細田博之の発言 (本会議)
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○細田博之君 笠議員から御質問を多数いただきました。
アダムズ方式の実施時期や議員定数の削減等について御質問をいただきました。順次答弁いたします。
まず、自民・公明案は国民の理解が得られないのではないかとのお尋ねがありました。
衆議院選挙制度調査会の答申において、議席配分の見直しは、制度の安定性を勘案し、十年ごとに行われる大規模国勢調査の結果に基づき行うこととされております。一方で、どの大規模国勢調査から見直しを始めるべきか、その開始時点は明らかにされておりません。
現時点では、次回の直近の大規模国勢調査は平成三十二年のものであり、成立した法律をあえて遡及適用することは例外的であることに鑑みると、アダムズ方式を導入するのは平成三十二年の大規模国勢調査以降とするのが自然であります。
また、こうすることは、制度の安定性を勘案するよう求める、議長が三月二十三日に示された「思い」にも沿うものであります。
したがって、自公案は、国民や有権者の理解が得られる案であると認識しております。
続いて、アダムズ方式を先延ばしする理由は何かとのお尋ねがありました。
繰り返しとなりますが、衆議院選挙制度調査会の答申においては、どの大規模国勢調査から見直しを始めるべきか、その開始時点は明らかにされておりません。
加えて、先般の最高裁判決でも、国会の両議院の議員の選挙については、憲法上、議員の定数、選挙区、投票の方法その他選挙に関する事項は法律で定めるべきものとされ、選挙制度の仕組みの決定について国会に広範な裁量が認められていると述べられているところであり、制度の安定性を勘案し、平成三十二年国勢調査からアダムズ方式を実施するとしている自公案は、最高裁判決の指摘する国会の裁量の範囲内にあるものと考えております。
したがって、自公案はアダムズ方式の導入を先延ばしにするようなものではございません。
次に、自公案と一人別枠方式の関係についてのお尋ねがありました。
平成二十七年十一月二十五日の最高裁判決では、投票価値の格差が生じた主な原因は、いまだ多くの都道府県において、一人別枠方式廃止後の新区割り基準に基づいて定数の再配分が行われた場合とは異なる定数が配分されていることにあるというべきとの指摘がなされていることは承知しております。
他方、判決では、国会の両議院の議員の選挙については、憲法上、議員の定数、選挙区、投票の方法その他選挙に関する事項は法律で定めるべきものとされ、選挙制度の仕組みの決定について国会に広範な裁量が認められているとか、是正の方法についても国会は幅広い裁量権を有しているので、国会が最高裁の判断を踏まえてみずから所要の適切な是正の措置を講ずることが憲法上想定されているものと解される、さらには、合意の形成にさまざまな困難が伴うことを踏まえ、選挙制度の整備については、上記のような漸次的な見直しを重ねることによってこれを実現していくことも国会の裁量に係る現実的な選択として許容されていると解されるとも述べられているところであります。
こうした判決内容を踏まえ、自公案では、各都道府県への小選挙区定数の配分方式について、平成三十二年の国勢調査からアダムズ方式を導入することを法案の本則に明記しております。
また、平成二十七年の国勢調査に基づいて小選挙区の区割りを見直すこととしておりますが、この区割り改定案の作成については、将来見込み人口を踏まえ、次回の平成三十二年大規模国勢調査に基づく見直しまでの五年間を通じて格差二倍未満となるように行うこととしております。
すなわち、自公案は、最高裁判決と衆議院選挙制度調査会の答申を踏まえ、平成三十二年には一人別枠方式を完全に解消することを明確にした上で、それに向けて漸次的に措置を講じていくものであります。
したがって、自公案は司法の要請に応えたものとなっており、本法律案の成立の後、衆議院議員総選挙が実施されたとしても、選挙の正当性、ひいては国会の正当性を揺るがすことにはならないと考えております。
次に、議員定数削減についての基本認識についてお尋ねがありました。
今般の改正法案では、衆議院選挙制度に関する調査会の答申を受けて、衆議院議員の定数を十削減して総定数を四百六十五名とすることとしております。この総定数四百六十五名は、大正十四年に男子による普通選挙が実現して以降最も少ない数であります。
今回は、定数を十削減することとしましたが、議員定数の問題は、全国民の代表たる国会議員及び国権の最高機関たる国会のあり方に直結する問題であると考えております。
将来的な議員定数のあり方については、民意の集約と反映のバランスに配慮しつつ、行政府との緊張関係の維持、国会の機能の充実といった観点も踏まえ、引き続き検討を行ってまいりたいと考えております。
最後に、民進党案を受け入れて成立させるべきではないかとの御提案についてお答えいたします。
選挙制度は、国民が政治に参加するための最も重要なシステムであると認識しており、本来、この改正に当たっては、共通の土俵づくりの問題でもあり、各党の話し合いで合意形成を図り、成案を得ることが望ましいと考えております。
しかしながら、このたびの改正問題については、与野党の実務者による協議会を、民主党政権時代の平成二十三年十月から平成二十六年三月まで合計二十九回開催し、議論を重ねたにもかかわらず、合意点を見出すことができなかったことを端緒に、衆議院選挙制度に関する調査会の設置、答申の提出、衆議院議長の御尽力等の経緯を受け、与党及び民進党の法案提出に至ったものであります。
この上は、与野党とも、司法の要請や国民に対して責任を負っていることを十分認識し、対処していくことが肝要であり、国会の場で正々堂々政論を闘わせ、結論を得ていけばよいと考えております。
したがって、与党と主要野党の合意事項とか、与党は野党案を受け入れて成立させるべきという主張は受け入れられるものではありません。ぜひとも、与党案の成立に御協力いただきたいと思います。(拍手)
〔北側一雄君登壇〕