二階俊博の発言 (本会議)
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○二階俊博君 私は、自由民主党・無所属の会を代表し、安倍内閣総理大臣の施政方針演説に対し質問をいたします。(拍手)
昨年十二月二十二日に新潟県糸魚川市で発生しました大火災は、最大瞬間風速二十七・二メートルの暴風にあおられ、市の中心市街地から北側にかけて約四万平方メートルを焼き尽くしました。被災された糸魚川市の方々に改めてお見舞いを申し上げます。一日も早い生活再建に、政府・与党はできる限りのことをしてさしあげなくてはならないと決意をしているものであります。
安倍総理は、早速、二十六日に糸魚川市長と面会され、現地の要望をつぶさにお聞きになるとともに、二十八日に派遣した政府調査団の報告を受けられ、通常の火災ではなく、これを風害として検討するよう指示されました。その結果、今回の事案を被災者生活再建支援法の適用要件である自然災害と位置づけ、新潟県が同法を適用できるようになりました。
また、総理は、一月十一日、海外出張の前日に現地にお入りになり、復興まちづくり推進協議会を設置し、現地の要望に応えて副市長と復興担当の参事を政府から派遣することをお決めになりました。
再建に向けた確かな足がかりとして、多くの感謝の声が現地から寄せられていることは御承知のとおりであります。
私たち自由民主党も、年末年始を返上して、大火災発生から二週間で三回の対策会議を行い、さらに現地視察等も実行してまいりました。
未曽有の大火災に見舞われ、生活の全てを失われた住民の皆さんの苦しみは、察するに余りあります。応急住宅への入居はめどがつき、当座の生活資金、中小企業再建などの御相談は、それぞれの事情に合わせて、国、県、市が懸命に取り組んでおるところであります。なおお困りのことがあれば、即座に検討し、実行していきたいと考えています。
日本の災害対策の歴史を振り返りますと、関東大震災では火災、阪神・淡路大震災では地震、東日本大震災では津波の対策がそれぞれ強化されてきました。しかし、今回の大火災で現実を目の当たりにし、再び同様な火災が起きても延焼を二度と起こさせないために、災害に強いまちづくりに取り組まなければならないと痛感いたしました。
今は、どこで何が起こるかわからないような時代です。私たちは、既存の制度をフル活用して対策を行い、なお現行制度で足らざるところは、制度改正でしっかりと対応すべきであります。
国民の安心、安全を守り、強くしなやかな国づくりに力を入れていくことは、安倍政権の最重要課題だと認識しています。
例えば、南海トラフの巨大地震が起きた場合、高知県黒潮町では三十四メートルの津波が町をのみ込み、和歌山県太地町では、何も対策をとらなかった場合、住民の七四%が津波で死亡するという厳しい想定が発表されています。政府は、こうした想定を伝えるだけでは、いかにも配慮不足と言わざるを得ません。防災先進県として、何か具体的な対策や、手を差し伸べることが必要であります。
こうした自然災害に対抗する国土強靱化の取り組みと総理御自身の御決意をお伺いします。
あわせて、二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックの際、万が一のことが起きた場合に、オリンピアン、パラリンピアンを初め、観戦に来られる多くの日本人や外国人観光客の誰一人にも被害を出させないということが開催国日本の責任であります。この点についても総理のお考えをお伺いします。
ことしは、東日本大震災から七年目、復興・創生期間二年目を迎えます。復興計画にのっとって、住まいや町の復興、産業の再生が徐々に進んでいます。
二〇一六年度の末に、高台移転は六九%、災害公営住宅は八三%の事業が完了する見込みであります。しかし、いまだ避難されている方々は十三万人余りいるということも事実であります。
今後、福島の帰還困難区域以外については、徐々に避難指示が解除され、にぎわいを取り戻すことになるだろうということが期待されております。帰還困難区域について、復興再生に向けた法案が今国会に提出されることになっています。
私は、復興に立ち向かうための政治の決意が人々を勇気づけ、あすへの挑戦、さあやるぞというやる気を引き起こすことを信じております。東北の復興に対する総理の御決意をお伺いいたします。
先月二十二日、二十年越しの課題であった沖縄県北部の四千ヘクタールの米軍訓練地が返還されました。安倍総理がこの難題に果敢にチャレンジし、解決されたことは、基地負担軽減に向けた大きな進展であり、日米両国の長年の悲願をかなえたすばらしい出来事であります。
一方で、給油訓練中のふぐあいでオスプレイが不時着した事故がありましたが、沖縄県民の気持ちを逆なでするような事態は、到底認められるものではありません。
私は、本件に関し、特にアメリカの公使に、二度とこのようなことのないように直接申し入れを行ったところでありますが、政府においても、再発防止をアメリカに強く求め続けなければなりません。
沖縄の負担軽減と抑止力維持に向けた総理の御決意を伺います。
昨年十一月、高知県黒潮町で、地震津波の脅威と防災の知見を過去から学び、将来の防災リーダーを育成するという世界津波の日高校生サミットが開催されました。世界初の取り組みであり、安倍総理からは丁重なビデオメッセージもいただきましたが、日本を含む世界三十カ国三百六十名の高校生が、津波防災に関する分科会あるいは避難訓練などを主体的に行い、黒潮宣言という形で取りまとめられました。
私は先日、太平洋・島サミットの閣僚会合で来日されたナウルの大統領を初め、パプアニューギニア、またマーシャルの外相など八カ国の首脳にお会いしましたが、気候変動と津波防災に、引き続き日本との連携を深めていきたいとの申し入れがあったほか、高校生サミットに参加したそれぞれの国の高校生たちが、現在既に若き津波大使として津波防災に熱心に取り組んでいるとの話も伺いました。
ことしは、この世界津波の日高校生サミットを、多くの離島を抱える沖縄県で開催したいと考えております。
総理は、一昨年、三月以降の全てのバイ会談で世界津波の日の創設を積極的に働きかけていただき、国連総会において、「稲むらの火」である十一月五日を世界津波の日とする決議案が全会一致で採択されたわけであります。
安倍総理の御理解に大変感謝を申し上げるとともに、本年沖縄で開催することは県にとっても大変よい機会になると考えておりますが、安倍総理のお考えをお聞かせください。
農政新時代を目指す安倍政権の方向性は大賛成であります。海外競争力を高め、そして農産品の輸出で外貨を稼ぎ、日本ブランドを向上させるということで、これからの農政の柱の一つとしてどんどんやっていただきたいと思いますが、みんながみんなそうした流れに乗れるかどうかはわかりません。
中山間地で農業に携わられる方々は、総農家数の約四割とも言われます。私の地元和歌山県でも中山間地が多く、農業者の将来への不安は尽きません。
担い手の減少で耕作放棄地が広がれば、中山間地の多面的機能を低下させ、下流の安心、安全も守れません。中山間地における農村の振興、発展は日本全体の課題であり、平地に比べて厳しい環境にどう対応するのか、総理のお考えを伺います。
経済的に困難な状況にあっても、それが理由で意欲のある学生の進学や修学の機会が奪われて……(発言する者あり)黙って聞けよ。