阿部信泰の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○参考人(阿部信泰君) ありがとうございます。幾つかお答えしたいと思います。
 一つは、このNPDIで日本が進めているイニシアティブをこれからどうするかと。これは私、幾つか、もう何回か声明を出していまして、いいことがいろいろ書いてあります。ですから、これは私は続けていいんじゃないかと思いますね。
 例えば、その中に一つ出ているのは、核軍縮を多国間で進めてほしいと、何もアメリカとロシアだけが減らすんじゃなくて、ほかに中国もイギリスもフランスも持っているでしょうと、そりゃ量はこんなに違うかもしれぬけれども、こっちがこう減らすならこっちも少しずつでいいから減らし始めていいんじゃないでしょうかというふうなことをやって中国も巻き込むと、これは私は非常にいいポイントだと思いますね。
 それから、翻って、日本としても考えなきゃいけない問題があります。これは、この項目の中にもう一つ、核兵器の役割を低減するという目標があります。つまり、いろんな国際情勢、緊張したとき、緊急事態にどうやって対応するかというときに、すぐ核兵器を使おうということではなくて、できるだけ核兵器を使うことは減らしなさいということをやる。これは実は日米同盟関係においても非常に大事なことなんですね。
 実は、アメリカ国内においても、オバマ大統領は核兵器の役割は低減するということを就任早々言いました。これは是非とも、アメリカのそういう政策にも一致するし、日本の立場からいっても、それは最後は核抑止力に依存するかもしれませんけれども、できるだけ、でも使う道は減らしてほしいんだということを具体的にやはりやって、日本もちゃんとこのNPDIの、自分でも努力しているということを私は示すことも非常に大事だと思いますね。
 それから、例の人道的側面の議論でございますけれども、私は、これは人道的側面、非常に悲惨な結果を招くというのを強調するのは非常にいいスタートだったと思うんですけれども、残念ながらそれが、そうだそうだというのでわあっとNGOその他が集まってきまして、核廃絶に持っていこうと、核兵器禁止条約に持っていこうというふうに、流れになっちゃったんですね。これが実はそういう意味において今の分断状態が生じちゃったんですね。兵器を持っている国はすぐ全廃で、禁止条約やるのは無理だということになっちゃったんですけれども。
 実はこの問題にはほかの側面もありまして、当初、非人道性を言ったときにはもう一つ強調された点がありまして、核兵器を含めて全ての面において国際人道法は適用されるんだと、こういう原則も強調しております。
 つまり、国際人道法というのは、非戦闘員を殺しちゃいけないんだ、無差別な攻撃はしちゃいけないんだと、あるいは、戦争だからそれはあるかもしれぬけれども、被害は最小限にするよう努力しなきゃいけない。幾つかこの人道法の原則があるんですね。それを強調して徹底してくださいということを言えば、現実的に核兵器は非常に使いにくくなるんです。だって、あれだけの被害が出ますから。一旦、そこにいる人は全部無差別に殺されるわけですから。これはすぐ、あなたは人道法に反するじゃないかと言うことができるわけで。
 そういう意味において、私はこれは非常に実際上も核兵器の使用の機会を減らすいい議論だなと思ったんですけれども、残念ながら議論はそっちに行かず、禁止条約の方に向かっちゃったんですね。でも、これは私は諦める必要はないので、日本はその点も議論していくべきだと思いますね。
 それから、実際我々が、核兵器を減らしてください、禁止してくださいと言っていてもなかなか動かない。我々が核兵器が落ちてこないことを確保するためには、最後に、それを持っている指導者がボタンを押さないようにすることですね。これは、ですからタブーを強めればいいんですね。タブーを強めるという意味においても、使ったらこんなひどいことになるんですよ、あなたは世界史の中で核兵器を使った指導者として残りたいですかと、これをやれば私はかなりまた抑止ができると思うんです。そういったところでもいろんな使い道が私はあると思います。済みません。

発言情報

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発言者: 阿部信泰

speaker_id: 29467

日付: 2016-02-17

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会