桝屋敬悟の発言 (本会議)
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○桝屋敬悟君 公明党の総務部会長、桝屋敬悟でございます。
私は、公明党を代表いたしまして、ただいま議題となりました地方交付税法等の一部を改正する法律案及び地方税法等の一部を改正する等の法律案につきまして質問をいたします。(拍手)
初めに、地方交付税法等の一部を改正する法律案についてお伺いいたします。
まずは、平成二十八年度の地方財政の姿であります。地方団体が何より求めている一般財源総額については、平成二十七年度を一千億円上回る六十一兆七千億円が確保され、その中身においても、リーマン・ショック以前の水準まで回復した地方税、地方譲与税等の伸びの中、前年度とほぼ同程度の地方交付税総額が確保され、赤字地方債である臨時財政対策債の発行が大幅に抑制されるなど、地方財政の健全化が図られていると理解しますが、アベノミクスの新しいステージを迎えている今、平成二十八年度地方財政対策に対する安倍総理の御所見をお伺いします。
アベノミクスの成果が見られる中、それでもなお、地方財政は財源不足が生じているのも事実であります。平成二十八年度末におきましても、地方の借入金残高は百九十六兆円が見込まれ、特に、臨時財政対策債の累積残高は五十二兆円と、年々高くなっているのであります。
経済・財政再生計画の取り組みが進む中、地方財政においても健全化の推進が極めて重要な課題であります。臨時財政対策債についても、今後、縮減に向けて着実に取り組んでいく必要があると考えますが、総務大臣の御見解をお伺いいたします。
次に、地方創生についてお伺いします。
昨年は地方創生元年、二十八年度は、各自治体みずからが策定いたしました総合戦略に基づき、具体的な実行段階に入る年であります。平成二十八年度地方財政計画において、引き続きまち・ひと・しごと創生事業費が確保されたことは評価したいと思います。同時に、二十八年度当初予算では一千億の地方創生推進交付金が計上され、また、既に二十七年度補正予算に計上された一千億の地方創生加速化交付金とあわせ、地方創生の実行段階にふさわしい予算規模であると地方からの期待の声が寄せられているところであります。
こうした交付金は、KPIとPDCAサイクルを組み込んだ地方版総合戦略の実行を支援するものと考えますが、自治体における取り組みも区々としているところもあり、また、その取り組みも複数年にわたることから、財政支援にあわせ、人的支援や情報支援など、きめ細かな対応が求められるところであります。
そこで、安倍総理にお尋ねいたします。
地方創生加速化交付金と地方創生推進交付金は具体的にどのような支援策として展開されるのか、また、二分の一の地方負担が求められる推進交付金の地方負担についてどのように措置されるのか、明確な御答弁をお願いいたします。
次に、普通交付税の算定についてお尋ねいたします。
昨年六月に閣議決定されました経済財政運営と改革の基本方針二〇一五において、地方交付税制度にトップランナー方式を導入する旨の記載がなされ、年末の経済・財政再生アクション・プログラムの取りまとめとなりました。
具体的には、地方交付税の基準財政需要額の算定に当たり、平成二十八年度は十六業務の単位費用の積算が見直されることになっております。地方行政サービス改革との視点は理解するものの、国勢調査による人口減少で大きな財政影響を受ける自治体が想定される中、トップランナー方式の導入により、単位費用への影響を危惧する自治体も多いと考えます。
そもそも、標準的水準を求めて積算されてきた単位費用について、トップランナー方式の導入がどこまで理解されるのか、条件不利地域等地域の実情に配慮するなど、地方公共団体への影響を十分考慮する必要があると考えますが、総務大臣の御見解をお伺いします。
東日本大震災からの復興は内閣の最重要課題であり、安倍総理も繰り返し、東北の復興なくして日本の再生なしと述べておられます。発災から五年、平成二十八年度から復興・創生期間として新たな段階に入ります。被災地の皆様が希望を持てる未来を切り開いていけるよう、我が党といたしましても、これまで以上に力を入れて取り組んでまいります。
こうした中、震災復興特別交付税について、平成二十八年度において四千八百二億円を確保したとのことでありますが、この額は、被災団体が復旧復興事業を行うために十分な額とお考えでしょうか。総務大臣の御見解をお伺いします。
次に、地方税法等の一部を改正する等の法律案についてお伺いします。
まずは、地方消費税です。
既に地方消費税については平成二十六年四月から引き上げられたところでありますが、引き上げ分の地方消費税収は全て社会保障に充当することが地方税法上明記されており、今後、決算書の説明資料等で明らかにされるものと理解をしております。
この際、安倍総理から、地方消費税の引き上げ分も全て社会保障に充当されていることを明確に御答弁いただきたいのであります。
その上で、軽減税率と地方消費税についてお伺いいたします。
消費税の軽減税率制度の導入に必要な財源については、先ほどから話が出ておりますように、平成二十八年度末までに歳入及び歳出における法制上の措置等を講ずることにより、安定的な恒久財源を確保するとされております。
一方で、地方消費税と交付税原資となっている消費税に係る交付税法定率分を合わせると、引き上げ分の消費税収の約三割は地方の社会保障財源となっております。介護や子育て支援など、社会保障給付サービスの多くは地方団体が担っている現実を踏まえれば、地方の減収分についても安定的な恒久財源を確実に確保する必要があると考えます。
この点は、私ども公明党も与党の一員として大きな責任を負っていると考えておりますが、軽減税率制度の導入に必要な財源の確保について、安倍総理の御認識をお伺いいたします。
最後に、私も、地方法人課税の偏在是正について言わざるを得ません。
安倍総理は、施政方針演説の中で、アベノミクスの果実を全国津々浦々にお届けする、消費税率引き上げ時に、地方法人税を拡充し、都市に偏りがちな税収の再配分を行うことで、過疎に直面する地方でも財源をしっかりと確保すると述べておられます。
地方創生を進める上でも、地方団体の基盤となる地方税を充実することが重要でありますが、都市部を初めとする一部の自治体に税源が偏在した状況で地方税を充実させても、地方団体間の財政力格差はむしろ拡大することになりますので、地方消費税の充実を図りながら、地方税の中で特に偏在性の大きい地方法人課税のあり方を見直していくことが不可決であると考えます。
また、地方法人課税の偏在是正は、地方団体の財政運営に支障を生じさせないように配慮する観点からも、アベノミクスの取り組みや地方消費税の税率引き上げにより税収増が見込まれる時期に一体として行うことが適切であり、今回の改正は時宜を得たものであると考えますが、今回の改正案で地方法人課税の偏在是正を行う意義について、改めて総理にお伺いします。
一方、今回の改正により、法人住民税法人税割の税収が大きい不交付団体である一部の市町村にあっては減収となると見込まれております。国、地方を通じた厳しい財政状況の中にあって偏在是正を進めるためには、財政力の豊かな地方団体に御理解、御協力をいただくことが不可欠であります。現に、我が党にも厳しい声も届いているところであります。
たとえ財政力豊かな地方団体であっても、その財政運営に支障が生じないよう配慮することも忘れてはならないと考えます。今回の措置により減収となる地方団体に対してどのように財政運営上の配慮をしていくのか、総務大臣にお伺いいたします。
最後に、私ども公明党は、ただいま議題となっております両法律案に基づく平成二十八年度の地方財政対策をしっかりと活用し、それぞれの地域にあって活気ある温かな地域づくりが進むよう、党のネットワーク、総力を挙げて取り組むことをお誓いし、私の質問といたします。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕