馬場伸幸の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○馬場伸幸君 日本維新の会の馬場伸幸です。
 私は、我が党を代表して、安倍総理に質問をいたします。(拍手)
 まず、昨年十二月に起きた新潟県糸魚川市の大規模火災の被災者の皆様に心からお見舞いを申し上げます。
 我が党は、東日本大震災、熊本地震等についても、復興はまだ道半ばの思いで、今後も真摯に全党体制で取り組んでまいります。
 我が党は、昨年の通常国会の冒頭で、提案型責任政党を目指すと国民に宣言しました。臨時国会では、参議院選公約のほとんどを百一本の法案にまとめ、参議院に提出をいたしました。公約は公党が選挙時に国民と交わした約束なので、法案として具体化して、確実に実現すべきと考えたからです。
 我が党は、野党でありながら、公約を法制化し、政権構想を国民に示し、実現していくことによって、政権与党にぴりっと緊張感を与える野党、野党を野党らしくする責任野党でありたいと考えております。
 戦後七十二年目を迎え、我が国の社会構造は大きく変化し、あらゆる制度に変革が求められています。急速に進む少子高齢化、東京一極集中、教育格差と経済格差の悪循環などの課題は、これまでの政治、行政の延長線上の政策では決して解決できません。既存の枠組みを超えた抜本的な改革が求められています。
 このような認識の中で、我が党は、日本の国に必要な改革を形にするため、百一本の法案をつくりました。少子高齢化による世代間格差には公的年金の積立方式移行法案、東京一極集中の打破には道州制改革基本法案、教育格差と経済格差の問題には教育無償化法案などを提案いたしました。
 今国会以降、これらの法案を確実に成立させることで、我が党の目指す日本の姿を国民に示し、新たな議員立法をさらに引き続き提案してまいります。
 アメリカではトランプ政権が発足し、世界じゅうがその一挙手一投足に注目する中で、この通常国会が開会されました。アメリカの新政権への対応を決めるべき国会という意味で、今国会はトランプ国会とも言えるでしょう。
 トランプ大統領の政治姿勢を大衆迎合主義として批判する声もあります。しかし、既存の政治が無視してきた課題を率直な言葉で国民に直接訴える姿勢は、アメリカの国民の心を捉えました。国民の思いを無視する古い政治との戦いは、どの国、どの地域でも必要です。
 大阪では、我が党の橋下前代表と松井現代表があらゆる既存政党と戦ってきました。当初は激しく批判された維新改革は、現在では着実に改革が進んでいるという評価に変わりました。
 トランプ大統領の誕生も大阪の維新改革も、既存の枠組みに対するチャレンジとして、時代が求める必然性のあるものと信じています。
 以上、基本的な立場を申し上げ、質問に移ります。
 まず、憲法改正についてお伺いいたします。
 憲法改正は、国民投票という国民による主権の行使で実現するものです。したがって、憲法改正は、特定の思想の表現のためではなく、主権者である国民が抱えている課題の解決のために行うべきです。
 我が党は、三つの国民的課題につき、憲法改正項目として提案をいたしました。
 第一に、教育の機会均等実現と将来世代への重点投資のための教育の無償化。第二に、東京一極集中を打破して地域を発展させるための、国と地方の行政の仕組みを変える統治機構改革。第三に、平和安全法制等の法令の合憲性について司法による判断を可能にするための憲法裁判所の設置。これらは国民の理解を得られるものであると信じております。
 このうち、教育無償化については、安倍総理も施政方針演説で思いを述べられました。教育無償化を予算措置だけでなく憲法に位置づければ、子供たちが国の未来を背負うのは自分たちだという強い責任感を持ちます。これこそがこの国の発展につながるはずです。
 そこで、安倍総理にお伺いいたします。
 昨年、安倍総理が、自民党が検討する改憲項目として教育無償化を挙げたとの報道がありますが、事実でしょうか。今後、憲法改正項目に教育無償化を入れるべきか否かについて、総理の御認識をお伺いいたします。
 憲法改正は、最終的には国民投票で決まるものです。しかし、国民投票では、国民は具体的な改憲案についてイエスかノーの意思表明をすることしかできません。
 安倍総理、具体的な改憲案をつくる国会議員を選ぶ選挙もまた、国民投票と同様に重要なものであるはずです。恐らく次の衆議院選挙がこれに該当するのではないかと思いますが、そうだとすれば、具体的な憲法改正項目を掲げた上で、憲法改正への賛否を国民に問いかけてはいかがでしょうか。
 憲法改正を実現するプロセスとして、一、改憲案を示しての衆議院選挙、二、国会での濃密な議論、三、国民投票の三つの手続が必要と考えております。
 我が党は既に、教育無償化、国と地方の統治機構改革、憲法裁判所の設置の改革案を示しておりますが、各党もそれぞれの案を示した後、解散し、選挙をすることにより、国民が憲法改正について明確な判断を示すことができると思います。
 解散の大義を憲法改正とする憲法改正解散についての安倍総理のお考えをお聞かせください。
 次に、外交・安保政策についてお伺いいたします。
 まず、トランプ政権の誕生が日本に及ぼす影響についてお伺いいたします。
 トランプ氏は、昨年の選挙の際に、日本は在日米軍の駐留経費の全額負担をすべきだ、応じなければ在日米軍の撤収を検討すると主張しました。その後、トランプ氏当選が決まった後、総理はニューヨークでトランプ氏と会われ、信頼できる指導者と確信したとおっしゃっていました。
 安倍総理が信頼できる指導者と確信したと言われた意味をお伺いいたします。日米同盟のきずなである駐留経費の負担増は求められないと認識されたということでしょうか。御見解をお伺いいたします。
 私たちは、古い同盟を強化し、新たな同盟をつくり上げる。トランプ新大統領の就任式でのスピーチの一節です。
 我が党は、トランプ政権が日米同盟の新たな形を提案してくるのではないかと予想しています。その最大の根拠は、オバマ前政権と違い、中国、台湾に対する政策をより強いものに見直すことになると考えるからです。このため、在日米軍について新たな役割、負担が検討されることになるでしょう。
 国家の外交政策の見直しは軍事戦略の見直しを意味することは、世界の常識であります。今後、アメリカのアジア外交見直しで、日米同盟強化や在日米軍強化が提案されてきたときの日本の対応について、議論を始めなければなりません。その際、日米同盟に伴う在日米軍の強化と、不平等条約である日米地位協定の抜本改定と、沖縄米軍基地の過重な負担の軽減が交渉の大前提でなければなりません。
 日米同盟強化と米軍基地の過重な負担軽減を総理はどう認識されているのか、御見識をお聞かせください。
 次に、身を切る改革について質問します。
 政治が国民の信頼を失えば、いかなる政策も国民の支持を得られません。その意味においても、政治家自身の身を切る改革こそ最優先で取り組むべき課題であると考えます。
 我が党は、身を切る改革に関する法案を累次にわたり多数提出し、党としても自主的に実践してまいりました。
 我が党は昨年末から、歳費の手取り二割相当分、毎月十八万円を、党を通じて各地の災害被災地に寄附することを決めて、実行しております。年間五千八百万円ほどですが、少数政党にできる精いっぱいの金額の寄附を、歳費二割削減法案成立まで続けてまいります。
 昨年十二月の糸魚川で発生した大規模火災で、厳しい環境の中で頑張られている皆様に対して、党からのお見舞金を、他党に先駆け、現地を視察した上で、十二月二十八日にお渡しいたしました。
 平成四十九年まで復興のための増税を国民にお願いしている状況の中で、なぜ大政党自民党の議員や閣僚がおやりにならないのか、疑問を感じます。
 そのほかにも、消費税の一〇%への増税など、国民が痛みを伴うことをお願いする以上は、政治家みずからが身を切る改革を行うべきではないでしょうか。少なくとも、議員歳費の二割削減、文通費の使途公開、企業・団体献金の禁止、議員による寄附を控除の対象としない、この四つの身を切る改革法案を成立させるべきではないでしょうか。
 安倍総理は、自民党総裁として、四点の身を切る改革を今すぐにでも実行させるべきと考えますが、御認識をお伺いいたします。
 次に、現在復活の動きのある地方議員の年金についてお伺いいたします。
 国でも地方でも身を切る改革が進まない中で、地方議員年金の復活を主張し、しかも、厚生年金として自分たちの保険料負担を自治体住民に押しつけようなどというのは言語道断です。
 地方議員年金は復活すべきでないと考えますが、総理の御認識をお伺いいたします。
 昨年、富山県議会、市議会で、政務活動費に伴う不正が発覚し、ドミノ辞任が起きました。政治への不信感と住民の怒りが最高潮に達した瞬間でした。
 我が党は、政治への信頼を回復するためには、政務活動費の使途公開について、努力規定しかない今の地方自治法を改正し、政務活動費の収支報告書をネット公開するという議員立法を提出しました。この法案にぜひ自民党も賛同していただきたく、安倍総理の御認識をお伺いいたします。
 次に、来年度予算案についてお伺いいたします。
 公務員人件費がまた上がっています。一方、先ほども述べたように、平成二十五年から平成四十九年まで、国民には復興所得税が課せられています。四人家族の場合、年収五百万円なら年間の税額は千六百円で、その税収総額は年間で約三千億円となります。
 これに対し、復興財源確保のための議員歳費の二割削減と公務員給与の削減は既に終わり、平成二十六年度予算案での公務員人件費は二千七百億円増加いたしました。その後、平成二十七年度予算から来年度の二十九年度予算案まで公務員人件費は三年連続で増加を続け、累計で一千億円もふえました。
 国民の給与がなかなか上がらず、所得格差が教育格差につながり、子供の貧困が問題になっている中で、また、政府債務が一千兆円を超え、税収が減少する中で、公務員給与を上げ続けるべきでしょうか。
 公務員人件費を減らすべきだというのが国民の素朴な思いと考えます。また、人事院勧告の基礎となる官民給与比較の実態調査のあり方も見直すことが急務であると考えますが、安倍総理の御認識をお伺いいたします。
 先日、文部科学省による組織的な天下りが発覚しました。この国がいまだに公務員天国であるという事実を知って、国民の怒りは頂点に達しています。
 総理、今後、天下り規制を今以上に大幅に強化するべきではありませんか。さらに、独立行政法人を含む天下り法人への交付金、補助金を大幅に削減して、教育無償化に回すべきではありませんか。安倍総理の御所見を伺います。
 次に、IR実施法案についてお伺いいたします。
 昨年の臨時国会でIR推進法案が成立いたしました。今後、我が国の統合型リゾートのあり方につき、国民の理解を得られるような、真剣で慎重な論議が必要です。国民の疑問や誤解があるならば、しっかりと国会の場で答えていくべきです。
 我が国で定着しているさまざまな娯楽に新たに統合型リゾートが加わり、日本経済への大きな貢献が期待されています。一方、ギャンブル依存症の方は五百万人を超えると言われています。早急な対策のため、IR実施のための閣法が提出される前に、議員立法でギャンブル依存症対策に関する法案を提出すべきだと考えております。我が党も、ギャンブル依存対策に関する法案をまとめ、成立に向けて努力をしてまいります。
 統合型リゾート法案が日本経済に及ぼす経済効果をどのような数字で国民に説明されるのか、ギャンブル依存症対策についてのお考えはいかがか、お伺いをいたします。
 大阪府は、二〇二五年の万国博覧会の誘致を目指しています。政府においても前向きに検討が行われていると承知をしております。
 二〇二〇年の東京オリンピック・パラリンピックに続き、一九七〇年以来五十五年ぶりに再び日本万博を大阪で開催することは、大阪のみならず、日本経済全体に大きな波及効果があると考えます。
 二〇二五年日本万博誘致の必要性について、安倍総理の御認識をお伺いいたします。
 最後に、天皇陛下の譲位に関する法案についてお伺いいたします。
 我が党は、有識者懇談会の提言を真摯に受けとめています。また、衆参議長が進められる静かな環境のもとでの議論を強く支持するものであります。
 安倍総理は、今回の譲位についての基本的な考え方はどのように持たれているのか、お聞かせください。
 我が党は、この通常国会において、維新、つまり、全てのことが改められてすっかり新しくなること、その意味を追い求めて、政治を推し進め、国民の期待に応えてまいります。国民のための維新とますます評価されるよう、さまざまな政策を提案し、政治行動をしていくことを申し上げ、私の代表質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。(拍手)
    〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕

発言情報

speech_id: 119305254X00320170124_015

発言者: 馬場伸幸

speaker_id: 30654

日付: 2017-01-24

院: 衆議院

会議名: 本会議