下地幹郎の発言 (本会議)

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○下地幹郎君 おおさか維新の会の下地幹郎です。(拍手)
 安倍総理、本日の本会議から始まる特別委員会でのTPP法案審議は、決して経済的観点だけでなく、安全保障の観点からも論議が必要であります。
 アジアでは、中国が一帯一路構想を掲げ、アジアインフラ投資銀行を設立し、経済的勢力の拡大を目指すと同時に、軍事面においても南シナ海において七つの人工島を建設し、一方的に力によって法による秩序を破壊しようとしています。
 我が国は、法の支配、自由主義、民主主義を共有する国々と協調し、恒久的な平和環境を構築するために、アジアにおける経済連携の強化を図らなければなりません。その意味において、TPPによる通商ルールを確立することは、自由経済を一層発展させることになり、中国の軍事的、経済的覇権路線を抑えることになります。
 安倍総理、中国の軍事的、経済的拡大路線に対抗して、TPP連携はどのような効果をもたらすと考えますか。安倍総理の見解をお伺いします。
 今、野党から、安保関連法を廃止する法案が提出されていますが、自民党の反対で審議が始まりません。我が党は、この法案に反対ですが、対案を準備いたしました。TPPと安全保障という観点からも、特別委員会と並行して安保委員会でも議論すべきであると考えますが、安倍総理の見解をお伺いします。
 安倍総理、消費税の引き上げを来年の四月に予定どおり行うつもりですか、再度先送りされるつもりですか。明確なお答えをください。
 TPPが発効すれば、アジア太平洋地域において、物、金、人、情報が行き来し、日本経済は成長すると、これまで総理は答弁されてきました。貿易が活性化し、国内への投資が拡大すれば、大企業、中小企業もその恩恵を受けることになることは間違いありません。
 安倍総理は、TPPをアベノミクスの第三の矢に位置づけ、日本経済の成長に欠かすことのできない政策とし、消費税を予定どおり上げてもTPPで日本経済は成長すると言ってまいりました。
 しかし、私どもおおさか維新の会は、今回は、TPPを議会で批准し、消費税の来年四月の引き上げは延期するという決断をすべきであると考えております。TPPの経済効果を最大限に日本経済の成長に向けることを選択すべきだと考えるからであります。総理の見解をお聞かせください。
 政府は、三回TPPの試算を公表しました。GDPの伸び率、農林水産物の生産減少額であります。しかし、三回とも想定条件を変え、結果はばらばらで、国民の信頼を得るものに至っておりません。
 安倍総理、TPPの国民の信頼を得るために、これが政府の最終的なTPP試算ですという新たな試算を特別委員会に提出すべきではありませんか。安倍総理の見解をお聞かせください。
 平成二十二年十月、当時の菅総理がTPP交渉への参加を表明し、平成の開国と位置づけ、国内論議がスタートしました。そして、平成二十三年十一月、野田総理が、日米首脳会談で初めて米国に対し、交渉参加に向け各国と協議に入ると意思を表明しました。
 民進党は、TPP協定に賛成した民主党、TPP協定に積極的に賛成した維新の党が合併してできた政党です。民進党が万一TPP法案に反対すれば、国民は政策に一貫性のない政党と判断することになるでしょう。
 一方、自民党、公明党は、平成二十四年の衆議院選挙で、聖域なき関税撤廃を前提にする限り、TPP交渉参加に反対という公約を掲げ、安倍政権が誕生しました。その翌年二月の日米首脳会談で、安倍総理は、日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品というように、両国ともに二国間貿易上の配慮しなければいけない課題が存在することを認識し、一方的に全ての関税の撤廃を約束するものではないと確認したとして、平成二十五年三月に交渉参加の決断をいたしました。
 安倍総理、今、この時点でも、聖域なき関税撤廃に反対するという当初の選挙公約は守られたとお考えになっているのか、安倍総理の見解をお聞かせください。
 次に、TPP批准後の消費者行政の対応について提案します。
 TPPで我が国の食品の安全、安心は脅かされることはないとこれまで政府は言い切ってまいりました。しかし、我が国には、これまで以上に、輸入食品が国民の口に入る機会は確実に多くなることは明らかです。
 海外から輸入される安い多くの食品は、消費者の家計を助ける反面、本当に安全な食品なのか、不安は増すばかりです。我が国の消費者、我が国の輸出品を手にする海外の消費者を守るために、我が国の消費者行政の強化と国際的な消費者行政の連携が極めて重要であります。
 そこで、河野大臣にお聞きします。
 我が国の消費者行政を担う組織に目を向けると、三百人の小さな組織です。我が国の消費者行政がTPP加盟国の模範となるためにも、我が党としては、消費者庁を消費者省に格上げし、攻めの消費者行政をすべきだと考えています。
 今、消費者庁を徳島に移すという超ミクロな話がありますが、もっと大きな位置づけに消費者庁を置くべきではありませんか。河野大臣の見解をお聞かせください。
 最後に、イギリスの大政治家チャーチルは、終生保護貿易に異を唱え、グローバル世界経済の秩序の確立に心を尽くしました。彼は一貫して自由貿易主義を主張し、その理念を貫くために、保守党から自由党へくらがえまで行いました。
 自由市場を破壊したら闇市場をつくることになってしまう、これはチャーチルの名言です。きょうから始まるTPP法案批准のための論議は、決して甘利問題、交渉手続の透明性の論議に終始することなく、TPPの本質を見据えて、大きな視点から特別委員会の議論を行うべきであることを申し上げ、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

発言情報

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発言者: 下地幹郎

speaker_id: 12665

日付: 2016-04-05

院: 衆議院

会議名: 本会議