高井崇志の発言 (本会議)
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○高井崇志君 岡山から参りました高井崇志です。
私は、民進党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました地方税法等改正案、地方交付税法等改正案につきまして質問いたします。(拍手)
質問に先立ち、一言申し上げます。
共謀罪を、中身はほとんど変わらないのにテロ等準備罪と言いかえ、行政府の立場にありながら、立法府の質問を制限する前代未聞の文書を配付した法務大臣。南スーダンにおいて戦闘が行われたとする自衛隊の日報を隠蔽した防衛大臣。組織的な天下りのあっせんを想定問答まで用意して隠してきた文部科学省。現在の安倍内閣は、残念ながら、都合の悪い事実を隠そうとする意図を明確に持った隠蔽内閣、隠蔽政権であると断ぜざるを得ません。
明治維新から続いてきた中央集権、官僚制の改革は最重要課題です。中でも、最大の弊害は天下りです。
天下りの何が問題か。幾つもありますが、最大の問題は、天下りが税金の無駄遣いにつながるからです。天下り先を確保するために、本来の必要性とは別に組織を温存したり、新設したり、必要でない事業に税金が使われる。天下りがある限り、来年度予算にも無駄な予算が含まれている可能性が極めて高い。民進党は、ムダ遣い解消プロジェクトチームにて独自に全府省を対象に調査を行っていますが、疑わしいものばかりです。
政府は、全府省調査を行っていると言いますが、本気で行っているのでしょうか。一体いつまでに調査結果を出すのでしょうか。まさか、また隠蔽するのではないでしょうか。予算委員会の審議が終わるまでには必ず調査結果を出すように強く求めます。
そもそも、第一次安倍政権で改正した現行天下り規制は抜け穴だらけです。表向きのあっせんはなくなったものの、OBを介したあっせんが行われ、天下りの数はふえる一方です。再就職等監視委員会が法律違反と認定した事例は八件ありますが、このうち七件はおとがめなし。刑事罰がなく、懲戒処分のみのため、OBは対象外だからです。
民主党政権時に始まった独立行政法人等の公募制度は形骸化され、民主党政権三年三カ月で公募が行われたのは百七十二ポスト、このうち公務員OB以外の者が採用されたのは百十八件ありましたが、第二次安倍政権四年二カ月間で公募が行われたのはわずか四十六ポストと四分の一に激減。さらに、公務員OB以外の者が採用されたのはわずか十八件で、民主党政権時と比べると六分の一以下です。
我々は、現在、抜け穴だらけの現行天下り規制の改正案を準備中です。本気で天下りをなくそうと考えているならば、国家公務員法を改正するべきではありませんか。国家公務員制度担当大臣の見解を求めます。
以下、総務大臣にお尋ねします。
安倍総理が地方創生を表明してから二年が過ぎました。この間、地方自治体に対して、国が押しつける形での総合戦略や人口ビジョンの策定を求めてきましたが、成果を上げているとは到底言えません。総合戦略もコンサルタント会社に丸投げのものが多く、自治体の創意工夫とは言いがたい現状です。
こうした中、地方自治体と民間企業、市民が連携し、成果を出している事例もあります。昨年十一月、秋田県湯沢市、千葉県千葉市、静岡県浜松市、佐賀県多久市、長崎県島原市の五自治体が、シェアリングエコノミーを通じた共助による地域課題の解決を目指すシェアリングシティ宣言を発表しました。
ベンチャー企業百三十社で構成されるシェアリングエコノミー協会との連携により、地域における人口減少や、子育て、介護などの地域共助、地域の市民が観光の担い手となるなど、あらゆる地域課題を解決し、民間経済によって財政負担を減らし、持続可能な社会をつくり出そうとしています。
こうしたシェアリングエコノミーを初めとする、ICT、情報通信の活用をもっと図るべきです。総務省はせっかく、地方自治を担う自治省とICTを担う郵政省が合併してできた省です。もっともっと、ICTを活用した地域活性化策に対して、予算を一桁ふやすくらい、思い切って力を入れて取り組むべきと考えますが、見解を求めます。
ICTの活用は、地方財政にも大きく寄与します。
地方自治体の情報システム運営費は、総務省の発表によれば年間約三千三百億円ですが、関連費用まで含めれば五千億円以上とも言われています。
この費用は、システムの共同化、クラウド化によって、三割、年間一千億円以上の削減が可能です。国の情報システムは、二〇二一年度までに三割削減を目標に掲げていますが、地方自治体には期限を設けた目標がありません。
しかも、この自治体クラウドにかける来年度予算は、わずか〇・四億円です。一千億円以上のコスト削減となる政策にわずか〇・四億円では、桁が一桁か二桁違いませんか。
地方財政措置を行っていることは承知していますが、それでは進まないんです。地方自治体の情報システムは、ほんの一握りの大手ITベンダーの寡占状態で、ベンダーロックインと言われる状態が続いており、ここを改革しなければコスト削減はできません。
本気で自治体クラウドを進め、年間一千億円以上のコスト削減を実現するつもりはあるのでしょうか。
昨年十二月に、超党派の議員立法、官民データ活用推進基本法が成立、施行されました。
カジノ法案で大混乱であった内閣委員会において成立したことは奇跡的で、関係者の御努力に敬意を表します。この法律で地方自治体のICT政策は飛躍的に進むはずですが、この法律の推進のためにどのような取り組みを行っていく考えか、お聞きします。
また、本年五月に改正個人情報保護法が施行されますが、官民データ活用を進めるためには、自治体ごとに個人情報保護条例が異なる、いわゆる二千個問題を解決しなければなりません。この問題にどのように取り組んでいくか、あわせてお聞きします。
次に、地方財政の現状についてお聞きします。
平成二十九年度地方財政を見ると、地方交付税総額は〇・四兆円減額され、不足分は臨時財政対策債を〇・三兆円ふやして確保しています。しかし、地方交付税十六・三兆円も、公庫債権金利変動準備金の活用など、いろいろとかき集めて何とか帳尻を合わせています。
国税五税の法定率分の額は、名目二・五%、実質一・五%と、極めて甘い経済成長見通しに基づいた税収見積もりで割り出されたものです。
平成二十八年度は、税収見積もりが大きく下回る大誤算となり、国税五税の法定率分収入の下振れを地方は臨財債という借金で負担することとなりましたが、今回もまたこの甘い税収見積もりで、地方交付税額は本当に確保できるのでしょうか。
地方財政は慢性的な赤字で、借金でやりくりしているのが現状です。
平成十三年から、国と地方の折半ルールで、地方負担分は臨財債を発行するという制度が始まりました。当初は三年間の時限措置でしたが、延長を重ねて現在に至っており、地方財政全体の債務残高は二百兆円に達しました。中でも、臨財債の累積残高は五十兆円を超えて増加し続けています。臨財債は地方交付税の代替的性格のものですから、元利償還金が増大するのに伴って地方交付税もふやさなければならないはずですが、実際には地方交付税は五年連続で削減されています。このままだと、臨財債の残高はますます膨れ上がり、財政健全化の大きな支障になるおそれがあると考えますが、御所見を伺います。
地方財政全体の債務残高はほぼ横ばいですが、それは地方の努力により歳出全体の伸びを抑制してきたからです。社会保障関係経費が増加する中で、給与関係経費や投資的経費の削減で吸収してきたわけです。本来であれば、地方交付税の法定率を引き上げて財源不足を解消すべきではないですか。
次に、配偶者控除、配偶者特別控除の見直しについてお聞きします。
今回の見直しは、国税に合わせる形で、配偶者特別控除について、所得金額の上限を百十万円から百五十五万円に引き上げるもので、新しい壁をつくったにすぎません。そもそも配偶者控除見直しは女性の働き方改革の一環として提起されたはずで、これではとても働き方に中立な改革とはならず、問題は全く解決していないと考えますが、御所見を伺います。
今回の法改正は、税制的にも財政的にもびほう策にとどまり、大きな方針が見えません。人口減少のもとで行政サービスを安定的に提供するためには、持続可能な財政基盤を構築しなければなりません。そのためには、税源の偏在を抑えながら地方税の一層の充実を図るとともに、地方財政の健全化を進める改革を一刻も早く進めなければなりません。我々民進党こそが、そうした改革を地方の目線で目指していくことを申し上げ、私の代表質問といたします。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣高市早苗君登壇〕