麻生太郎の発言 (本会議)

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○国務大臣(麻生太郎君) 大久保先生から九問頂戴しております。
 復興財源確保法と特例公債法の改正を一つの法律案としたことについてのお尋ねがありました。
 復興財源の確保は一般会計の財源の確保にも大きな影響を与え、これらは互いに密接に関係をいたすため、平成三十二年度にかけて復興と財政健全化を同時に推進していく必要があります。また、この二つの法改正は、いずれも平成三十二年度までの五年間、財政法第四条の特例となる公債の発行根拠を設けるための改正という点でも共通点があります。
 このため、政府といたしましては、二つの法改正を一つの法律案として提出することとしたものであり、御審議をお願いを申し上げている次第であります。
 特例公債の発行期間についてのお尋ねもあっておりました。
 今回の特例公債法の改正案は、足下の財政状況を見ますと、少なくとも二〇二〇年度までの間は引き続き特例公債を発行せざるを得ない状況にあると見込まれております中で、二〇一二年十一月に民主党、自民党、公明党の三党でお決めをいただいた現行の枠組みを引き継ぎ、二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化目標の達成に向けて財政健全化に取り組んでいくという決意の下、特例公債の発行を二〇二〇年度までの五年間とさせていただいているものであります。
 なお、財政民主主義との関係では、現行の特例公債法と同様、各年度の特例公債の発行限度額は毎年度の予算により国会の議決を経ることになっており、国会の審議権は確保されているものと考えております。
 特例公債の発行に関する大平大蔵大臣の見解についてのお尋ねもあっておりました。
 将来世代に対する責任を果たすため、私としても、財政健全化を進め、財政法の規定の特例である特例公債の抑制に努めることは極めて重要な問題だと考えております。実際、第二次安倍内閣以降、特例公債の発行額は毎年度減少させてまいり、結果として四年間で約十兆円減少いたしております。
 現行の特例公債法には、財政規律が緩まないよう特例公債発行額の抑制の努力義務規定が設けられており、今般の改正案におきましてもこの規定を維持してまいります。こうした規定を踏まえて、引き続き特例公債の発行抑制に取り組んでまいりたいと考えております。
 財政法第四条を改正して特例公債を発行してはどうかとのお尋ねもあっておりました。
 繰り返しになりますが、今回の法案は、民主党、自民党、公明党の三党でお決めいただいた枠組みを引き継ぐという考え方で現行の特例公債法の改正をお願いしているところであります。
 現時点で、国の歳出は租税等をもって賄うべきという原則を述べた財政法第四条を改正することは考えておりません。
 日銀による国債買入れについてのお尋ねもあっております。
 現在、日銀がマイナス金利付き量的・質的金融緩和の下で行っております国債買入れは、二%の物価安定目標の実現という金融政策を目的として、日銀自らの判断で行っているものであることから、財政ファイナンスとの御指摘は全く当たらないと考えております。
 消費税率引上げとプライマリーバランス黒字化についてのお尋ねもありました。
 平成二十九年四月の消費税率一〇%への引上げは、国民の安心を支える社会保障制度を次世代に引き渡す責任を果たすとともに、市場や国際社会からの国の信認を確保するためのものでもあり、リーマン・ショックや大震災のような重大な事態が発生しない限り確実に実施をいたします。
 二〇二〇年度のプライマリーバランス黒字化は、経済・財政再生計画に基づき、不退転の決意で取り組んでまいりたいと考えております。
 軽減税率の財源と社会保障についてのお尋ねもあっております。
 軽減税率導入のための財源につきましては、現時点で具体的な内容が念頭にあるわけではありません。今後、与党及び政府の税制改正大綱や税制改正法案を踏まえ、与党とも相談をいたしつつ、歳入歳出両面にわたってしっかり検討してまいりたいと考えております。
 なお、軽減税率導入の財源確保を目的として、必要な社会保障を削減するということは考えておりませんが、持続可能な社会保障制度を維持する、構築するため、必要な社会保障の質を確保しつつ、効率化や制度改革の取組を継続、強化していく必要があると考えております。
 また、安倍政権としては、待機児童解消のため、保育の受皿の整備量を四十万人から五十万人に上積みするとともに、保育士の処遇の向上、就業の促進、離職の防止などを行っております。今後とも、財源を確保しつつ、保育の受皿や人材の確保にしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
 復興財源の確保と日本郵政グループの三社の株式売却の予定についてのお尋ねがありました。
 今後の日本郵政グループ三社の株式売却に関しましては、現時点では未定であります。
 売却収入は、市場動向や日本郵政の企業価値などによって影響を受けるものであります。政府といたしましては、既に確保した一兆四千億円を踏まえ、平成三十四年度までに日本郵政株式の売却収入四兆円程度を復興財源として確保できるよう、日本郵政とも連携しながらしっかりと対応してまいりたいと考えております。
 最後になりますが、法人税の納税情報を開示する制度についてのお尋ねがありました。
 国が個別情報の納税情報を公表することにつきましては、企業イメージへの影響など日本の企業だけに競争上の不利益が生じるおそれがあり、そうしたデメリットを十分に上回る公益上の必要性があるか否かよく見極める必要があろうと存じます。御提案のように、単に法人税に関する議論を活発化させるためというだけでは公益上の必要性を説明し切るだけの材料には乏しいのではないかと、そう思っております。
 また、平成十八年度に廃止した公示制度は、牽制効果の発揮を目的としておりましたが、公示した情報を直接のきっかけとして申告漏れなどの情報を寄せられたことは極めてまれであり、むしろ対象となった企業において競争上の不利益が生じているとの指摘もあったことなどを踏まえ廃止したものであり、これを復活させることは今考えておりません。
 以上であります。(拍手)
   〔国務大臣菅義偉君登壇、拍手〕

発言情報

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発言者: 麻生太郎

speaker_id: 17218

日付: 2016-03-16

院: 参議院

会議名: 本会議