武正公一の発言 (憲法審査会)
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○武正委員 民進党、武正公一です。
本日、憲法第一章が取り上げられる経緯についてお話をさせていただきたいと思います。
五月十八日、会長所感でも確認されたように、当憲法審査会の目的は、憲法及び憲法にかかわる基本法制の調査、改正の発議、それから国民投票にかかわる審査、この三点でございます。
そういった意味では、憲法及び憲法にかかわる基本法制ということで、昨年、今上天皇のお言葉に端を発し、臨時国会、今国会と、政府そして国会でも議論を行っている皇位継承についての議論も、この憲法審査会、憲法第一章ということでやはり取り上げるべきではないかということで提案をしてきた経緯がございます。
また、各国憲法を比較しても、第一章に天皇すなわち王、皇室すなわち王室が位置づけられるということは極めて少ないということも指摘をしておきたいというふうに思います。
皇室をいただくこと、日本の国の成り立ち、歴史、日本及び日本人の歩み、物の考え方を体現するということを見られることは、日本国及び日本国民統合の象徴である天皇、皇室ということで、私たち日本及び日本人にとって皇室制度が持続可能な制度として広く国民の支持を得られることが極めて肝要である、このように考えます。事実上元首と各国から見られる位置にある天皇を現在の象徴として憲法上元首と位置づける改定は、ふさわしくないとする立場をとるものでございます。
また、第四条、天皇は国政に関する機能を有しないことをもってして、昨年のお言葉に端を発したことを理由に皇位継承の議論の進展に異を唱える議論があったのは極めて残念であります。
というのは、かねてより皇位の安定的継承についての提起がされ、国会でも議論がされてきた一方、この四年にわたる国会としての不作為があったのではないかということがあるからでございます。平成十七年十一月二十四日の皇室典範に関する有識者会議、そして平成二十四年十月五日、皇室制度に関する有識者ヒアリングを踏まえた論点整理ということで、相次いで政府としての取り組みが行われたわけですが、翌年、第二次安倍内閣はそれを白紙に戻したと報じられたところがあるからでございます。
今般、皇室制度の皇位の継承にかかわる法令についての附帯決議でも、女性宮家の創設等についての速やかなる検討が合意をされております。本日、同様、国会での積極的な議論を進めていく必要は論をまたないというふうに思うのは、こうした点からでもございます。
また、先ほど民進党の岸本委員からも提起をいたしました憲法七条、天皇の国事行為に関しましては、戦後の二十三回の衆議院の解散のうち、不信任決議案の可決によるものが四回、そして天皇の国事行為によるものが十九回となっております。やはり前解散・総選挙は解散権の濫用ではなかったかという指摘は何度となくこの場でさせていただきましたが、ちょうど本日行われる、イギリスにおける二〇一一年議会期固定法による解散は、解散に関する国王の大権は廃止をされております。また、ドイツ基本法六十七条では建設的不信任決議というものが認められております。こうした解散権のあり方について、民進党としては、さらに議論を深めてまいりたい、このように考えております。
最後に、憲法九条、顔を背けてはいないかというお話がございましたが、平成二十五年、憲法審査会では、憲法九条を含めて、全章を、各章ごとに各党意見表明を行った経緯がございます。これまでも、与野党、丁寧に議論を行おうということでテーマを選んでおります。しかしながら、決して多数決で発議内容を決めるものでもなく、衆参合同審査会の開催による発議案の検討、あるいは国民投票と衆参選挙は別々に行うことなど、この間、各党が合意をして進めてきた経緯をもって、過日の会長所感を踏まえて、この憲法審査会として進めていくべきだと考えております。
以上です。