秋野公造の発言 (国の統治機構に関する調査会)

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○秋野公造君 機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
 私は、ある国の外交官の方の意見交換での言葉をちょっと紹介をしたいと思います。
 それは、その方の国の一院制より日本の二院制の方が機能しているというものであります。その理由ですが、その国が取る一院制では国会の解散を行うことができず、任期満了の年は選挙を前にして意思決定が困難な時期が生じ、政治を前に進めることができにくい一種の政治空白が生じる時期が生じてしまうというものであります。
 しかし、我が国が取る二院制では、下院の解散があり、任期の終わりが見えない下院議員は全力で仕事をしつつ、短い選挙期間で新たな構成を整えることができる、空白を少なくする最高の取組ではないかというものでありました。さらに、上院の存在が下院の空白を補い、その上に半数改選で常に政治に打ち込める存在を確保しているということも我が国が取る二院制の優れた仕組みではないかと。国会で空白を生じることがないように、外交や安全保障など様々な危機管理を行わなくてはならない国会でそのような仕組みを整えている我が国の仕組みは優れているものではないかというものでありました。
 それだけでなく、私自身もこの憲法に基づいた二院制自体は機能していると思います。荒井先生も言及なさいましたけれども、カーボンコピーであっては意味がなく、合意形成につながらないならば有害であるとの指摘は正しい側面も持つと思います。しかし、法案の修正が伴わないから、又はドラスチックな変化が見えないからカーボンコピーであると指摘することは余りにも皮相的であると申し上げたいと思います。
 それは、閣法も議法も、質疑には立法趣旨を細かく確認するという作業が含まれているからであります。背景の異なる議員がそれぞれ異なる視点に基づいて、そしてその調査に基づいて質疑が現行では行われていると思います。今日参加の先生方も、衆議院では議論されなかった観点を選んで法案審査に臨むことの方が多いのではないでしょうか。衆議院と同じ質疑が繰り返されているというのであれば、それは、多様な背景の議員が選出されていないか、又は国民のより深くて専門的な議論を求める参院の役割に応えていないということであって、一院でよいという議論の前に改善をどうするかという議論が先のような気がいたします。
 ただし、参議院が合意形成を障害する存在ならば、それは国民の期待に応えていないと言わなくてはなりません。六十日又は三十日という期間を制限する制約がある以上、参議院は結論を出すということは非常に重要な役割であり、合意を図らず政局にするようなことが絶対にあってはならないと思います。
 さらに、憲法はねじれさえも想定しており、両院協議会という仕組みも整えています。よって、政府提出法案の立法趣旨の確認も、また議員立法の作成も、一院よりも二院の方が有利であるということが言えると思います。
 質を高める取組に終わりはないと思います。制度の変更を検討するとともに、憲法が期待した参議院の役割を果たすことにも注力を置くべきであるということを申し上げて、意見表明としたいと思います。
 ありがとうございました。

発言情報

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発言者: 秋野公造

speaker_id: 11074

日付: 2016-04-06

院: 参議院

会議名: 国の統治機構に関する調査会