鬼木誠の発言 (憲法審査会)
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○鬼木委員 自由民主党、鬼木誠でございます。
私は、日本国憲法が、天皇の神聖性、正統性が語られない憲法となっていることに歴史の断絶を感じております。これは、戦争と結びついてしまった明治憲法への深い反省からきているものだとは存じておりますが、日本の歴史において天皇とはどういう存在だったのか、私たち日本人が改めて学ぶべきときが来ていると感じております。
天皇の祭主として祈る役割は憲法上保障されておりません。それは、政教分離によってむしろ否定されているような状況にあります。憲法上保障されているはずの信教の自由、祈るという役割が、かえって不自由なことになっていないかと感じます。
また、今の日本で、義務教育で日本の神話を教えることは困難だと思われます。神話を忘れた民族は滅びるという言葉があるといいますが、神話とは、何千年語り継がれてきた民族の歴史であり、記憶であります。
日本の憲法は、日本の歴史とアイデンティティーを守る憲法であるべきだと考えます。天皇の歴史というものは日本の国の歴史と重なります。日本の歴史を守るということは、天皇の歴史を正しく後世に伝えることだと思います。その根本を大事にすることのできる憲法であるべきと考えます。
したがって、天皇の定義さえも変わってしまいかねない女性宮家という議論に私は危惧を覚えております。
日本の天皇は例外なく男系で継承されてきました。王朝は男系で継承するというのは世界でも普遍であります。女系で継承すれば、そこから先は違う王朝になるということであります。イギリスにおいても、ヨーク朝からチューダー朝、チューダー朝からスチュアート朝、そこは継承がかわった、そして王朝がかわったということであります。
日本の宮家というものは、男子の皇位継承権者を確保するために複数存在していたわけでありまして、宮家の当主は必ず男性で継承してまいったわけでございます。したがって、女性宮家というものはこれまでの日本に歴史上存在しなかったわけでございます。もし、女性宮家ができ、女性皇族が海外留学し、そこで海外の方と結婚され、その子供が天皇に即位されたなら、そのときから日本の王朝は、その男性の姓をとって、何々王朝、ジャクソンさんが相手ならジャクソン王朝、李さんが相手なら李王朝ということになるわけでございます。
それでは、女性宮家にかわる方策に代替案は何があるのか。私は、旧宮家の皇籍復帰だと考えます。
日本の歴史上、過去にもそうした危機は必ずあったわけでございまして、最大で十親等、二百年までさかのぼったこともあります。そうして日本の天皇の歴史は男系で継承を続けてまいりました。
AIが人類の思考を超えようとしている今、人知を超えた究極の知恵というものは、長い歴史にかえてきた伝統ではないかということを最近私は考えております。
以上をもちまして私の発言を終わります。ありがとうございました。