津村啓介の発言 (憲法審査会)
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○津村委員 女性天皇について発言いたします。民進党の津村啓介でございます。
象徴天皇制をめぐる本質的かつ喫緊の課題として、私たち国会議員は、二つの大きな問題に急いで答えを出さなければなりません。
一つは、皇族の減少と御高齢化に伴う公務の御負担のあり方の問題、もう一つは、男性皇族の極端な減少を直視した皇位の安定的継承の確保の問題であります。
先ほど我が党の岸本委員より、民進党の皇位継承に関する基本的な考え方として、二点言及がありました。一つは、女性皇族が御結婚後も皇族の身分を保持し、当該女性皇族を当主とする宮家の創設が可能となるよう皇室典範を改正すべきという提案、もう一つは、皇位継承資格について、女性や女系の皇族に拡大することについて国民的な議論を喚起していくべきとの提案でございます。
一点目の女性宮家創設の主張は、先ほど私が触れました二つの問題の双方に深くかかわる大変緊急性の高いテーマであります。
秋篠宮眞子様の御婚約、御結婚という国民的慶事が本年から来年にかけて行われることが見込まれる中で、眞子様御自身に今後も女性の宮様として皇族にとどまっていただくか否か、この大切な判断は、同じ直宮としてこれから適齢期を迎えられる佳子様や愛子様の重要な先例になることは明らかであります。つまり、この一年が決定的に重要な時間であります。
そのことを指摘した上で、本日、私は、第二点のテーマ、すなわち、女性天皇、女系天皇の問題、とりわけ、より喫緊の課題である女性天皇、すなわち、男系女子の皇族方に皇位継承資格を拡大するテーマに絞って議論を提起いたします。
女性天皇を母に持つ女系天皇につきましては、先ほど船田先生から大変高い見識の御発言がありましたけれども、仮にこれを容認したといたしましても、最も早い場合で、現在十五歳の敬宮愛子様や二十五歳の秋篠宮眞子様、二十二歳の佳子様の次の世代の話になりますので、立太子される場合でも数十年、即位される場合は五十年以上先になることが見込まれます。
しかしながら、女性天皇をどう考えるかは、来年末とも再来年年初とも言われる皇太子殿下の天皇即位の後、皇太子が直ちに不在になることを考えれば、今こそ議論を深め、結論を出すべきテーマであるからです。
結論から申し上げますと、敬宮愛子様が皇室典範二十二条の定める皇太子としての成年年齢である十八歳になられる再来年、二〇一九年十二月一日までに皇室典範第一条を改正し、皇位継承資格を男系女子の皇族に拡大して、愛子様に皇太子になっていただくべきであります。
憲法第二条は、皇位の継承につき、「皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。」と定め、皇室典範は第一条で、「皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する。」と定めております。
この結果、現在、皇位継承権のある皇族は四方、第一位は五十七歳の皇太子徳仁殿下、第二位は五十一歳の秋篠宮文仁親王殿下、第三位は同じく秋篠宮家で十歳になられた悠仁親王殿下、第四位は八十一歳の常陸宮正仁親王殿下でございます。今後、お子様が生まれる可能性がある方は十歳の悠仁親王殿下のみというのが客観的な状況だと思います。
平成十七年、二〇〇五年十一月二十四日にまとめられた皇室典範に関する有識者会議報告書、これは小泉純一郎内閣の最後の年に、吉川弘之元東大総長を座長、園部逸夫元最高裁判事を副座長として、十カ月の間に十七回の会議を開催してまとめられたものでございます。
既に十二年が経過をいたしまして、衆議院議員、数えましたけれども、ちょうど約半数入れかわっておりますので、この報告書のポイントを簡潔に御紹介いたしますと、まず、「はじめに」で、「現行憲法を前提として検討する」とし、「まず、現行の皇位継承に関する制度の趣旨やその背景となっている歴史上の事実について、十分に認識を深めることに力を注いだ。」とした上で、「問題の所在」の項目で、「現行の皇室典範を前提にすると、現在の皇室の構成では、早晩、皇位継承資格者が不在となるおそれがあり、日本国憲法が定める象徴天皇制度の維持や長い歴史を持つ皇位の継承が不確実になりかねない状況となっている。」と指摘されています。
また、大変重い指摘ですけれども、「男系継承維持の条件と社会の変化」という項目の注では、「試みに、仮に現世代に五人の男系男子が存在するとして、現在の社会の平均的な出生率を前提に、将来世代の男系男子の数を確率的に計算してみると、男子・女子の出生の確率をそれぞれ二分の一とすれば、子の世代では三・二三人、孫の世代では二・〇八人、曽孫の世代では一・三四人と、急速な減少が見込まれる。」出生率の改善を見込んで仮に出生率を一・五としても、曽孫の世代で二・一一人となると指摘をした上で、最終的な結論として、「女性天皇や女系の天皇を可能とすることは、社会の変化に対応しながら、多くの国民が支持する象徴天皇の制度の安定的継続を可能とする上で、大きな意義を有するものである。 このような意義に照らし、今後における皇位継承資格については、女子や女系の皇族に拡大することが適当である。」と結論づけています。
この報告書がまとめられた翌年、平成十八年、二〇〇六年の通常国会で、皇室典範の改正が議論されました。その審議が活発に行われていた時期、まさに予算委員会の開会中に秋篠宮家紀子様の御懐妊が報じられ、その後、同年九月六日に悠仁親王がお生まれになりました。これは大変大きな御慶事でありました。
しかし、男系男子の皇族の数が危機的に減少して、皇位の安定的な継承が中長期的に見て大きなリスクにさらされているという現実は、根本的には解決しておりません。男系を基本としてきた日本の皇室制度には、八方十代の男系女子の女性天皇の前例がございます。皇位の安定的継承のためのリスクを大きく回避し、伝統を維持する当面の現実的な方策として、女性天皇の容認は急ぐべきテーマであると考えます。
旧宮家の皇族復帰の問題点につきましては、先ほど船田元委員から御指摘がございました。
一つは、男系の血統で見れば、現在の皇族の方々と三十親等以上離れた方々であります。
二つ目には、複数ある旧宮家のさまざまな御事情を抱えられた方々に皇位継承順位を付与する場合、優先順位や手続など、さまざまな技術的な困難が伴います。
また、先ほど船田委員も言及されましたが、多くの旧宮家の方々が御辞退されているという事実もございます。
最後に、再度申し上げます。
私たち国会議員は、女性宮家そして女性天皇を、今こそ議論を深め、答えを出さなければならない時期に来ております。この一年が大変決定的な重要な時間でございます。
発言の機会をいただきました民進党、そして憲法審査会の皆様、また、私の主張に深く理解をしていただき、差しかえとして発言の機会をいただきました細野豪志代議士に感謝を申し上げ、私の発言を終わります。