下地幹郎の発言 (本会議)
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○下地幹郎君 おおさか維新の会の下地幹郎です。
ただいま議題となりました野党四党提出の内閣不信任案に対して、おおさか維新の会は明確に反対を表明し、その趣旨で討論をさせていただきます。(拍手)
今国会の冒頭の代表質問において、我が党の馬場幹事長が、おおさか維新の会は、与党でもない、野党でもない、政策提案型責任政党を目指すということを国民の前で宣言いたしました。その趣旨は、反対のための野党にはならない、反対ならば対案を示すということであります。
野党とは、予算に反対する、内閣の不信任案に賛成する、首班指名でみずからの党首の名前を書く、その三要素から構成されると言えます。
おおさか維新の会は、今国会における安倍内閣提出の平成二十八年度予算案については、組み替え動議を予算委員会で示し、安倍総理が我が党の組み替え動議に対して前向きに答弁をするか否かで賛否を決めるという初めての試みに挑戦しました。国民の前で予算の議論を尽くし、賛否を決めるという、わかりやすい政治を実現しようとしたのです。
また、今回の野党四党が提出した内閣不信任案については、甚大な地震被害を受けた熊本、大分の早急な復興対策の観点、沖縄で起きた米軍属による女性殺害事件に対する対応、厳しい景気状況における国民生活の安定のための補正予算を含む早急な経済政策の実現、これらの国民視点からしても、今回野党四党が提出した内閣不信任案は、決して国民が納得するものではないと判断したことが、おおさか維新の会の反対の理由であります。
野党四党の皆さん、内閣不信任案を提出するということは、衆議院を解散しろという趣旨も含むはずであります。つまり、七月に行われる予定の参議院選挙にあわせて衆議院も解散し選挙を行うべきだという趣旨を持つ提案であることには間違いありません。約一カ月間に及ぶ政治空白をつくることは許されるのでしょうか。
私どもおおさか維新の会は、国民は決して今回提出の内閣不信任案については評価しないと考えています。
国会会期末には必ず内閣不信任案を出さなければ野党ではないという考え方こそが、逆に、自民党、公明党、与党を利することになっていると思います。
内閣不信任案が否決されることは、内閣の信任を意味することとなり、夏の参議院選挙においても、私ども野党にとっては何一つプラス要因にならないのであります。政権を奪回するための国会戦略は、改めて大胆に見直さなければならないということも指摘しておきたいと思います。
安倍総理、先週行われた伊勢志摩サミットを受けて、消費税の増税の延期を決められたことでありますが、それは正しい政治決断であります。
おおさか維新の会は、消費増税の延期を、どの党よりも明確にし、国民負担よりも身を切る改革によって財源を確保し、国民のための社会保障政策と経済政策を行うべきだと強く主張してきただけに、我が党の考え方が認められたことは評価いたします。
しかし、消費増税の是非につき、みずからが言ってこられた基準である大震災、リーマン・ショック級の経済危機の判断を、なぜ伊勢志摩サミットを利用する形で行おうとしたのか、理解に苦しみます。国民は、この手法については、茶番劇を見ているような思いであったことは間違いありません。
二〇一四年十一月の記者会見で安倍総理が、消費増税を再び延期することはない、ここで皆さんにはっきりと断言いたしますと発言されましたが、国民との約束は守れませんでした。
伊勢志摩サミットを利用するのではなく、みずからの経済政策、アベノミクスの三本の矢が十分な成果をおさめなかったことを率直に認め、謝罪から始めるべきではないでしょうか。そして、消費増税を行わないことで社会保障に不安を感じる国民に対して、明確な財源の対案を示さなければなりません。
財政政策と金融政策だけではもう限界です。これから必要なのは、アベノミクスの三本目の矢である大胆な成長戦略をしっかりとつくり直すことです。
官から民へ、そして規制緩和を、経済政策のど真ん中に明確に位置づけるべきです。そうでなければ、二年半後も同じ結果となり、財政再建と社会保障について国民が不安を持ち続けることになるでしょう。
安倍総理、一億総活躍社会の実現の意味をかみ砕いて国民にわかりやすいものにしながら、民間活力による景気回復を図るために、アベノミクスをゼロから見直すときが来ていることを指摘します。
また、沖縄で起こった軍属による悲惨な凶悪事件を受けて、日米首脳会談が五月の二十五日に行われました。
私ども沖縄県民は、この日米首脳会談への期待は、安倍総理が想像している以上に大きなものがあったと思います。
今回の事件を起こした軍属や、軍と契約する企業の職員までが、日米地位協定の適用範囲内にあります。今回の事件を受けて、せめてその軍属、軍と契約する社員を地位協定の適用範囲から外すということに、県民はわずかな希望を安倍総理に託しておりました。そのことが再発防止を実現する最大の手段だと信じていたからであります。
しかし、県民のわずかな希望や期待はこてんぱんに打ちのめされて、何も決め切れない日米首脳会談でありました。
再発防止は半歩も前に進んでいないことが今の現実であり、沖縄県民は、安倍総理がよくお話しする日米同盟の深化とは何なのか、答えを見出せずに、一方的な負担にもがき苦しんでおります。
集団的自衛権の行使を強引に行う、辺野古移設も強引に行うなど、米国政府が共感するものについてはとまることなく走る安倍総理が、事件、事故の抑止力になる日米地位協定の改定を全く行われていないことは、残念で仕方ありません。
一九七二年の本土復帰から二〇一四年までに、米国人の軍人軍属による刑法犯罪の検挙は五千八百六十二件です。うち、殺人、強盗、放火、強姦の凶悪犯は五百七十一件です。
沖縄で安全保障論議が客観的に、冷静に行われる環境を整備することは安倍総理の役割であることは、強く申し上げておきたいと思います。
東京都知事の公費の無駄遣いの問題が、今、東京都民だけではなく国民全体から強く批判を受けています。舛添都知事を誕生させた原動力は自民党と公明党であり、彼を推薦した責任はどういうふうにしてとるのでしょうか。
おおさか維新の会が提案する、議員定数、歳費の削減、国会議員の文通費の使途の公開、公務員給与の削減など、身を切る改革によって税金を大事にしている姿を政治が国民に示さない限り、その信頼は簡単に戻ることはありません。国政では野党であるおおさか維新の会が大阪で実現した身を切る改革に、安倍総理はもっと真摯に耳を傾けることが必要であります。
おおさか維新の会は、今国会における質疑において、与党、自民党、公明党と、野党、民進党、共産党に対して、同じエネルギーで向き合ってまいりました。第三勢力としての存在感を示すには、与党にも野党第一党にも厳しい指摘をすることが必要であります。それが、第三政党が日本の政治を進化させることになると信じております。
日本の政治が大きく変わる分岐点になるこのとき、おおさか維新の会の政党としての進化が必ず国民生活を豊かにすることになるという強い気持ちを持って政治に取り組むことをお約束して、反対討論を終わります。
ありがとうございました。(拍手)