがあるのか、お聞かせいただきたいと思います。
その憲法改正の最初の項目は、我が党は統治機構改革を行うべきだと考えておりますが、そのことについても御答弁ください。
また、憲法裁判所の設置に関するお考え、私どもが提案する副首都法案についても総理の見解をお聞かせください。
こうした統治機構改革は、後ほど述べます成長戦略と一体のものとして捉えるべきであります。大阪を副首都と明確に位置づけることで、日本の成長を担うエリアと位置づけられます。日本経済を二つのエンジンで引っ張ることが、一極集中型の国家を分権型国家に大転換させるために不可欠であります。
そこで、総理に質問します。
二〇二〇年に東京で開催されるオリンピック・パラリンピック大会に加えて、二〇二五年に予定されている国際博覧会、いわゆる万博を大阪に誘致すべきではありませんか。総理の御見解をお伺いします。
私どもおおさか維新の会は、自助、共助、公助の範囲を明確にし、小さな行政機構をつくり、政府の過剰な関与、一部の人のための既得権を排除し、そこで生まれた財源を真の弱者支援と消費者サイドへの投入をいたします。これは、身を切る改革を断行するおおさか維新の会でなければできない政策です。
私どもおおさか維新の会は、新たな成長戦略として、大阪府、大阪市の実績に基づいて、各種団体の民営化を提案いたします。民ができることは民に任せる。この成長戦略こそが日本経済を成長させることにもなると考えます。
民営化政策は、一石三鳥の妙手でもあります。
まず第一に経営効率化と経済成長、第二に財政の健全化、そして第三に天下り先の廃止による硬直した行政のスリム化です。
安倍政権に欠けている政策は、この民営化視点での成長戦略です。これにより、最終的に政府のバランスシートを改善し、予算というフローばかりに着目しない国家運営を行うこともできます。
甘利大臣の疑惑で話題となっているURについて、これまで幾度も民営化の俎上にのせられてきたにもかかわらず、自民党は民営化を先送りしてきました。
URは、中堅勤労者向けの住宅供給という当初の政策目的を終了しているにもかかわらず、民間と同様の家賃水準で経営していることは民業圧迫であります。おおさか維新の会は、URを初め、百近くある独立行政法人を徹底して見直し、民営化を進めていくべきだと考えています。
そこで、総理にお伺いをいたします。
大阪府、大阪市における民営化政策の評価をお聞かせください。そして、成長戦略の大きな柱として、政府関係法人の民営化政策を安倍内閣で進めるおつもりはないか、御見解をお伺いいたします。
財政健全化の手段として、安易な増税には絶対に頼るべきではありません。我が党は、来年四月からの消費税一〇%への税率アップに反対し、八%の据え置きを提案します。
おおさか維新の会は、消費税の再増税には以下の前提が最低条件と考えております。
まず、身を切る改革です。
大阪では、五年前の統一地方選挙で過半数を獲得した直後に、府議会の定数二割削減を断行しました。昨年の人事院勧告についても、本日、松井知事が、大阪府では勧告を実施せず、身を切る改革を引き続き強力に実行していくことを決めました。
国会でも、まず、国民との約束である議員定数の削減を断行すべきです。今回、衆議院に提案された小選挙区七増十三減等の案では国民は納得できないでしょう。身を切る改革とは、大阪府議会で行われた、定数を二割、百九議席から八十八議席に減らすような大幅削減のことです。今回のような靴の上から足をかくようなものであってはなりません。
増税の前にやるべきこととして、政府内資産の徹底した見直しもあります。厳しい財政状況に鑑み、売れる資産は売却すべきです。
次に、マクロ経済への配慮です。
中国危機の影響が懸念される現状では、安倍総理は早急に来年四月からの消費税一〇%への増税見直しを行い、八%への据え置きを市場にアナウンスすべきであります。
また、増税以前に、徹底した規制改革等の成長戦略を断行するべきです。現在掲げられている政策メニューでは、各分野での岩盤規制改革が全く足りず、十分な成長戦略とは言えません。
以上、安倍政権は、必要な前提を欠いたまま、消費税を増税しようとしています。その上、軽減税率という不公平きわまる制度を出してきました。対象品目は、どう線引きしても不公平となり、高所得者も恩恵を受け、新たな利権も生み出します。
総理、身を切る改革も政府資産見直しもなく、景気への配慮や成長戦略もないまま、来年四月からの消費税の一〇%への引き上げは行うべきではないとおおさか維新の会は強く考えております。総理のお考えをお聞かせください。
我が党は、教育と就労の機会の平等を実現するため、教育の完全無償化を訴えています。大阪府では、二〇〇九年に、私立高校授業料の無償化を実現しました。我々は、この政策を徹底させ、日本全国に広げたいのです。
総理、おおさか維新の会は、教育の完全無償化のための憲法改正を行うべきと考えています。教育完全無償化に対する考え方と憲法改正に盛り込むべきだという二つの提案について、お考えをお聞かせください。
次に、TPP交渉について伺います。
日本は、国際的なルールづくりに積極的に関与し、グローバル経済のイニシアチブを発揮すべきであります。
しかしながら、安倍政権が進める農業を中心とした国内対策については、おおさか維新の会として評価できない施策が数多くあります。
政府は、ウルグアイ・ラウンドの反省もなく、補助金など既存制度を前提に、TPPによる関税引き下げ、撤廃の影響を受ける農家への補填に重点を置いた施策を進めています。
これでは、食料自給率の低下、農業人材の高齢化などの農業基盤の弱体化をとめるものにはなりません。生産性向上や輸出拡大につながる攻めの農業、抜本的な農業改革を進めていくことが不可欠であります。
TPPの参加によって日本の農業がどのように成長するのか、生産額をもって具体的に御説明ください。
また、ウルグアイ・ラウンドの際は、六兆円の予算を対策費として使いましたが、今回のTPP対策予算の総額を最終的にどのくらいにしようとお考えになっているのかもお聞かせください。
次に、安全保障法制について質問します。
昨年の通常国会、安保国会において、政府・与党の安保法制に対して、対案を提出いたしました。
民主党は、国会外のデモなどと連携し、国会内においてもプラカードを持ち込み、反対のための反対に終始いたしました。私どもおおさか維新の会は、このような反対のための反対の国会戦略はいたしません。
一月十二日、菅官房長官や中谷防衛大臣の会見で、沖縄尖閣諸島周辺に、中国軍艦等が我が国領海内に侵入した場合に、我が国は自衛艦を派遣し、海上警備行動をとる可能性がある旨を中国側に伝達いたしました。この意図と背景について御説明ください。
防衛省は、他国による領海、領空侵犯の頻発する状況を踏まえ、昨年五月に、電話による閣議決定によって迅速化を図る意思決定を行うことといたしました。
しかし、このような安易な仕組みではなく、武器使用基準も含めた法的枠組みをきちんと構築する必要性があると思います。
現在の南シナ海、東シナ海における国際情勢を鑑みると、中国への伝達というようなことのみで領海侵犯行為がなくなるとは思えません。グレーゾーン事態に対応するため、切れ目のない対処を行う観点から、法的な根拠を定める立法をすべきだと考えています。
おおさか維新の会は、仮称国境防衛法案を議員立法とし、日本の領空、領海侵犯に対する早急な対応を行うべく考えております。おおさか維新の会が議員立法として提案を予定している、仮称国境防衛法案についての総理のお考えをお聞かせください。
沖縄問題についてお伺いをいたします。
沖縄問題イコール普天間基地の辺野古移設問題であります。つまり、辺野古移設問題の解決なくして、沖縄問題の解決はあり得ないということであります。
辺野古移設問題の現状は、国と沖縄県が激しく対立し、お互いがみずからの主張だけを言い続けております。この国と沖縄県が政治、行政、司法、工事手続などで対立していることは、沖縄県民は残念な思いをお持ちであると思います。
戦後、沖縄県民は、二十七年間を異民族支配で苦しみ、四十三年間は全国の米軍基地の七〇%以上の過重な負担を背負い、日米安保条約の根幹を支えるために、みずからの土地をみずからの意思に反して米軍に提供し続けてまいりました。その沖縄県民が、いかなる理由であれ国から裁判によって訴えられることに、じくじたる思いがあります。
この問題は、行政、司法によって解決が図れるようなものではありません。安倍総理と沖縄県の翁長知事が、政治家として胸襟を開いた真摯な交渉を行い、解決すべきです。
辺野古問題は、強引に進めては、今後も日米安保の根幹を支える沖縄県が混乱し、長期的なビジョンから見て、正しい選択ではありません。安倍総理と翁長知事は、もう一度、総理主導のもと対話の窓口を開き、政治交渉を行うべきです。そして、行政、司法のみを重視しない解決策を模索するというメッセージを発するべきです。総理のお考えをお聞かせください。
我が国は、外交、安保の基軸を日米同盟に置き、法の支配、自由主義、民主主義の価値観を共有する国々との連携を図りながら、世界平和に貢献していくべきです。
また、北朝鮮問題については、拉致問題、核問題を圧力と対話の外交戦略を組み立てながら早急な解決を図り、拉致被害者家族の皆さんに笑顔が戻るために政治が努力しなければなりません。
この北朝鮮問題の解決には韓国との連携が死活的に重要であることは言うまでもありません。今回の慰安婦問題の解決は、拉致問題と核問題の解決を図る上においても大きな前進であったと高く評価するものであります。
しかし、日本国民の中に、慰安婦像の早急な撤去を望む声が強くあります。韓国との信頼関係を構築しながら、早急に解決をしていただきたいと思います。
そこで、お伺いします。
総理、韓国との連携のもと、どのように拉致問題を解決するための戦略をお持ちなのか、お聞かせください。
私は以上十一項目の質問をさせていただきましたが、うち六つが、おおさか維新の会からの新たな提案です。
私どもは、政権交代政党として国民から選ばれたいという強い思いで、国会運営において批判よりも提案を重視しております。それは国民が望む政党の姿であると信じているからです。これから始まる予算委員会の審議においては、多くの政策を提案してまいります。
私どもおおさか維新の会は、与党でもない、野党でもない、提案型責任政党として、国会の場において政権に対して真正面から論戦を挑んでまいりたいと考えています。
今国会は、私どもおおさか維新の会にとっては初陣であります。安倍総理にも私たちの挑戦、提案をしっかりと受けとめていただき、国民から見た国会がわくわく、どきどきするものとなるよう……