古屋圭司の発言 (憲法審査会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○古屋(圭)委員 自由民主党の古屋圭司でございます。
 きょうのテーマは、一つは立憲主義ということでございますが、この視点から具体的な提案をさせていただきたいと思います。
 皆さん、御記憶にもあるように、昨年十一月にフランスでテロが発生をいたしました。フランスでは、現行法で定める緊急事態宣言というのがございますが、これを憲法にも明記をするという憲法改正を目指して、今その取り組みを進めている、こういうふうに承知をいたしております。すなわち、法律の規定のみではなくて、憲法上にもその根拠を与えて憲法的正当性を確保するため、こういうふうに言われております。これは、立憲主義という観点から見ると、この取り組みは日本においても参考になる取り組みではないか、こういうふうに考えております。
 今、日本には、緊急事態に対処するために幾つかの法律があることは皆さん承知をしておられると思います。
 具体的には、まず一つ、自衛隊法。これに基づく緊急事態の際の治安出動等のほかに、病院の管理とか土地の利用、物資収用等のための知事の緊急措置、これが規定されています。また、災害救助法に基づきまして、医療従事者への知事による従事命令等の知事の緊急措置、これが規定をされています。また、三番目ですけれども、災害対策基本法、これは内閣総理大臣による緊急事態の布告、これが規定をされています。また、そのほかにも、新型インフルエンザ等対策特別措置法、いわゆるパンデミック法、これについては、医薬品等の売り渡し要請に応じない者への物資収用命令、こういったものが規定をされています。
 こういった規定があるのではありますが、三・一一、東日本大震災の際、憲法上の懸念があるということなのでしょうか、知事による緊急措置というのは一切発令をされていません。なぜならば、職業の自由とか居住の自由、財産権の自由などの現行憲法上触れる可能性が否定できないこともその背景にあったというふうに考えています。
 そこで、立憲主義を守るという観点から、現行法に規定をされている緊急事態の布告等を憲法にも盛り込むという考え方、これは提案をさせていただきたいと思います。法律上の規定のみではなく、憲法上の根拠を与えることによって憲法的整合性を確保する、こういう考え方です。その際には、あわせて、例えば終期であるとか始期等々、憲法上にも明記することも、これも立憲主義に応える考え方というふうに思います。
 平成二十六年十一月に、解散の前でございますが、憲法審査会が行われまして、各党を代表して意見表明がございました。共産党を除く全政党は緊急事態対処の必要性に言及をいたしております。立憲主義の観点からも、また、共通認識のテーマという視点からも、憲法審査会をしっかりと稼働して、主権者である国民の皆様の期待に応えて理解促進を進めるということになると思います。
 このような具体的議論を進めていこうではありませんか。
 以上、具体的提案とさせていただきます。

発言情報

speech_id: 119204183X00320161124_021

発言者: 古屋圭司

speaker_id: 7136

日付: 2016-11-24

院: 衆議院

会議名: 憲法審査会