中谷元の発言 (憲法審査会)
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○中谷(元)委員 まず、憲法の国会議員の任期、また解散に伴う総選挙の期日の規定に関しては、大規模な災害が起きた場合などを想定した特例を設けるべきであると考えます。
六年前の三月十一日、東日本大震災の翌月には統一地方選挙が予定されておりまして、震災特例法で延期、さらに再延期され、最後の選挙が行われたのは、実に震災から八カ月以上もたった十一月二十日でした。同じ時期に国政選挙が予定されていたらどうなっていたでしょうか。
これまで明らかになっている政府の見解によりますと、国会議員の任期や解散に伴う総選挙の期日は憲法に定められているため、立法措置で延期することはできません。もし解散後に震災が起きていたら、衆議院議員不在のままで何カ月も参議院の緊急集会で対応するのでしょうか。阪神・淡路大震災、東日本大震災の後は復旧復興のために数多くの立法がなされましたが、この重要な時期に参議院の緊急集会で臨時の措置としての立法を続けるしかないのでしょうか。また、参議院の通常選挙を考えれば、選挙が実施できずに参議院議員が半分しかいない状態で何カ月も国会が運営されるということでよいのでしょうか。
選挙を予定どおり実施して、被災地では繰り延べ投票の仕組みも使ってみたとしても、繰り延べ投票となった選挙区を含む選挙区では当選人が確定をいたしません。比例代表を例にとれば、衆議院では比例ブロック全体で、参議院に至っては全国区で当選人が確定しないということとなってしまいます。一人の当選人、比例代表が確定しないということがわかっていながら選挙を強行して、被災地以外で比例も含めた投票だけ行い、その結果、比例部分の当選人が確定するというのは何カ月後になるわけでありまして、強い違和感を与えるわけでございます。
このように、国民主権と民主主義を緊急事態において貫徹をするというためにはどうすればよいかということにつきましては、与野党それぞれの憲法観を超えて一致できる点ではないでしょうか。全ての会派に所属する皆さんの真摯な検討をお願い申し上げます。
また、合区につきまして、私の地元の高知県では、さきの参議院選挙で徳島県と合区になりまして、高知県単独の地方区の参議院議員は出せなくなり、高知県には強い不満があります。さきの参議院での高知県の投票率が四五・五二%と全国最低であったこと、そして、わざわざ投票に行った中でも合区反対と書いた無効票も多々あったということで、まさにそのあらわれであろうし、全国知事会、全国都道府県議長会においても合区の解消が決議されていると承知をいたしております。
一方で、合区が導入されて行われたさきの参議院選挙の一票の格差に関する高裁の判決は、合憲が六、違憲状態が十の結果となっております。
このような状態を踏まえれば、地理的条件などの考慮を憲法上の要請として明記することを含めた抜本的な解決が求められておりまして、高知県選出議員としても合区解消の問題は重大な問題と認識しておりますので、最高裁の判断を注視してまいりますけれども、ぜひ憲法上の点におきましても御議論、御検討いただきたいと思います。
また、衆議院におきましても、人口の減少社会を考えますと、憲法四十七条を改正して、行政区画、地勢等を総合的に勘案して、地方の意見も国政に反映される工夫も必要であります。
以前は、都道府県にそれぞれ基礎票を入れて地方区の調整をしておりました。地方の判断もありましたが、憲法四十七条には、選挙区、投票の方法その他両院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定めるとあります。地方の状況はますます疲弊をしておりまして、まさに山間部の声は、政治の力、民権の声を求めております。それも民意であり、民権であります。国会は、国会として国民の声を踏まえまして、立法府としてどうして対応するのか。まさに、議員の定数配置の問題におきましても、憲法改正の中で御議論をいただきたいと思います。
以上です。