黒田東彦の発言 (予算委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参考人(黒田東彦君) 今回導入いたしましたマイナス金利付き量的・質的金融緩和、これは、日本銀行の当座預金の一部にマイナス金利を適用することによりましてイールドカーブの起点を引き下げ、同時に、大量の国債、長期国債の買入れを続けることによってイールドカーブ全体を引き下げるということで経済に影響を与えようというものでございます。この点、マイナス金利付き量的・質的金融緩和を導入以降、短期も長期も国債の金利は大幅に低下しております。また、こうした市場金利の低下を踏まえまして、貸出しの基準になる金利、あるいは住宅ローンの金利ははっきりと低下しております。
 このように、金融面あるいは金利面では政策効果は既に現れておりまして、今後その効果は実体経済や物価面にも着実に波及していくものというふうに考えております。一方、預金金利も若干低下しておりますけれども、既にかなり低い水準にあったために、その低下幅は貸出金利に比べれば小幅なものにとどまっております。
 また、中央銀行が既にマイナス金利を採用しております欧州諸国の例を見ましても、金融機関の個人向け預金の金利がマイナスになるとは考えておりません。その背景としては、やはり各金融機関が顧客との長期的な取引関係を考えることと、仮にマイナス金利を個人預金に適用しますと、当然、現金を引き出して保有する方が有利になるという事情がございますので、やはり個人預金にはマイナス金利が付くことはないというふうに考えております。
 この三年間、日本銀行は御承知のように量的・質的金融緩和を続けまして、国民の下に定着してしまったデフレマインドの抜本的な転換を図ってまいりました。その結果、先ほどの総理の御答弁にもありましたとおり、企業は過去最高水準の収益を上げておりますし、失業率は三・二%と、ほぼ完全雇用の状況にございます。物価面でも、従来は、量的・質的金融緩和導入前はずっとマイナスでありましたけれども、消費者物価の上昇率は、生鮮食品とエネルギーを除くベースでは一%を上回っております。
 日本銀行といたしましては、この金融緩和の下で二%の物価安定の目標の早期実現を図ってまいりたいというふうに思っております。その上で、こういった状況については十分国民の皆様に分かりやすく説明してまいりたいと思っております。

発言情報

speech_id: 119015261X00820160303_022

発言者: 黒田東彦

speaker_id: 19167

日付: 2016-03-03

院: 参議院

会議名: 予算委員会