馬場伸幸の発言 (本会議)
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○馬場伸幸君 日本維新の会の馬場伸幸です。
私は、日本維新の会を代表し、安倍内閣総理大臣の所信表明演説及び麻生財務大臣の財政演説に対して質問をいたします。(拍手)
我が党は、政治家みずからの身を切る改革を最優先に掲げ、中央集権の統治機構を根本から見直す、グレートリセットを目指す改革政党です。
昨年の結党に当たっては、大阪の改革を全国へと広げていく覚悟を示すため、党名をおおさか維新の会とし、七月の参議院選挙では五百十五万票を超える御支持をいただき、参議院の交渉会派として議員立法を提出する権限をいただきました。
今後、日本全国で改革を進め、さらなる党勢拡大を期するため、先月の党大会において党名を日本維新の会に改めました。
さきの通常国会の冒頭、我々は提案型責任政党を目指すと申し上げましたが、今国会では、単なる提案にとどまらず、日本維新の会の政策を百本の法律案として具体化することを目指すとともに、重要法案の成立に向けて積極的に交渉を進め、我が党の政権担当能力を示してまいりたいと考えております。
我々は、政府提出の法律案や予算案などに対し、反対のための反対はいたしません。また、選挙目的や党利党略で、理念、政策を捨ててまで離合集散するようなことも決していたしません。
誰と組むかではなく、何を実現するかが大事であり、是々非々の立場から政権に向き合ってまいります。誤った政策や足らざるところは厳しく批判しますが、提案型責任政党として建設的な議論に努めてまいります。
さて、昨今の地方議会に目を転じれば、兵庫県の号泣県議の一件で住民の怒りを買った政務活動費の問題がさらに広がりを見せています。今度は、政務活動費の不正が発覚し、富山県議会議員、市議会議員の辞任ドミノが続いています。
地方自治法では、政務活動費を支給された議員は議長宛ての収支報告書を提出するよう義務づけており、議長は政務活動費の使途について透明性を確保するよう努めることとなっていますが、実際に収支報告書等を公開するか否かは各議会の裁量によって異なります。
地方議会での政務活動費の情報公開と運用の現状を安倍総理はいかが御認識でしょうか。また、富山県において地方議員が政務活動費の不正により相次いで辞任している現状について、安倍総理はどのようにお受けとめか、御所見を伺います。
ちなみに、大阪では、政務活動費の収支報告書や領収書等の写しのほか、海外視察報告書も全て議会ホームページで公開しております。また、東京都議会では、東京維新の会が議員報酬の三割削減を提案しております。
また、我が党では、自主的な取り組みとして、国会議員の文書通信交通滞在費の使い道をネットで公開しておりますし、寄附金による控除も党の内規で申請できないことになっています。加えて、企業・団体献金も受け取っておりません。
まず隗より始めよです。国会や国政政党が文書通信交通滞在費の使い道を明らかにするなど透明性を確保し、身を切る改革を率先して進めるべきではないでしょうか。
我が党は、教育無償化法案、公職に係る二重国籍禁止法案とともに、身を切る改革関連九法案を昨日参議院に提出いたしました。
具体的には、国民との約束である議員定数の大幅削減を初め、議員歳費の二割削減、議員歳費の自主返納を可能にする、企業・団体献金の禁止、文通費の使途公開、政治資金の使途制限、公務員人件費の二割削減などであります。
政治と金の問題は個々の政治家の問題として矮小化されがちですが、制度自身を改めることにより根本解決を図らなければ、国民の政治不信は増すばかりです。自民党総裁としてリーダーシップを発揮し、我が党が提案する身を切る改革の実現に取り組まれることを期待しますが、安倍総理はその意思をお持ちか、お伺いいたします。
公務員人件費については、ことし八月、三年連続となる公務員給与の引き上げを人事院が勧告しました。官民給与の比較方法等に問題のある勧告に国民の理解が得られるか甚だ疑問です。
そもそも、昨年八月の人事院勧告及び昨年の給与法改正による給与引き上げに、公務員の給与カットの法案を出していたはずの民進党を含む与野党は賛成し、我が党は反対をいたしました。さらに、大阪府では職員の給与引き上げを見送りました。
そこで、安倍総理にお伺いいたします。
国の借金が膨らんでいく中で、公務員給与について、人事院勧告に従い三年連続で引き上げを行うのか否か、お伺いをいたします。
政治資金の問題については、民進党の前政調会長である山尾議員の政党支部が選挙区内の有権者に渡す花代などを支出していたことが問題となりました。
政党支部を通じたこうした公選法違反の疑いを持たれる行為を禁ずるため、我が党は、昨日、政治家本人や後援団体の寄附と同様に、選挙区支部から選挙区内の者への寄附を禁止する法案を参議院に提出しました。
民進党代表選で、蓮舫新代表は、日本維新の会を念頭に、行革は我々の原点、まがいもののようなところに持っていかれてはいけないと発言しました。
我が党は、大阪で、身を切る改革も徹底した行革も実行しましたが、旧民主党政権はどちらも行いませんでした。どちらがにせもの、まがいものかは一目瞭然です。民進党が改革政党に生まれ変わろうとするならば、我が党の選挙区支部寄附禁止法案に反対する理由はないはずです。
また、さきの参議院選挙の際には、舛添前都知事による政治資金の公私混同が大きな問題となりました。
そこで、我が党は、昨日、政治資金の個人的支出を禁止し、個人的支出に該当するかを第三者機関が調査するという法案も提出をいたしました。
そこで、安倍総理にお伺いします。
政治家の後援会が選挙区内の有権者に寄附をするのは既に禁止されているのに対し、政党支部からの同様の寄附は許されていますが、おかしくないでしょうか。我が党の法案のように、政党支部からの選挙区内の寄附も禁止すべきではないでしょうか。また、政治資金の使い道に制限がない現状は、国民の政治に対する信頼を大きく損ねているのではないでしょうか。
我が党の政治資金使途制限法案を成立させ、政治への信頼を回復すべきではないか、御所見をお伺いいたします。
さて、政治家が襟を正すべき問題は、政治と金の問題にとどまりません。
民進党の蓮舫新代表の件で国民の知るところとなった二重国籍の問題についても、政治家は、国益のため、国民のために、国籍法上の義務はもとより、しかるべき説明責任を果たすべきです。
現行法でも、二重国籍者は外交官にはなれません。日本と外国の二つの国籍を持った者が外交に携われば、我が国と当該国で利害対立があれば、国益が損なわれるおそれがあるからです。
これに対し、国会議員については、二重国籍者でも立候補できますし、外交交渉を行う閣僚や総理大臣に就任する可能性もあります。国会議員の国籍につき、外交官に係る制度と同様の趣旨で制限を設けることは、不自然ではありません。
こうした観点から、我が党は、まず、公職選挙法を改正して、被選挙権の国籍要件を明確にする、公職に係る二重国籍禁止法案を国会に提出いたしました。
そこで、安倍総理にお伺いいたします。
二重国籍者が外交官になれないのに対し、国会議員にはこの点に何の制約もない現状をいかが御認識でしょうか。二重国籍者について、国政選挙での被選挙権等に一定の制限を課すべきではないでしょうか。御認識をお伺いいたします。
次に、TPPについてお伺いいたします。
旧民主党政権はTPPを推進し、野党時代の自民党は聖域なきTPP参加には反対の立場をとりました。自民党が政権を取り戻すと、安倍自民党政権はTPPを推進し、交渉を妥結させました。逆に、野党となった旧民主党、現在の民進党は、TPP反対に転じています。
これに対し、我が党は、TPPは一貫して推進の立場をとってきました。アジア太平洋地域での貿易・投資ルールを日米主導で自由で公正なものに変えることは、経済上も外交、安全保障上も重要だからです。
しかし、今のアメリカでは、TPP反対論が優勢です。大統領選挙での有力な二候補はいずれもTPPに反対で、連邦議会でもTPP反対派が優勢です。ふだん日米同盟を批判する日本の複数の政党が、TPP反対論に限ってはアメリカ追随を始めるほどです。
我が国がTPP協定の発効を目指すに当たっては、今後のアメリカの動向に十分に留意し、見通しをしっかり立てていく必要があります。
そこで、安倍総理にお伺いいたします。
アメリカでのTPP協定承認に係る見通しについて、どのように御認識されているのでしょうか。また、アメリカの現状を踏まえ、この臨時国会でTPP協定の承認、関連法案の成立を目指すことが、最終的なTPP発効にどうつながるのか、御認識をお伺いいたします。
次に、補正予算案についてお伺いいたします。
今回の補正では、東京—大阪間のリニア新幹線の全線開通前倒しのための財政投融資が盛り込まれました。
我が党は、東京一極集中を打破して多極分散型の国家を実現するため、まずは東京と大阪の二極が手を携えて発展することを目指すべきであると考えています。
この考えのもと、さきの通常国会の予算委員会において、我が党は、具体的な方策を申し上げ、全線開業の前倒しを提案いたしました。政府の提案は、我々の考え方をベースにされたものとして、基本的に賛成できます。
そこで、安倍総理にお伺いいたします。
東京と大阪の二極がハブとなって発展し、それを日本経済全体の発展につなげるためには、リニアの全線開業前倒しに加え、国際的なビッグイベント開催も極めて有効と考えます。
二〇二〇年には東京でオリンピック・パラリンピックが行われます。その後の日本全体の持続的な経済成長のためには、その五年後、二〇二五年の日本での万博、博覧会の大阪への誘致につき、政府としても積極的な支援をすべきではないでしょうか。安倍総理の御認識をお伺いいたします。
次に、教育無償化についてお伺いいたします。
我が党は、ことし三月に発表した憲法改正原案に教育無償化を掲げました。改正原案の二十六条一項において、経済的理由によって教育を受ける機会を奪われないことを明記し、二項では、幼児教育から高等教育までの学校教育を法律の定めるところによって無償にするとしています。
教育無償化を憲法上の制度とすれば、国はこれを実現するための立法や予算措置を行う義務を負います。また、憲法に定めることで、その時々の政権の判断に左右されずに、教育は無償であり続けることになります。
我が党は、以上の理由から、教育無償化は憲法にこそ明記すべきと考えています。
これに対し、参議院選挙中の討論会で他党より、教育を無償化するためには法律で十分で、憲法改正は必要ないといった反論をいただきました。
我が党としては、さきに述べたとおり、教育無償化を最も確実に、安定的に実現できるのは、憲法に定めることと考えております。憲法改正が必要ないと主張される会派でも、法案であれば反対される理由はないはずです。
以上のように考え、昨日、我が党は、幼児教育から大学までの授業料を無償化する教育無償化法案を提出いたしました。各会派には、ぜひとも成立に御協力をいただきたいと考えております。
また、政府は、幼児教育無償化や私立小中への授業料補助の実施を目指しておられます。政府も我が党と方向性は一致していると考えますので、我が党の提案を真摯に御検討いただくようお願いいたします。
そこで、安倍総理にお伺いします。
教育無償化こそが未来への投資として最も有効な施策ではないでしょうか。
我が党の試算では、幼児教育から大学まで授業料の無償化に要する費用は、毎年約四兆円であります。公務員人件費削減や歳出削減など行財政改革を断行し、めり張りのある予算配分を行えば実現可能な話と考えますが、御所見をお伺いいたします。
最後に、憲法改正についてお伺いします。
我が党は、日本国憲法の三原則はしっかりと守り、少子高齢化といった具体的な課題を解決していくために、憲法をよりよくしていくことが求められていると考えています。
我が党は、さきに述べた教育の無償化とともに、東京一極集中を打破し、自治体権限を強化する統治機構改革と、さらに、昨年の安保国会のような違憲、合憲に特化した不毛な議論を避けるための憲法裁判所の設置という三項目につき、既に憲法改正原案をまとめ、公表しております。
今後、我が党は、この改正原案の実現に向けた取り組みを強化するとともに、各党が憲法について忌憚なく議論できる環境づくりに尽力したいと考えております。
そこで、安倍総理にお伺いします。
総理は、所信表明演説で、与野党の立場を超え、憲法審査会での議論を深めていこうではありませんかと呼びかけられました。総理の言われるとおり、今国会中に憲法審査会を再開し、各党が具体的な提案を持ち寄って、憲法改正の発議を行うか否かの議論について開始すべきと考えますが、改めて御認識をお伺いします。
最後に、日本維新の会は、真の改革政党、提案型責任政党として、身を切る改革、徹底行革、統治機構改革を実現し、国会においては真摯で建設的な議論を行い、議員立法の提案、提出を通じた政策実現を本気で目指すことをお誓いして、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕