後藤田正純の発言 (決算行政監視委員会)
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○後藤田委員 どうもありがとうございます。
きょうは、五輪大臣に御出席をいただきまして、質疑をさせていただきたいと思います。
今、東京オリパラに向けまして、レガシーの問題だとか施設の問題とかいろいろマスコミ、メディアを騒がす問題も起きていたり、組織委員会対小池知事みたいな、こういう論調もあるわけでございますが、やはりオリパラ大臣と小池都知事で、まず、どういうオリンピックにするのかというビジョン、それと、オリンピックというのはそもそもきっかけ、手段にすぎないわけで、その後にどういう社会を築いていくのか、これが大変大事だと思うんですね。
これが国民、都民になかなか今共有されていないので、何か点の議論、枝葉の議論になっているというのが私の印象なんですね。やはり、オリンピックを通じて、でっかい幹の木を植樹するというイメージ、その後にきれいな花を咲かせる枝葉に栄養を与えていく、これがよいレガシーにつながるんですけれども、このままだと、余り国民の皆さんにそのビジョン、どういう社会になるのかなという、これが描けていないような気がします。これをやはり丸川大臣は、小池さんと一緒にぜひもう一度描いていただきたいんです。これを僕は提案、きょうは提案型の質問なんです。
きょう、ちょっとお手元にお配りしております。これは私が自分でつくったんですけれども、そもそも、左端に政府の基本方針というのを書いていますが、政府はしっかりいい方針を示しているんですね。成長戦略をやろう、財政健全化しよう、無駄な箱物はもうつくらぬで民間資金を使ってやろうとか、地方創生もやりましょう、復興もやりましょう、教育再生もやりましょう、規制改革もしましょう、女性の社会進出もしましょう、IT、行革と。これに応じて、しっかりとオリンピックというものを通じて新しい社会をつくっていく、そして戦略、具体策という形でぜひ示していただきたいんです。東京都だけだったら、やはり東京都だけの問題になるし、文科省はスポーツだけの問題になりますから。
ここにお示ししたとおり、まず、オリンピック二〇二〇年、ビジョンとテーマについて、これは私が勝手に考えました、私はやはり、スポーツを通じて社会を豊かにする、こういうビジョンをまず国民の皆さんと共有すべきだと思うんです。どういう社会ということになると、右側の戦略、具体策というふうになっていくわけですが、これをぜひ私は早急に示していただきたいんです。それがあなたの仕事だと思います。
オリンピックの成功はもちろんなんですけれども、その後どういう社会になるんですか。
一番右端にありますように、現状、課題、これはいろいろあるんですね。どんどん財政が今大変な状況になっている中で財政制約が出てくると、スポーツだとか教育の予算が先細りになっていくだとか、何だかんだ今スポーツは盛り上がってきましたけれども、スポーツコンテンツが伸び悩んでいる。そして観客は、ラグビーもあれだけ盛り上がったのに少ない。何でなんだ。そういうこともそうだ。
一方で、学校現場なんかはやはり危険な環境というのがまだ残っているんです。僕らの時代に、大体、硬式野球部とサッカー部が同じグラウンドで練習していますよ。硬式野球部のボールがサッカー部に飛んでいくと、みんな伏せろみたいな。私、最近地元を回ったら、いまだに同じ状況ですよ。きょうはサッカー部がいるからちょっと引っ張っていくぞみたいな。こういうような施設がある先進国というのは僕はおかしいと思うんですね。これをちゃんと解消するんですというようなビジョンを本当は示すべきです。
選手も、感動に対しての対価が、日本はやはり少な過ぎます。感動に対してもっと、選手に対して、また選手のセカンドキャリアに対してもしっかり彼らに残していく、これもレガシーだと思います。こういうことも今現状の問題として私は感じています。
スポーツ施設の赤字運営云々につきましても、これは二〇〇二年にワールドカップのサッカー、日韓サッカーをやったわけですけれども、あのときにつくった十個のスタジアムがほとんど赤字なんですよ。三千億、四千億でつくって、それが今、いまだに全部足すと毎年三十億円ぐらい赤字が出ているんです。バッドレガシーの典型例なんですよ。
四年後の二〇〇六年にドイツでやったワールドカップサッカーは、彼らはアメリカの最先端のスポーツビジネスモデルを学んで、すばらしいレガシーをつくっている。バイエルン・ミュンヘンを初めいろいろなサッカーチームがすばらしいスタジアムをつくって、それを観客で埋めて、なおかつ十年、二十年で償却しちゃうというすごいモデルをつくっているんですね、成熟国家は。
こういうことも含めて、どういう戦略、どういう具体策を描いていくかというのが大臣の仕事だと思います。
オリンピックムーブメントというのは、皆さん御承知のとおり、これは実は基本を押さえなきゃいけないですね、IOCがこれを使命としてしっかり開催国、開催都市に課しているわけです。抽出しましたけれども、まず、よい遺産を残すというのは当たり前。スポーツの組織の発展、男女平等の原則の実行、選手の将来を支援、そしてスポーツを文化や教育と融合する努力をする、こういう立派な理念を掲げているわけですね。
これはロンドン・オリンピックの、この前の事例でありますが、ここでもそのムーブメントをちゃんと理解した上で、継続的な変化を起こそうとか、持続可能な遺産を残す、都市再開発を通じて地域共同体の活性化をしよう、歴史的な象徴を残そう、こういうことをしっかりうたっているんだけれども、日本というのはこういうのがなかなかまだ国民の皆さんに共有できていないと思うんですけれども、大臣の印象をちょっと聞かせてください。