山本隆一の発言 (総務委員会)

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○参考人(山本隆一君) これまでと申しますか、いわゆる御紹介申しました、医学そのものは全て個人情報の集まりから抽出した知識でありまして、本当に頭の中でつくったものでもなくて実験室でつくったものでもないですし、患者さんの個人情報がなければ絶対進まない分野ですので、明日の医療を考える上では個人情報の利活用というのはもう避けられない話なんですね。
 それで、私も医療の現場に結構いましたけれども、多くの患者さんは非常に、何といいますか、高い公共心から、あるいは互助精神からか、自分の情報を使うことに関して全く拒否はなさらずに、どうぞお使いくださいというふうなことで、こう言っていただくわけですけれども、一方で、そういった御奇特なその精神に対して、間違ってもその人の権利が侵害されるようなことをしてはいけない。医療従事者はするつもりはなくてもやっぱり不注意ということはあり得ますし、本来気を付けるべきところを手を抜いてしまったということもあり得ると思うので、そこはやはりルールをきちっと作って、説明責任を果たせる形で使っていくということが非常に大事だろうと思います。
 それから、逆に、そういう医学のため、あるいは人類の未来のため、明日の医療のためという気持ちでデータを提供していただくということがよりやりやすくなるように安心感をお示しするということも、これも非常に大事だと思うんですね。この二つを兼ねる制度というのが本来求められるべきものだというふうに思っています。
 今、ヘルシンキ宣言とかそういうのは引くまでもなく、医療従事者とか介護従事者が誰かのプライバシーを侵害してやろうと思うことはまずあり得ないことですし、医学研究者もそうでしょう。それから、まあ民間になってくると少し分かりませんけれども、基本的には善意で動いている、あるいは本来の職業意識で動いている者に対して、間違って権利の侵害が起こらない、あるいはそういう心配をしなくていいというふうな制度整備をするということが非常に重要で、それが次のビッグデータにつながっていくと思うんですけれども。
 ビッグデータになりますと、これは今まで分からなかったことが随分分かってきています。今までは本当に想像でしかされていなかったような、例えば医療の地域による差でありますとか、あるいはその疾患によるどのような治療が実際に行われているのかみたいなことが本当に実データとして分かってくるんですね。そうすると、これはもう少し日本全体としてこの治療方法を統一した方がいいのではないかとか、あるいはその介護と医療のバランスをどう考えるのかみたいなことがかなり明確に、しかもその具体的な数字で見えてくるんですね。これは社会保障を考える上で非常に重要ですし、あと、あるいはその医学を考える上でも、実際にこれが有効だとされている割にこれがほとんど広まっていないとか、そういったことも見えてきますので、極めて重要な進歩がここ数年見られていると思います。
 ですから、これは決して阻害することなく進めていくべきだと思いますけれども、一方で権利侵害を起こさないということが保障されるということが一番大事だというふうに考えています。

発言情報

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発言者: 山本隆一

speaker_id: 22202

日付: 2016-05-12

院: 参議院

会議名: 総務委員会