林幹雄の発言 (本会議)
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○国務大臣(林幹雄君) 柳澤議員から十三の質問がございました。
まず、二〇三〇年代に原発稼働ゼロという民主党政権下での方針に対する政府の見解についてお尋ねがありました。
安倍政権においては、それまでのエネルギー政策をゼロベースで見直すこととし、平成二十六年四月にエネルギー基本計画を閣議決定しました。この計画に基づき、徹底した省エネ、再エネの最大限の導入、火力の高効率化等により原発依存度は可能な限り低減させてまいります。
しかし、他方で、安定供給の確保、電力コストの引下げ、CO2排出の抑制の三点を実現しようとすれば、原発依存度をゼロにすることはできず、やはり一定程度の原発は稼働させなければ責任あるエネルギー政策を実行できないというふうに考えております。
FIT法による太陽光の導入拡大への評価についてお尋ねがありました。また、未稼働案件への対応についてもお尋ねがありました。
制度導入以降、御指摘のように、太陽光がそれまでの四・五倍も導入が進むなど、FIT法は大きな成果を上げていると認識しております。他方、国民負担増大の懸念が生じるとともに、認定を受けながら稼働しない未稼働案件が大量に発生するという問題も生じております。
この未稼働問題に対応するため、本法律案において、事業の実施可能性を確認した上で認定を行う新たな認定制度を創設するとともに、既存の認定案件についても、改めて新制度での認定の取得を求めることで未稼働案件の防止を図ることとしております。
地域でのトラブル防止のため、全国各地の太陽光発電に対する一斉点検の必要性についてお尋ねがありました。
経済産業省では、これまで台風被害のあった地域や長期間発電を停止している設備を対象として実態調査を行ってきました。今後、さらに全国の自治体からも情報提供を求め、地域でのトラブル防止に向け、太陽光発電設備の安全性の確保等に関する必要な情報の収集、調査に努めてまいります。
再生可能エネルギーのバランスの取れた導入についてお尋ねがありました。
FIT制度の開始後、太陽光発電は急速に導入が拡大する一方、風力、地熱などリードタイムの長い電源は十分に導入が進んでおりません。このため、本法律案において、数年先の買取り価格まであらかじめ提示できる仕組みを導入するとともに、環境アセスメントの迅速化などの規制緩和や低コスト化に向けた研究開発などを進め、再生可能エネルギーのバランスの取れた導入拡大に取り組んでまいります。
地熱発電の推進についてお尋ねがありました。
経済産業省としては、地熱資源量を把握するための掘削調査に対する支援を始め、開発段階に応じた様々な支援により地熱発電の導入を積極的に推進してまいりました。今年度からは、開発リスクの高い大規模開発を推進するため、掘削調査への補助率の引上げや、地元理解の促進のため、自治体への地熱開発の専門家の派遣や自治体間での好事例の共有などを進めてまいります。
中小水力発電の導入促進についてお尋ねがありました。
安定した出力を維持することが可能な中小水力発電は、今後の開発可能な地点が数多く残されており、積極的に開発に取り組むべき電源です。改正後のFIT法を通じた支援とともに、許認可手続の迅速化などの制度見直しや、河川の管理者が個別に所有している情報を一元化して広く提供する仕組みづくり、水車の技術開発や実証事業の実施など、各種支援策を講じてまいります。
FIT制度におけるバイオマス発電での熱利用についてお尋ねがありました。
再生可能エネルギーの導入に当たっては、電気のみならず、地域において熱利用を含めて進めることが重要だと認識しております。再生可能エネルギー熱利用設備の導入支援や熱を地域内で活用する取組の支援を行っています。他方、ドイツ等と比較すると、我が国では熱需要が少なく、地域内の熱供給網が未整備であるなど、社会状況の違いに留意することが必要でありまして、ドイツ同様の制度を導入することについては慎重であるべきと考えます。
二〇三〇年度の風力の導入目標についてお尋ねがありました。
再生可能エネルギーの導入比率については、風況等の自然条件など、我が国の実情に合わせた検討が必要です。エネルギーミックスでは、風力について足下から四倍もの導入拡大を見込んでおり、まずはこの水準の達成に向け、環境アセスメントの迅速化や買取り価格の決定方式の見直しなど、導入促進に向けた施策をしっかりと進めることが重要だと考えます。
地域優先、小規模優先の買取り価格の設定についてお尋ねがありました。
地域に存在する再生可能エネルギー資源を地域の特性に合わせて効果的な形で活用することは、地域活性化とエネルギー自給の観点から重要です。他方、FIT制度は、全ての電気の需要家の負担の下で我が国全体で成り立っており、可能な限り国民負担を抑制しつつ、導入拡大を進めることが必要です。このため、御指摘のような地域優先、小規模優先での買取り価格の設定を行うことについては慎重であるべきと考えます。
新たな再生可能エネルギー技術の開発についてお尋ねがありました。
波力や潮流などを活用した海洋エネルギー発電や藻類を活用したバイオマス燃料を含め、新たな再生可能エネルギー技術の開発を進めることは重要と考えています。コストや安定供給の面での課題を克服することを目指し、技術開発や実証事業を進めてまいります。
二〇三〇年度の再生可能エネルギーの導入比率についてお尋ねがありました。
再生可能エネルギーの導入比率については、風況等の自然条件や送配電ネットワークの状況など、我が国の実情に合わせた検討が必要であり、一概に数値だけで諸外国と比較することは適当ではありません。我が国のエネルギーミックスで示した二二%から二四%という水準は、導入拡大の余地が大きくない水力の八%を除けば、足下の四%から四倍も導入拡大するという極めて野心的なものであり、決して低い水準ではないと考えております。
福島第一原発における現場力についてのお尋ねがありました。
私自身、先月、二回目となる福島第一原発の視察を行い、凍土壁の凍結状況や作業員の労働環境が大幅に改善した状況などをじかに確認し、廃炉・汚染水対策が着実に進捗していることを実感しました。こうした進捗は、厳しい環境の中で高い志を持ち続けた大勢の作業員の方々の献身的な働きを通じた現場力のたまものです。このような作業員の皆様に敬意を表し、先月、顕著な功績を上げられたチームを対象として感謝状を授与しました。引き続き、労働環境の改善などを通じて現場力の維持向上に努め、国も前面に立って廃炉・汚染水対策に取り組んでまいります。(拍手)
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