星野俊也の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(星野俊也君) 大変興味深い御提案だったと思います。朝鮮半島においての平和を考える国連機関としての存在を目指すという、これは着眼点としても大変鋭いと思っています。
なぜそう思うかというと、二国間外交と多国間外交の違いという私の話と絡めますと、二国間外交の場合、日本は北朝鮮とまず外交関係がありません。アメリカもありません。そして、韓国もない。そういう中で、なぜ国連が面白いかというと、外交関係がない国との間であっても対話をするチャネルがニューヨークにはあるわけです。しかし、ニューヨークまで行かなくても、この地域でその対話ができる場をつくってみるのは興味深いのではないかというふうなことが、国連だからこそそういう場が提供できるという点がまず一点あると思います。
もう一つ、国連には当然、目的を限定した機関というのがございます、それは人権であったりとか環境であったりとか。だから、そこに朝鮮半島というふうな目的を限定した国連機関というのがあっても、これもいいと思います。と同時に、しかし国連で扱う限りにおいては、目的は限定されていても、それはその土地のその場所の問題だけじゃなくて世界全体の問題なんだというふうに考えるからこそ取り上げるという側面がございます。ですから、当然そこに参加する国は、多分南北両国とともに、周辺国で関心を持つ日本、そしてさらには、ちょっと距離は遠いけれどもそこに関心を持つ国などというふうなことで構成をするようなことになると国連の機関らしいのかなというふうに思います。
そして、対立をしているからこそ実は孤立化を防ぐために何かチャネルをつくるというふうな試みとしては、実は、冷戦時代に東西の分断状況の中でも欧州安全保障協力会議、今はOSCEというふうに国際機関になっておりますけれども、そういう形で対話が進められ、信頼が醸成され、そして紛争の予防と最終的には東西の冷戦の解消というふうにつながった前例もございますので、そういう欧州での経験というのを参考にしつつ、いろんなプログラムを作っていくのがいいのかもしれません。
どうしても我々は目先の核拡散の問題ですとか人権の問題で、北朝鮮はどちらかというと責められる側というふうになるんですけれども、しかし、そこに多くの北朝鮮の一般民衆の人たち、その人たちの福祉の問題とかいろいろ目配りをしなければならない課題もあると思います。ですから、そういう福祉的な側面、環境の側面とかいうのもテーマにしながら、何か対話のチャネルをつくっていき、より良い環境に持っていくような、ちょっと時間は掛かるけれどもそういう場をつくるというところは興味深いのかなというふうに思いました。日本は当然そこにはしっかりとした支援というか関与をしていくべきだと考えます。