坂本哲志の発言 (予算委員会)
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○坂本(哲)委員 何とぞ、きめ細かな対応策をよろしくお願い申し上げたいと思います。
そして、もう一つの柱であります農業であります。この農業政策につきまして、私は、地元、地域の自主性、裁量性、こういったものを非常に重視するという視点で今後政策を進めていただきたいという点で質問をいたしたいと思います。
TPPの大筋合意というのが昨年十月発表をされました。今後、署名、そして国会審議を経まして、批准への判断というふうに進むであろうと思います。私たちは、同志の皆さん方と今回の合意内容をもう一度精査をいたしました上で、そして、今回の国内対策、さらに今後の対応策も含めてこれからの判断をしてまいりたいと思っているところであります。
しかし、このTPPにかかわらず、今後我が国の農林業をどのような方向に導いていくかということは、今回のTPPで農産品の動きがこれほど国際化が現実化してきたということを考えますと、やはり、農業者、農業団体だけではなくて、私たち消費者、もう全てが、今、これからの農業のあり方について考えなければならないときであるというふうに思っております。
この中で最も重視しなければならないのが、やはり地域の自主性、地域での取り組みということであろうと思っております。
まことに恐縮ですが、私の地元の例を引き出しますと、私の生まれ育って今住んでいるところが熊本の大津町、菊陽町というところでございます。阿蘇の麓でございまして、阿蘇からの吹きおろしの風が、年間を通して強い風が吹いてまいります。ですから、施設園芸作物はできません。どうしても地中に潜る作物になりますので、カライモあるいはニンジン、こういったものが特産品というふうになっております。阿蘇の近くで火山灰でありますので、非常に浸透性がある土壌であります。乾田とも言われており、ざる田とも言われております。そういうことで、米以外に大豆あるいは麦が主要作物となっております。
同じように、日本各地では、このように地域の気象条件や地形に根差した形での農業が行われていると思っておりますけれども、徐々に徐々に、高齢化あるいは後継者不足も含めて農業がピンチになっております。
しかし、まだ今なら間に合うんです。今ならば、まだ地域にモチベーションを持った人たちもいるし、リーダーもいるし、そして、以前のことを知った高齢者の方も元気でいらっしゃいますので、ここでどうするかというのが一番農政にとって大切なところであろうというふうに思います。
私のところの例をとりますと、平成二十五年に大津町で、十二の集落が集まりまして、ネットワーク大津という集落営農の株式会社を設立いたしました。委員の皆様には資料としてお配りをしているところでございます。
資本金五千七百十五万円、そして百九十三株で、集落の持ち株制となっております。構成員は二百八十七人、平均年齢が六十六歳。作業していただくのは、補助員として登録していただいておる百七十人、将来の担い手となるべく専従社員五人、そのうち三人は二十代でございますけれども、専従社員を五人雇用いたしております。
作業をする方々の賃金規程は、配付資料の四に掲載をされています。補助的な作業で時間給の千円、トラクターを運転して時間給の千五百円ということでありますので、悪くはない賃金だろうというふうに私は思います。
経営規模は三百二十二ヘクタールであります。出資者には、大津町そしてJAも参加をいたしております。大豆、米を中心に、さまざまな展開をしております。
二十六年度の決算で、総収入が五億三千三百万円、そして人件費も含めた総支出が五億一千三百万円でありますので、差し引き二千万円の黒字となっております。
これらは、長年かけて地域の人たちと地域のリーダーがそれぞれ説得して、話し合いをして、そしてやっとここまで築き上げた、そういう組織であります。このような組織が全国各地にできること、これが農業の再生につながっていくと思っております。地域を一番よく知ったリーダーあるいは古老の方々、こういった方々がみずから自主的につくり上げる組織、経営体に対して国が背中を押してあげる、バックアップする、いわゆるオーダーメード式の農政というものがこれからは必要になってくると思っております。
今回の補正予算では、畜産クラスター関連で六百十億円、そして産地パワーアップ事業で五百五億円など、これまでにない意欲的な予算が組まれておりますし、そして、それは基金化して非常に柔軟性を持たせるというような知恵も絞られております。
これからの農業にかける思いとして、やはり、地域で一生懸命話し合いながらやっている、こういう方々に裁量権を移すこと、権限も移すこと、一定程度の主体性を渡すこと、これが農業の自立につながっていくというふうに思いますが、農林水産大臣、どのようにお考えでございますか。今後の農政の展開も含めて、よろしく御答弁をお願いいたしたいと思います。