穀田恵二の発言 (本会議)

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○穀田恵二君 質問に先立ち、冒頭、熊本県を中心とする地震で犠牲となられた方々と御遺族に、心からお悔やみを申し上げます。そして、被災された皆様に心からお見舞い申し上げます。
 政府は、救命救助に引き続き全力を挙げつつ、緊急の課題として、震災関連死を防ぐことに力を集中することを強く求めるものであります。
 私は、日本共産党を代表して、議題となりました両法案について、各党の提案者に質問します。(拍手)
 まず第一に、選挙制度は民主主義の土台であります。主権者国民の代表の選び方、国民の参政権のあり方を決めるものであり、十分な議論が必要です。
 衆議院選挙制度をめぐっては、二〇一一年十月から、国会を構成する全政党が参加する各党協議会を二十九回行ってきました。ところが、一部の党が、全党協議では結論が出ないとして一方的に協議を打ち切り、政党としての責任を放棄し、第三者機関、選挙制度調査会に丸投げしたのであります。
 調査会への諮問は現行制度維持と定数削減を前提としたもので、本年一月、答申が提出されるや、その内容についての議論を全く行わず、答申尊重の名のもとに、行司役の議長が各党に法案提出を促してきました。前代未聞な異様なやり方と言わなければなりません。
 しかも、両案は、先週金曜日に提出されたばかりです。国民的議論もないまま、本日、本会議での趣旨説明、質疑、来週数日間の委員会質疑で採決し、衆議院通過を図ろうとしています。
 自民、公明両党も民進党も、それぞれ野党時代は、与党が数の力で選挙制度を変えることを憲政史上類を見ない暴挙、与党の暴挙と批判していたではありませんか。今回のこのような横暴なやり方をどう思うのか、自民党、公明党、民進党、各党提案者に答弁を求めます。
 第二に、そもそも選挙制度の根本は、国民の多様な民意を正確に議席に反映することです。ところが、現行制度は、民意の反映が著しくゆがめられています。ここに最大の問題があります。
 今日の民意は、消費税増税反対、TPP批准阻止、辺野古新基地建設ストップ、原発再稼働ノー、憲法違反の安保法制廃止であります。
 この国民多数の声と逆の方向に暴走しているのが安倍政治です。
 なぜ国民多数の声が国会に届かないのか。その原因は、現行の小選挙区比例代表並立制にあります。
 今の自民党安倍政権を支える三百に迫る議席は、絶対有権者比でたかだか一七%の支持で獲得したものであります。このもとで、昨年、安保法制が強行成立させられたのであります。平和主義、立憲主義を破壊する暴挙が、現行の小選挙区制の害悪を明白に示しています。
 各党は、こうした民意と議席の乖離をどう考えているのか、答弁を求めます。
 この二十年間、小選挙区制のもとで七回の総選挙が行われました。小選挙区において第一党は、四割台の得票率にもかかわらず七から八割もの議席を占め、議席に反映しない投票、いわゆる死に票は各小選挙区投票の半数に上っています。まさに、小選挙区制の根本的欠陥を浮き彫りにしたものにほかなりません。
 だから、二十九回にわたる各党協議会でも、自民党も民主党も含め全党が、小選挙区による過度な民意の集約に問題があるという認識で一致したのであります。各党は、この認識に変わりありませんか。答弁を求めます。
 いわゆる政治改革において、政権交代を可能とするため、民意の集約が必要だと小選挙区を導入したことに諸悪の根源があることは明白であります。虚構の多数による強権政治の害悪が明白となった今、政治改革を根本から問い直すべきであります。各党の見解を求めます。
 第三に、なぜ議員定数を削減しなければならないのでしょうか。
 日本国憲法は、「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、」と前文の冒頭に明記しています。主権者国民が国会に意見を反映させるツールが議員であり、その削減は、国民の声を切り捨てるものにほかなりません。
 国会の役割で最も大事なことは、政府を監視し、暴走させないようにすることです。議員が削減されれば、国会の政府監視機能が低下することは明らかであります。
 そもそも、我が国の衆議院議員定数は、男子普通選挙法制定時の一九二五年、四百六十六でスタートしました。当時の人口は現在の半分です。戦後の改正で五百十二となりました。
 今回、定数を四百六十五まで削減しようとしていますが、なぜ我が国の議会政治史上最も少ない水準にしなければならないのですか。
 スタート時の定数は人口十二・八万人に一議席であったのが、今や二十六・八万人に一議席となっています。主要国の下院を見ると、おおよそ十万人に一議席の水準であり、我が国は国際的に見ても極端に議員が少ない国となっています。
 だから、調査会答申は、現行の衆議院議員の定数は国際比較や過去の経緯などからすると多いと言えずと述べ、定数削減について、積極的な理由や理論的根拠は見出しがたいとしたのであります。
 各党は、我が国の衆議院定数が歴史的に見ても国際的に見ても少ない水準にあることをどう思うのか、また、定数削減に根拠はないという調査会の結論をどう捉えているのか、答弁を求めます。
 次に聞きたいのは、定数削減を選挙公約にしている理由であります。
 各党は公約だからと言いますが、定数をどのように考えているのか、定数削減の根拠と理由について説得力ある説明を聞いたことは一度もありません。各党の答弁を求めます。
 今般の定数削減の契機となったのは、民主党野田政権が、国民の皆さんに消費税増税をお願いする以上、政治家も身を切る改革が必要だと言って、比例八十削減を持ち出したことにあります。
 消費税増税を押しつけるために国民の代表である議員定数を削減するというのは、全くのすりかえであり、何の道理もありません。各党の答弁を求めます。
 さらに問題なのは、両案とも、東日本大震災でいまだに苦しむ東北や、今も絶え間ない余震で不安な中にいる熊本、九州を削減対象に含んでいることであります。この点について各党の見解を求めます。
 第四に、定数配分の計算にアダムズ方式を採用する問題です。
 両案提出者は、最高裁判決の要請に応えるためだとしています。最高裁は、小選挙区間の投票権の平等を侵害する違憲状態を生み出している要因が一人別枠方式であると指摘しています。その一人別枠方式と大差ないものがアダムズ方式なのです。それなのに、なぜ採用することにしたのか、明確な説明を求めます。
 その上、両案が、比例代表の定数配分にもアダムズ方式を採用するのはなぜでしょうか。本来の比例配分に近いヘアー式最大剰余法を採用している現行制度をなぜ変更しなければならないのですか。
 重大なことは、両案とも、アダムズ方式を採用するにとどまらず、自動的に定数配分と区割りを行う仕組みを盛り込んでいることであります。このもとで、少なくない有権者が、市町村の行政単位や地域社会を分断する異常な線引きを押しつけられ、毎回、選挙のたびに不自然な選挙区変更を強いられることになるのであります。
 結局は、現行制度の根本的な問題に手をつけず、小選挙区制を温存させようとするものでしかありません。
 各党は、将来にわたって、民意をゆがめる小選挙区制を維持していくおつもりですか。明確な回答を求めます。
 日本共産党は、現行制度が提案されたときから、小選挙区制が民意の公正な議席への反映をゆがめ、比較第一党に虚構の多数を与え、強権政治をつくり出す根本的問題があると反対してまいりました。改めて、小選挙区制を廃止し、民意を反映する選挙制度へ抜本的に改革することを主張するものであります。
 最後に、憲法公布七十年、女性参政権実施七十年、十八歳選挙権施行のこの年に、国民の代表を選ぶ選挙制度とはどうあるべきなのか、国民的議論をすべきであります。このことを強調し、私の質問を終わります。(拍手)
    〔細田博之君登壇〕

発言情報

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発言者: 穀田恵二

speaker_id: 22805

日付: 2016-04-22

院: 衆議院

会議名: 本会議