滝波宏文の発言 (本会議)
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○滝波宏文君 自由民主党の滝波宏文です。
私は、自由民主党を代表して、ただいま議題となりましたいわゆるFIT法改正案につきまして、林経産大臣に質問いたします。
エネルギー政策で確保せねばならないのは、3EプラスS、すなわちエネルギー安全保障、経済効率性、環境負荷低減、そして安全性でありますが、単独でこれらを全て満たす電源はなく、再生可能エネルギー、火力、原子力など、バランスの取れた電源構成が重要であります。
このエネルギーの特性を十分に踏まえ、政府は昨年七月にエネルギーミックスを策定いたしましたが、再生可能エネルギーの割合は二〇三〇年時点で二二%から二四%の目標とされております。しかし、現在の割合は一二%でありますので、目標に向かって再生可能エネルギーを更に普及していかねばなりません。
この点、四年前に固定価格買取り制度、すなわちFIT制度が開始されてから、我が国でも特に太陽光発電の導入が急激に進んできました。以前は珍しかった大規模なソーラーパネルの並ぶ光景、これは今では各地で見られるものです。
一方で、太陽光発電が余りに急速に増えたことに伴って問題も生じております。例えば、買取り価格が高いうちに枠だけ確保し実際には事業を開始しないという、いわゆる未稼働案件が大量に発生している状態であります。その数は現時点で実に約六十二万件に上ると言われております。
また、国民負担の問題もあります。再生可能エネルギーの導入が進んだ結果、FIT制度により家庭や事業者が払う賦課金の額が増加し、当初は標準家庭で月額六十六円だったものが、今では六百七十五円と十倍余りの額となっております。このまま賦課金が上がり続ければ、家庭の負担が更に増すばかりでなく、我が国経済への悪影響も懸念され、放置できない問題となっております。
さらに、再生可能エネルギーの導入が太陽光発電に偏っており、その他の木質バイオマスなどの普及が遅れていることも問題です。再生可能エネルギーの中でも、一つの電源に偏らないベストミックスというものを考えなければなりません。
本法案はこうした現状に対する政府としての対応策を形にしたものだと考えますが、本法案の意義と期待される効果につきまして、林大臣から御説明をお願いいたします。
私は、エネルギー政策に力を入れるとともに、福井県山林協会の会長も務めさせていただいております。先進国有数の、しかし、戦後放置されている我が国の森林資源を活用する新たな動きとしても、木質バイオマス発電に注目をしております。木質バイオマスは、森林の利用と再生を繰り返すことによって大気中のCO2濃度に影響を与えないいわゆるカーボンニュートラルな性質を持っています。
昨年秋にエネルギー関係を中心に訪欧した際、林業先進国であるフィンランドにて二・四万キロワットのセルヴェンパー発電所、オーストリアにても二万キロワットのシメリング発電所と、いずれも欧州最大級の木質バイオマス発電所を視察いたしました。両国では木質バイオマスの電源割合が、それぞれ二〇%弱、一〇%弱と非常に大きく、再生可能エネルギーの中でどちらの国でも水力に続く第二位でありまして、再生可能エネルギーといえば水力か木質バイオマス、こういった状況であります。
我が国も、両国と同様に世界に誇る森林資源を有しております。地方創生の観点からも木質バイオマスの活用を更に後押しすべきではないかと考えておりますが、木質バイオマスの利用の更なる拡大及び将来像について、政府の見解を林大臣にお伺いします。
最後に、原子力発電について伺います。
私の地元である福井県は、御案内のとおり、原子力発電所が全国で最も多く立地する地域です。三・一一以降、原子力の抱えるリスクというものを県民はこれまで以上に意識せざるを得ない状況です。
一方で、資源のない島国で、経済大国であり環境責任国という我が国の条件に鑑みると、原子力を含むエネルギーミックスが現実的で責任ある政策として必要でしょう。そこで、政府は、昨年七月策定のエネルギーミックスにおいて、原子力の比率の目標を二〇%から二二%とし、原子力規制委員会が世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると認めた発電所はこれを再稼働する方針を示しております。
であれば、原子力発電所の立地自治体地域が負ってきているリスクについて、特に都会のエネルギー消費地の側が、そして中央が、もっと意識をし、感謝すべきだと考えております。大量の電力を要する都会の快適な生活を、そして国の存立を維持するために、立地自治体地域がリスクを負って安定、安価な電力を供給してきているのです。国、消費地と供給地との間には感謝と信頼の関係が成り立たねばなりません。
政府としても、こうした関係に今まで以上に配慮すべきだと考えます。原子力に関する国、消費地と立地自治体地域との信頼関係の構築についてどのようにお考えか、林大臣の御見解を伺って、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣林幹雄君登壇、拍手〕