鈴木達治郎の発言 (原子力問題調査特別委員会)

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○鈴木参考人 ありがとうございます。
 核燃サイクルの見直しがどうして必要かということについては、私が原子力委員会にいるときに既に見直しを前提に評価をさせていただいて、現時点で再処理よりも直接処分の方が経済的であり、それから、安全性や廃棄物処理の観点からいって再処理と直接処分に差はないという判断をしておりまして、ただ、現実に六ケ所再処理工場が完成していますので、当時の結論は、将来柔軟な選択ができるようにしてほしいという結論を出しました。
 私個人的には、特に「もんじゅ」の廃炉が決定した時点で高速増殖炉の開発見通しが不透明になったということが一番大きいと今は思います。それを考えますと、核燃料サイクルは高速増殖炉が実現しないと意味がないので、「もんじゅ」廃炉の時点で核燃料サイクルの見直しは必至だと考えています。その中で特に、使用済み燃料の中に既に再処理できない使用済み燃料というのもあるはずですので、少なくとも直接処分は可能にしていただきたいというのが私の希望であります。
 二番目については、一番目と関係してくるんですが、全量再処理路線を続けるということは、プルトニウムを生産し続けるということです。原子力の将来の見通しがまだはっきりしない時点で再処理を続けることは、プルトニウムの在庫量がふえていくということです。これはぜひとも避けなければいけない。これは既に日本政府もそれを先ほど申しましたように認めているわけですね。そのためには、再処理のペースを落とし、必要のない再処理はやめるという決定が必要ではないか。
 日米協定では日本の再処理を三十年間包括的に認めてきているんですが、あくまでもそれは日本の自主的なプルトニウムバランスをとるという前提になっておりますので、これが、今後もプルトニウム在庫量がふえていくという状況であると、恐らくアメリカ政府の中にも見直しの議論が起きる可能性があります。現時点ではまだ起きておりませんが、日米協定そのものの見直し云々とは独立して、核不拡散の観点、核セキュリティーの観点からプルトニウム在庫量を減らす、そのために燃料サイクルを柔軟に見直していくことが必要ではないかと思っています。
 三番目は、私が今一番強調している点は、核燃料サイクルを維持することが潜在的な核抑止力になるという考え方が、あちこちで意見が出されていることです。これはかえって周辺に緊張をふやすことにつながるわけですから、私は、こういう意見が出ないように、日本の平和利用に徹する原子力政策ということをぜひ国会の方でも監視していただいて、核燃料サイクルは平和利用のためにやるのであって、原子力は平和利用のためであって、潜在的核抑止力のために核燃料サイクルを維持するということは、ぜひやめていただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 鈴木達治郎

speaker_id: 33395

日付: 2017-09-14

院: 衆議院

会議名: 原子力問題調査特別委員会