安井美沙子の発言 (地方・消費者問題に関する特別委員会)

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○安井美沙子君 同じ日の質疑で、私は人的支援の一つの形態として、韓国の地方専門契約職公務員制度というのを提案をさせていただきました。そのときには石破大臣は余りこの制度についてお知りでないという答弁でしたので、私が書いた論文をその後にお届けしました。また今日これをしつこく申し上げますのは、様々な人的支援制度、我が国が導入しているものと比べたときに、期限付であっても、専門人材に公務員という身分を与えることでかなり効果的になるんじゃないかというところを私はやはり確信しているからなんですね。
 この地方専門契約職公務員制度というのですけれども、一九八七年に韓国で導入されておりまして、資料を一枚配らせていただいておりますけれども、専門人材、様々な分野にまたがりますけれども、期限付で公務員の身分を保障されて、特定の分野における自治体の課題を遂行することを可能にする法的制度でございます。専門家でありますので、外部の専門家と協業しなければいけないときにもやはり対等の立場で交渉ができると。
 簡単なことを言えば、例えばIT関係のものをその地方自治体でしっかりつくっていきたいというときに、よく外の専門家とやるときに、中身が分からない人が自治体側にいると、ぼったくられることとかもあるわけですね。とんでもないシステムを提案されて、全く無用なものをつくってお金を払わされるということもあるわけですけれども。ITだけに限りませんけれども、中に専門家がいれば、きちっとしたものがつくれるということもあるし、発信力という意味でも、その人がある程度名前が知れているということになれば、この人が言うんだからということで、その自治体のやっていることの発信力が高まると。
 こういったメリットもあれば、実務経験というのもある程度求められていますので、その人がそのプロジェクトを動かす能力、お金を調達してくることもそうだし、人を調達してくることもそうだし、そのプロジェクトの推進力といいますか、そういった経験も持ち合わせている。学術的な見識の高さと実務経験のバランスは人によって違いますけれども、そういったものがある。その人を公務員として活用することで、その人も非常に身分が不安定な中で、プロジェクトからプロジェクトに渡り歩いている人たちがいたり、あるいはポスドク、日本でも仕事がないという問題がよく言われますけれども、なかなか能力はあるのに機会に恵まれないという人に公務員という身分を与えるということで、その人のキャリア形成上の一助になるというウイン・ウインの制度だというふうに私は思っているんです。
 もちろん自治体の側でも、この制度をうまくするためのいろんな工夫がされていまして、最初に、今、石破大臣が構想していらっしゃる地域版の総合戦略とか地域再生計画のようなかなり明確なビジョンがありきでありまして、そのビジョンに基づいて人材を公募するんですよね。ですから、その公募に対して申し込む方の人材というのもかなりのプレゼンテーションをしなければならないと。そこでマッチングがうまくいくということで、非常にこの制度は定着しているというふうに聞いています。既に私がこれを研究した二〇〇八年の時点で三千人以上が活躍しているというふうに聞きました。
 また、自治体の側でも、一般行政職という、つまり行政執行のプロと、異質なスキルを持った専門人材のコラボで、非常にこれがうまくいっていると。更に言えば、地方自治体としては、そのプロジェクトがあるときはその専門人材がとても必要だけれども、その後ずっと抱えなくてもいいと。そのプロジェクトが終われば、その人は、じゃ、もう期限が終わりましたからありがとうございましたということで、行政コストもそんなに掛からないと。
 いろんな意味で、そのまま日本に応用できるとは思いませんけれども、着眼すべき制度ではないかなというふうに思っています。こういった制度の検討の余地はありませんでしょうか。

発言情報

speech_id: 119014691X00620160406_024

発言者: 安井美沙子

speaker_id: 23442

日付: 2016-04-06

院: 参議院

会議名: 地方・消費者問題に関する特別委員会