長峯誠の発言 (本会議)

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○長峯誠君 自由民主党の長峯誠です。
 私は、自民党、公明党を代表して、ただいま議題となりました復興財源確保法及び特例公債法の改正案について質問いたします。
 震災から丸五年がたちました。被災された方々に対しまして、この場を借りて改めてお見舞いを申し上げたいと存じます。
 いまだに十七万人以上の方が避難生活を送っています。産業、なりわいの再生、風評被害対策、廃炉・汚染水対策など、解決すべき課題も山積しており、復興はまだ道半ばというのが全ての人に共通する認識ではないでしょうか。
 来年度からは、新たに復興・創生期間の五年間が始まります。被災地の自立につながり、地方創生のモデルとなるようにという願いを込めた命名です。その名のとおり被災地に活力がよみがえる五年間となるよう、観光復興に向けた取組の強化を図るなど、我々与党としても、あらん限りの知恵と手だてを尽くし、被災地の人々に寄り添い、人々に笑顔と活力、そして穏やかな暮らしを取り戻す、まさに心の復興、人間の復興を進めるため、全力を尽くしてまいりたいと思います。
 特に、福島の原子力災害地域では、来年春までに帰還困難区域を除く避難指示を解除し、一人でも多くの方にふるさとに戻っていただくことを目指すこととしています。福島の再生なくして東北の再生なし、そして、東北の再生なくして日本の再生なし。このことを肝に据えて、最重要課題の解決に向けて議論を進めたいと思います。
 さて、政府は、復興・創生期間の事業費を六・五兆円程度、新規に必要となる財源を三・二兆円程度と見積もっています。復興事業費は、これまでの五年間で二十五・五兆円が執行される見込みですが、それに比べて、今後五年間で六・五兆円というのは、一見少ないようにも思えます。インフラ整備などのお金の掛かる部分は既に大部分が執行されたということかもしれませんが、この金額で十分だと言えるのか、不安に思う方もいらっしゃると思います。六・五兆円という数字の根拠について、高木大臣から御説明をお願いいたします。
 次に、特例公債法案について伺います。
 この法案では、赤字国債発行を認める特例期間を五年間としています。この点について、五年もの間赤字国債の発行を認めることは、国会のチェック機能を奪うものだという意見があります。しかし、具体的な国債発行額は毎年度予算案で国会の承認を得るわけですから、そこでしっかりとしたチェックを行うことは可能であります。また、そもそも国債を発行するかしないかについて、チェックができないという意見もありますが、現状では国債を発行しないという選択肢は事実上取り得ません。
 私は、参議院議員になる前に宮崎の都城市長を務めておりました。現在の特例公債法が成立した平成二十四年には、法案の成立が十一月までずれ込みましたが、そのときの混乱は大変なものでした。地方交付税の交付が遅れ、自治体は資金ショートを大変心配をいたしました。最終的には、借入分の金利を国が全額補填するなど、自治体の負担は回避されたわけですが、無用な混乱は大きな政治不信を生みました。
 こうした経験から、与野党の立場を超えて、特例公債法を決して政局に使ってはならないと申し上げたいと思います。五年間という期間を設けることは、そうした混乱を避けるためにも適当だと考えます。
 そこで伺いますが、麻生大臣としては、五年という期間を設定する理由をどのようにお考えなのか、御説明をお願いします。
 関連して、国債の利払いについて伺います。
 国債の利払い費は、平成二十八年度予算で九・九兆円となっており、十年前の七兆円から徐々に増えています。現在は、空前の低金利となっているため、これでも利払い費はかなり抑制されています。過去の金利に基づいた試算では既に十兆円を大きく超えていたはずですから、それに比べれば少ない額で済んでいます。
 しかし、今後、もし金利が上がることがあれば、それに伴って利払い費も上がっていくことになります。確かに、金利もいずれは正常な水準に戻らなければなりません。しかし、財政健全化のためには、利払い費の抑制も重要な課題です。この二つの課題にはジレンマがあるわけですが、政府としては両者のバランスについてどのようにお考えでしょうか。麻生大臣の御見解をお伺いします。
 国債に関しては、日銀による買入れも重要なテーマです。現在、量的緩和のために日銀が国債を大量に買い入れており、その規模は年間八十兆円に及んでいます。今や日銀は三百兆円を超える最大の国債保有者となりました。
 このまま買入れを続ければ、あと二年余りで日銀は五百兆円を超える国債を持つことになります。国債発行残高の五割以上、実に我が国のGDPを上回る額の国債を日銀が持つことになるわけです。その先も、国債の七割、八割、九割と買い続けるというわけにはいかないでしょうから、どの時点になるかは分かりませんが、いずれは日銀がこのままのペースで国債を買い入れるのが難しくなる時期が来るはずであります。
 その場合には、先ほどの話とも関連しますが、金利上昇などのリスクに対応する必要が生じます。政府としては、日銀の国債買入れについてどのような見通しをお持ちなのでしょうか。日銀との緊密な連携が必要な問題だと思いますが、麻生大臣のお考えを伺います。
 安倍政権発足後、安倍内閣は経済再生と財政健全化の両立を推進してきました。アベノミクスにより、実質GDPは十兆円、名目GDPは二十七兆円増加し、企業収益は過去最高、倒産件数も二年連続で一万件を下回り、また、賃上げ率は二年連続で前年を上回りました。有効求人倍率は一・二八倍と二十四年ぶりの高水準となり、失業率も三・二%と大きく低下しています。正規雇用についても八年ぶりに増加に転じ、正規雇用者数が二十六万人増えました。
 もはやデフレではないという状況をつくり出し、日本の経済のファンダメンタルズはしっかりしていますが、年明け以降の中国の景気減速の懸念や原油価格の低下等により、世界経済が必要以上に動揺しているのも事実だと思います。これらを踏まえたG20では、財政出動による景気対策や構造改革の加速の必要性が確認されました。
 このような中で、新たな補正予算の編成を求める議論も出てきていますが、財務大臣や官房長官は、まずは現在の予算を執行することが大事だとして慎重な姿勢を示されております。確かに、二〇二〇年度プライマリーバランス黒字化目標を踏まえ、経済再生と財政健全化の二兎を追う政府の姿勢からも慎重な見極めが必要です。
 しかしながら、先ほども申し上げましたように、今後の経済状況は予断を許しません。我が国にとってデフレ脱却が懸かっている重要な局面であり、諸外国とも協調した上で、臨機応変な経済対策をためらうべきではありません。
 昨日の日銀金融政策決定会合でも、景気判断が二十三か月ぶりに下方修正されました。これら国内外の経済の状況、そして地方の状況にも目を配っていただいて、必要であれば機動的な対策をお願いしたいと思います。このことについて石原大臣のお考えを伺って、私の質問を終わります。
 御清聴、誠にありがとうございました。(拍手)
   〔国務大臣麻生太郎君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 119015254X01320160316_004

発言者: 長峯誠

speaker_id: 17475

日付: 2016-03-16

院: 参議院

会議名: 本会議