石破茂の発言 (本会議)
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○国務大臣(石破茂君) 宮崎議員から九問頂戴をいたしました。
まず、一括交付金を廃止し、議員のお言葉を使えば、ひもつき補助金に戻した理由についてのお尋ねを頂戴したものであります。
民主党政権時代に、地域の自主的な選択に基づく事業の実施を目指し、各省庁の投資補助金等の一部を一括化し、都道府県、指定都市を対象とする地域自主戦略交付金を創設したものと承知をしております。
これにつきましては、運用される中で、対象事業が従来の補助金に限定されていること、事業規模の年度間の変動や地域間の偏在を考慮すると交付対象を一般市町村に拡大することが困難であったこと、手続の煩雑さといったさまざまな問題点がアンケート等を通じて地方公共団体から指摘されておりましたことから、平成二十五年度に廃止をし、各省庁の交付金等に移行いたしたものであります。
その際、地方からの御意見も踏まえ、移行先の各省庁において、事業別に細分化されていた整備計画をより大きな政策目的別にまとめることや、事務手続を簡素化するなどの運用改善を行ったところであります。
このように、地方の御意見を踏まえ、真に地方にとって効果が高く、使い勝手のよい施策の仕組みづくりを推進することが重要である、かように考えておる次第であります。
地方創生推進交付金についてであります。
本交付金は、地方からの御要望を踏まえ、平成二十八年度予算編成プロセスにおいて、関係府省の協力を得て、新たに国費一千億円、事業費ベース二千億円規模の予算を確保したものであります。
地方六団体からも、昨年十二月二十四日、「地方が強い決意と覚悟を持って地方創生をスタートできる額が確保されたことを評価する。」との共同声明が発出されており、十分な予算額が確保されたと考えております。
また、この交付金は、成果目標を達成するために、効果の高い事業を対象とするものではありますが、地方創生全般の中でどの分野に重点を置くかといった選択や、どのような手法で実施するかといった事業構築を、地方公共団体の自主性、主体性に委ねている点で、使い勝手のよい仕組みとなっております。
これにより、地方版総合戦略に基づく地方公共団体の自主的、主体的で先導的な取り組みを支援し、目に見える地方創生を推進いたしてまいります。
地方創生推進交付金の地方負担分について、地方交付税措置についてのお尋ねをいただきました。
交付税制度全体につきましては、所管外でありますのでお答えは差し控えます。所管の地方創生交付金についてお答えをさせていただきます。
本交付金の地方負担分につきましては、地方公共団体における地方創生の取り組みを着実に推進していくため、適切に地方財政措置を講ずることとしております。
なお、地方創生推進交付金の交付対象事業には、全てKPI、キー・パフォーマンス・インディケーターの設定とPDCAサイクルの整備を求めることといたしており、対象事業の効果検証の仕組みは備わっておるものであります。
続いて、地方創生応援税制による減収についてのお尋ねをいただきました。
地方創生応援税制は、地方交付税の不交付団体である東京都、三大都市圏の既成市街地などに所在する不交付団体である市区町村を対象外とするなど、主として財政力が弱く人口減少が著しい地方公共団体を支援することを狙いといたしております。
全国の地方公共団体が本制度を活用することにより、財政力の弱い地方圏の小規模団体について税収が減ることも起こり得ますが、企業の本社は大都市に集中して立地しておりますことから、主として大都市圏における減収が大きくなることと想定をいたしております。
本税制による控除額は、法人住民税及び法人事業税の税額の二割を限度としており、また、減収額は地方交付税の基準財政収入額に反映されますことから、交付税の交付団体にあっては、自団体に所在する企業がほかの地方公共団体の地方創生事業に寄附をしたとしても大きな減収にならないよう措置をいたしておるものであります。
続いて、地方創生応援税制の見返りについてのお尋ねがございました。
地方創生応援税制は、志のある企業に寄附という形で地方創生プロジェクトを応援していただくための措置でありますので、企業が寄附の見返りを要求するという認識には立っておりませんが、お尋ねの補助金や税制上の優遇などの便宜、自社工場への接続道路の建設などにつきましては、企業に対する経済的な利益と考えられ、こうした寄附の代償として経済的な利益を供与する行為は不適切と考えておりますので、内閣府令においてこうした行為を禁ずる規定を置くことといたしております。
また、寄附をした企業の社長に対し、名誉村民の身分や市立大学の名誉博士号を授与するといったことにつきましては、寄附の代償として経済的利益の供与を伴わないものであれば、当該地方公共団体の判断に委ねていいのではないかと考えております。
いずれにいたしましても、各地方公共団体におきましては、寄附に対する見返りではなく、地方創生プロジェクトそのものを、企業に寄附していただけるような魅力ある内容にすることについて努力をしていただき、競い合っていただきたいと考えておるものでございます。
続いて、原発立地自治体への寄附についてのお尋ねを頂戴いたしました。
地方創生応援税制は、地方版総合戦略に位置づけられた事業であって、地方公共団体が雇用の創出、移住、結婚、出産、子育て支援などを目指して行う事業を対象とするものであります。その地方版総合戦略の策定に当たっては、産官学金労言や地方議会で十分な御議論を経て施策が盛り込まれるものと認識をいたしております。
したがいまして、御指摘のような、電力会社などが従来から地元対策として行ってきた寄附による事業は、おのずと地方版総合戦略にはのってこないものと考えておる次第でございます。
続いて、研究・研修機関の地方移転についてのお尋ねを頂戴いたしました。
政府関係機関の地方移転の取り組みは、地方の自主的な創意工夫を前提に、それぞれの地域資源や産業事情等を踏まえ、地方における仕事と人の好循環の促進を目的とするものであります。
これまで、政府関係機関の地方移転について、有識者の御意見を伺いながら検討を進めてきたところでありますが、有識者の方からは、研究機関については、今回の取り組みで機械的に何人移動するかということのみならず、地方創生の観点からは地域イノベーションの波及効果が重要であるとの御意見をいただいておるところであります。
現在、こうした有識者の御意見も踏まえつつ、提案道府県、関係府省庁との間で移転の具体的な内容について検討、調整を行っておるところでありますため、現時点において、その規模についてお答えをすることは困難であります。
今月中に政府関係機関移転基本方針を決定し、冒頭申し上げたように、仕事と人の好循環の促進のための取り組みの具体化を進めてまいるものであります。
続きまして、中央省庁の地方移転についてのお尋ねを頂戴いたしました。
政府関係機関の地方移転につきましては、有識者会議において御意見を承りながら、公平性、透明性のあるプロセスのもとで検討を行っておるものであります。
このうち、中央省庁につきましては、危機管理業務、外交関係業務、国会対応業務については十分な配慮が必要である一方、地方を対象とする施策、事業の執行業務やそれと密接に関係する企画立案業務は現場に近いところで実施されることが効果的、効率的であるとの考え方について、有識者の御理解をいただいておるところであります。
馳大臣、河野大臣のお名前を挙げられましたが、担当大臣は、高い知見と見識に基づき検討を進めているものと認識をいたしております。それぞれの分野に通暁した大臣であります。したがいまして、話題づくりとの御指摘は全く当たりません。
国と地方の双方にとってよい結論に導いていけるよう、有識者の御意見を踏まえ、担当大臣と連携し、速やかに検討を進め、今月中に、まち・ひと・しごと創生本部において政府関係機関移転基本方針を決定いたします。
生涯活躍のまちについてのお尋ねを頂戴いたしました。
生涯活躍のまち構想は、中高年齢者が希望に応じて地方や町中に移り住み、多世代の地域住民と交流しながら、健康でアクティブ、活動的な生活を送り、必要な医療、介護を受けることができるコミュニティーづくりを目指す新しい取り組みであり、それぞれの地方公共団体において、創意工夫により、生涯活躍のまちの具体化を図っていただきたいと考えております。
こうした地方公共団体の取り組みを支援いたしますため、今般の改正法案において、地方公共団体が策定する地域再生計画に生涯活躍のまち形成事業を位置づけた上で、事業者による手続の簡素化を行うことといたしております。
これとあわせて、政府といたしましては、財政支援として、先駆的な取り組みに対する地方創生推進交付金を用意しておりますほか、情報支援として、「「生涯活躍のまち」構想に関する手引き」を昨年十二月に作成し、お示しいたすとともに、人的支援として、関係府省から成ります生涯活躍のまち形成支援チームを三月十一日に発足させ、事業の普及、横展開を図るため、事業の具体化に向けた取り組みを支援する体制を整備したところであります。
今後、このようなさまざまな取り組みを通じ、地方公共団体の構想の実現に向けて支援をいたしてまいります。
以上でございます。(拍手)
〔国務大臣高市早苗君登壇〕