石田昌宏の発言 (財政金融委員会)

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○石田昌宏君 自由民主党の石田昌宏でございます。
 本日は、日本経済全体につきまして質疑をさせていただきたいと思っています。
 前回も質問で取り上げましたけれども、アベノミクスによりますデフレからの脱却というのは、言い換えれば慢性的な需要不足を解消するという観点であると思いますが、その観点からまず最初にこれまでの流れを振り返ってみたいと考えています。
 まず、需要を喚起していくために、アベノミクスは異次元の金融緩和を行いました。それが将来への期待というのを改善させて、それによって円高も修正され、さらに、ここにちょうど原油安によるコストの減少も重なりまして、企業の業績は大企業を中心に過去最高の収益水準まで好転しました。しかし、その一方で、地方とか中小零細の企業の経営者の声を聞くと、新しい事業環境に適応してアベノミクスの恩恵を受けるにはいましばらく時間を要するといったこともまた事実であろうと思います。
 こういった中でしたが、こういう明るい兆しの中で、いよいよデフレ脱却かというやさきに、新興国や産油国を中心としまして世界経済の先行きに対する不安感が世界中で台頭し始めまして、徐々に回復しつつあった将来への期待というのが腰折れしてしまうかもしれない、こういったリスクの下に、今年の二月十六日、日銀はマイナス金利というものを開始しまして更なる金融緩和を進めたというのが流れだと思います。この金融緩和、マイナス金利に関連しましては、効果が現れるにはある程度時間が掛かっていく、今そこにいる状況が現在だと思います。
 こういった中で政府の国際金融経済分析会合が行われているわけですけれども、第一回目にも御出席くださったスティグリッツ教授は、この会合の後になるんですけれども、四月十三日に、プロジェクトシンジケートという世界最大の言論組織というかNPOがあるわけですけれども、そこの機関誌の方に寄稿をしています。マイナス金利の政策に関連する論考なんですけれども、それによりますと、マイナス金利政策に関する寄稿として、これは日本のマイナス金利を言っているというよりも、これよりも早く導入があったヨーロッパのマイナス金利のことを主に念頭に置いての発言だとは思うんですけれども、こういうことをおっしゃっているんですね。企業による投資の判断にはコンマ数%の借入金利の低下よりも需要の見通しの改善の方が重要であるといったことをおっしゃっています。
 確かに、金融政策だけで全ての経済的な課題が解決できるような万能薬とは言えないとは思います。こういった観点は、第三回ですかの会合にも出てくださいましたクルーグマン教授も同じようなことを言っていらっしゃると思うんですが、そういった点では、金融政策と同時に、もう一つ以上の政策を同時に行うべきだということだと思います。そして、その解が、お二人とも、世界全体が協調した財政出動じゃないかということを見立てていらっしゃいます。それは、現在は世界全体でグローバルに需要が不足しているという状況の現状認識が根底にあるのではないかと思いますが、こういった考えは確かに一つの傾聴に値するものではないかなと思われます。
 同時に、世界だけじゃなくて日本に関連して言っても、確かに日本の経済の潜在成長力を高めるためには長期的な構造改革を進めなければならないのは当然なんですけれども、あわせて、財政出動による需要の創出がなければ、改革によって、単に改革するだけだと、例えば失業率がかえって増えてしまうだけじゃないかといった意見もあるようです。
 こういった観点で、今、世界中から見ても、また日本の観点を見ても、需要の創出のためには金融政策から財政政策に主役が替わりつつあるのではないかというふうな意見が強いと思いますが、まずその御見解を大臣にお伺いしたいと思います。

発言情報

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発言者: 石田昌宏

speaker_id: 31166

日付: 2016-04-26

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会