船田元の発言 (憲法審査会)
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○船田委員 先ほどの赤嶺委員の御発言がございましたが、それに対しての私のコメントを申し上げたいと思います。
赤嶺委員は、私が慎重派から積極派に心変わりしたのではないか、こういう御指摘をいただきましたが、私の心は変わっておりません。すなわち、憲法改正という問題は、主に、専ら国会議員が、お互いに議論し合って、成案を得て、国民に発議をするものである、そして、行政の長あるいは内閣に籍を置く者は、そういうことに対しては抑制的であるべきだというのが私の心でございまして、そこは微動だにしておりません。
しかしながら、そろそろ憲法改正についての具体論をお互いに議論しようではないか、そういう時期が来たのであるという点については、これは総裁に言われるまでもなく、我々が自主的に判断をし、これから議論を前に進めよう、こういう点では私の考えは前に進んでいる、こういうことでございますので、まず御理解いただきたいと思っております。
それでは、きょう、地方自治のテーマでございますが、私の考えを申し上げます。
まず第一に、第八章、地方自治に関する記述は、明治憲法には規定がなかった、現行憲法で初めてそれが示されたということは、大変画期的な意義があったと思っております。
しかし、残念でありますが、やはり、四カ条しか規定されていない、規律密度が低いということは否めないことであります。決して地方自治の自由度を奪ってはいけませんけれども、地方自治が一層進展するためには、記述の充実ということはぜひとも必要であると考えております。
第二に、地方自治の本旨、これが曖昧な表現でありまして、やはり地方自治の基本理念ということをしっかり書き込む必要があると思っています。
一つは、住民自治、これは地方自治をその性格から捉えた言葉である、それから、団体自治、これは地方自治をその仕組みから捉えたものである、この二つの言葉はやはり明記をすべきではないかということ。
それから、二つ目には、公的部門が担うべき責務は、原則として、最も市民に身近な公共団体が優先的に執行するといういわゆる近接性の原則、それとあわせまして、市町村で対応できないことは都道府県、それでも対応できなければ国でといういわゆる補完性の原則、この二つの原則もやはり何らかの形で明記をすべきである、このように思っております。
第三に、地方組織のあり方につきましても、基礎自治体プラス広域自治体ということの明記をすべきである。現在は、たまたま、基礎自治体は市町村、広域自治体は都道府県でありますけれども、将来、道州制が導入されたときにもこれは適用されることでありますので、やるべきであると思っております。
第四に、地方自治をより充実、深化させるために、国と地方との関係性をやはり憲法の中でも整理しておく必要があるというふうに思っております。
その一つは立法権限でありますが、地方は法律の範囲内で条例を制定する権利を持っているわけでありますが、それに加えまして、法律からの上乗せ、横出しなどを可能とする裁量権を地方に与えること。
また、先般、参考人の御発言の中で、齋藤誠参考人が、地方自治体の司法救済制度、あるいは、大津浩参考人がおっしゃった対話型立法権分有という考え方も検討に値するものであって、こういったことを取り込むことによりまして、地方自治をより柔軟に、そして創造的で活性化させるということに資するものである、このように思っております。
以上でございます。