麻生太郎の発言 (財政金融委員会)

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○国務大臣(麻生太郎君) この一九二九年の株の大暴落、一九二九年九月のウォールストリートの株の大暴落という、中学校の教科書に出てくる話なんだと思いますが、このときに世界的なデフレのいわゆる不況によりますものが世界にも広まって、日本でもこの影響を受けたのは間違いありません。したがって、このときの内閣が、犬養毅内閣がこの時代だと思いますので、憲政会だったのでこの方は経済分からぬというので、時の政友会の総裁だった高橋是清という元日本銀行総裁、元大蔵大臣、元内閣総理大臣という人を、民主党の方に頼んで自民党が、いや、逆か、これは、あのときは逆ですから、民主党が自民党に頼んで財務大臣を出せということを約束して、そのときに高橋是清は、五回目かな、ぐらいの財務大臣を引き受けてそれをやって、日本はデフレ不況からの脱却に成功しております。
 そのときのルーズベルトという民主党の大統領候補がその政策を見て、これはいい案だと丸々パクって、パクっては品がないですな、もうちょっと、模倣して、そして、この人はそれをニューディールという名前の風呂敷に包んで、これが俺の新しいディールだといってやったのがニューディール政策というものの始まりで、金融政策、今我々がやっております三本の矢と似たようなことをやって、間違いなく失業率は三年ほどで、二四%あったか五%あった失業率は一二%まで下がり、GDPはほぼ元に戻るというのを約三年間でしておりますので、当然のこととして三八年には大統領に再選しております。それがこのアメリカの歴史です。
 したがって、今回、この話は似ているというけれども、これは成功したのは我々が最初にやったんであって、アメリカのまねをしたんじゃありません。こちらのものをアメリカがまねしたんだと。学校の教科書じゃこれを教えないところが問題なんだと思いますけれども、是非調べてみてください、そういうことになっておりますから。
 したがって、我々は、この状況というものを見た場合においては、デフレーションによる不況というものは近年では少なくとも戦後ではありませんので、大東亜戦争以後、さきの大戦以後はデフレ不況はありませんが、この当時は、デフレーションというのは第一次大戦のときにも起きておりますので、こういったものがあったので、我々としては、デフレ不況というものを参考にするならこのときのデフレ不況が一番というので、今、高橋是清という人が取られた政策というものを我々は大いに参考にすべきものだと、私どもはそう思ってここまでやらせてきていただいておりますが、基本的には需要が出てきていないというのは確かでありますので、このときは需要の喚起だと、需要が喚起しないと失業率は増えない等々、言われたことは同じことなのでありますので、是非そういった意味では、私どもとしては、今後ともこの種の話をやらないけないんだと思っておりますが。
 この中で、新分野への投資が不振であったのは、収益性について十分確信の持てる新製品が容易に見出せなかったことの反映であるとの当時の米国経済に対する分析というのは、これは日本の現状にも類似する、これは私どももそう思っております。
 いずれにいたしましても、状況の一番違いますのは、過去最高水準の企業収益は出ているわけですから、この頃は出ていませんから、そういった意味では、いわゆる収益というものが賃金とか設備投資とかそういったものにきちんと回っていくというところが大事なんであって、官民対話やら政労使の会議等々を通じて再三御指摘させていただいているところです。
 幸いにして、今年の一月の新年会の経済三団体の各会長の御意見はこの点を反映されておりますので、賃上げやら設備投資を積極的に進めていくということを申しておられますので、私どもは三年連続で、ベアが少ないとか多いとかいろいろ御意見は例によってありますけれども、少なくともベースアップなんか過去全くなかったものが三年連続続いたということだけでも大したものだと思いますし、ベースアップの額が中小企業の方が大企業より多かったというのも非常に特徴だったと思っておりますが、企業のマインドが少しずつではありますけれども確実に変化してきているかなというところがありますので、一層そういう方向で自信を持って進んでもらえることを期待しております。

発言情報

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発言者: 麻生太郎

speaker_id: 17218

日付: 2016-04-26

院: 参議院

会議名: 財政金融委員会