大西健介の発言 (本会議)

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○大西健介君 民進党の大西健介でございます。
 私は、民進党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました厚生労働委員長丹羽秀樹君解任決議案について、提案の趣旨を説明いたします。(拍手)
 主文
  本院は、厚生労働委員長丹羽秀樹君を解任する。
以上であります。
 以下、その理由を申し述べます。
 厚生労働委員長丹羽秀樹君は、去る二十五日、職権で年金カット法案の審議を強行して採決を行いました。国民生活を左右する極めて重要な法案であるにもかかわらず、わずか十九時間の審議で幕引きを図ったことは許しがたい暴挙です。年金カットの新ルールの問題を国民に知られないうちに議論にふたをしようとしたのです。
 丹羽君は、委員長就任の挨拶で、委員長になれば多くの人が述べる、円満な委員会運営に努めるといった決意を述べませんでした。丹羽君には、はなから円満な委員会運営をしようという気がなかった証左です。
 丹羽君は、自身のホームページで、自民党国会対策副委員長、議院運営委員会理事として円満な国会運営にするように取り組んでまいりましたとこれまでの実績を述べていますが、聞いてあきれます。
 丹羽君のこれまでの委員会運営は、余りにも異常なものでした。今国会冒頭の大臣所信の聴取から委員会職権で、その後も職権を連発し、これまで九回の審議のうち、何と七回が職権立てです。
 また、丹羽君は、委員会審議で、机上配付は認められている資料を、パネルとして使うことを禁止しました。その資料は、マクロ経済スライドにより、将来の年金の所得代替率が三割減り、現状の基礎年金の平均月額五万円が三・五万円になってしまうということを示したものであります。このことは年金カットの新ルールを議論する前提として欠かせない重要な事実であり、それをわかりやすく国民に伝えるためのパネルを認めないというのは、まさに、よらしむべし、知らしむべからずというお上の発想そのものであります。
 さらに、丹羽君は、TPP特別委員会で認められたパネルであっても、厚生労働委員会で使うことを禁止しました。あれもだめ、これもだめと言論を封殺する行為は、言論の府である国会の自殺行為であります。
 年金カット法案については、採決どころか審議に入ることすら適当でない状態が続いてきました。厚労省から、年金カット法案に盛り込まれた年金改定の新ルールを適用した場合のまともな試算が出されてこなかったからであります。
 厚労省が出してきた試算は、今後、賃金が上がり続けて、年金カットの新ルールが適用されないことが前提になっていて、新ルールとは全く関係ない試算でありました。審議に必要なのは、これから新ルールが適用されたらどれくらい年金が下がるのかという試算であります。それもなしに、職権で審議を進め、採決までしてしまった丹羽君は、地元の支援者から、年金カット法案で今後幾ら年金が減るのですかと聞かれたら、一体何と答えるんでしょうか。この初歩的な質問について、今に至っても誰も答えることができないのは異常なことであります。
 マクロ経済スライドの強化や年金カットの新ルールの適用で年金が減り続ければ、年金の財政はもたせることができても、高齢者の生活はもたなくなります。このままでは、将来、貧困高齢者が急増し、生活保護を受ける年金受給者もふえ続けることが懸念されます。年金水準の低下に加えて、医療や介護の負担増やサービスカットによってぎりぎりの生活を強いられている高齢者は、わずかな額でも年金が下がれば、たちまち生活が立ち行かなくなることが丹羽君にはわからないんでしょうか。そうした弱い立場にある人々の声を無視して採決を強行した丹羽君は、御祖父である丹羽兵助元労相の、葉っぱの裏に光を当てるのが政治という言葉を忘れてしまったんでしょうか。
 この法案には、ほかにも、GPIFのガバナンスの見直し、短時間労働者への被用者保険の適用拡大の促進、国民年金一号被保険者の産前産後期間の保険料の免除、日本年金機構の国庫納付規定の整備など、多岐にわたる重要な論点が含まれております。しかし、年金カットの新ルール以外の論点についてはほとんど議論をされておらず、まだまだ審議は尽くされているとは言えません。
 我々民進党は、年金カット法案よりも、人命にかかわる長時間労働規制法案を先に審議するよう強く求めてまいりました。しかし、丹羽君を初め与党の諸君は、それを拒み続けました。
 年金カットの新ルールの施行は、平成三十三年の四月であります。一方、昨年のクリスマスの日に過労自殺した電通社員の高橋まつりさんのように、今この瞬間も、長時間労働によって身も心もぼろぼろになって、追い込まれている方々もいるんです。再び悲劇を繰り返さないためにも、我々がやるべきことは、一日も早く長時間労働規制法案を成立させることではないでしょうか。
 そして、民進党は、高橋さんの過労自殺の問題を重く受けとめて、年金カット法案の審議よりも、長時間労働是正に関する集中審議を衆議院で優先して行うことを求めてまいりました。しかし、丹羽君を初め与党の諸君は、これも拒み続けました。参議院では集中審議を行ったのに、なぜ衆議院で行うことができないのか、全く理解することができません。
 先日の厚生労働委員会で、安倍首相は、審議を何時間やったって同じと言い放ちました。丁寧な審議を経て、与野党が歩み寄って採決をするという国会の基本的なルールを無視した発言であり、数のおごりであります。しかし、最近の与党の国会運営を見ていると、そのような総理の意向をそんたくし、官邸の顔色ばかりうかがっているようで、国権の最高機関としての立法府の威信はどこへ行ってしまったのかと情けなくなります。
 そして、委員長席で不安そうに目を泳がせて、委員長としてみずから判断を下すことなく、田村筆頭理事の指示のままに動く丹羽厚生労働委員長は、立法府の権威失墜の象徴であります。
 丹羽君のホームページには、座右の銘は信なくば立たずとあります。公正中立な委員会運営を求められる委員長として、完全に信頼を失ってしまった丹羽君に、もはやその資格はありません。
 以上が、厚生労働委員長丹羽秀樹君解任決議案を提出する理由であります。議員諸氏が、その良心に従い、本議案に御賛同賜らんことを訴えて、趣旨説明を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
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発言情報

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発言者: 大西健介

speaker_id: 25767

日付: 2016-11-29

院: 衆議院

会議名: 本会議