伊東信久の発言 (本会議)
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○伊東信久君 日本維新の会の伊東信久です。
私は、我が党を代表して、平成二十九年度予算案に反対の立場から討論をいたします。(拍手)
我が党は、税金を使う議員や公務員のための政治ではなく、税金を払う国民のための政治を目指しており、身を切る改革を最優先の政治課題としてまいりました。その立場からいえば、国民生活が苦しい中で、公務員総人件費がまた上がっている今回の予算案には賛成できません。
平成二十五年度末に、復興財源を確保するための議員歳費の二割削減と公務員給与の削減が終わりました。これによって、平成二十六年度予算案での公務員人件費は二千七百億円増加しました。その後、平成二十七年度予算から二十九年度予算案まで公務員総人件費は三年連続でふえ続け、累計で一千億円の増加となります。
この四年間でいえば、公務員人件費は三千七百億円ふえたことになります。これだけあれば、高校の授業料の完全無償化を実現できます。私立も含め、所得制限もなしにです。このように、公務員は優遇される一方、平成二十五年から二十五年間にわたって国民には復興所得税が課せられており、その税収総額は年間で約三千億円となります。
復興所得税を払い続ける国民の給与がなかなか上がらず、所得格差が教育格差につながり、子供の貧困が問題になっている中で、公務員の人件費が上がり続けている現状に国民の理解は得られません。財政運営のあり方からいっても、政府債務が一千兆円を超え、税収が減少する中、公務員の給与を上げ続けるべきでしょうか。
昭和五十七年度には、財政状況が非常に厳しいという理由で人事院勧告の実施が見送られています。財政的にはるかに厳しい現在、なぜ理由を明示せず勧告をそのまま実施するのか、理解に苦しみます。人事院勧告の基礎となる官民給与比較の実態調査の見直しについても、政府は前向きの姿勢を見せてはいません。
その上、文部科学省では、組織的で違法、不当な天下りが発覚しました。
現行の国家公務員法での天下り規制は、大阪府、大阪市の職員基本条例や我が党の議員立法で定めた規制に比べて極めて緩いものでありますが、その甘いルールさえ全く守られていない実態が明らかになりました。
来年度予算案で、国立大学運営費交付金は一兆円、私学助成金は四千億円です。これらの一部が違法、不当な天下りで再就職した者への給与になっているのは重大な問題です。文科省の予算で、こうした支出のうち人件費等の経常費への支出は徹底的に見直して削減すべきです。
文部科学省は、違法な再就職等が指摘された法人への支出は、客観的な指標等により適切に支出されているので問題ないとの認識を示しました。しかし、国立大学運営費交付金は、人件費、物件費を含めて使途を特定せず、渡しきりで措置されるものです。その金額は、平成十六年度の法人化の際に、法人化前の配分実績をもとに決められ、その後は前年度をベースに決められており、既得権の性格が強いものです。そして、私立大学等経常費補助金の基準額は、教職員給与費に応じてふえていきます。
国立大学、私立大学ともに天下りを含めた人件費がふえれば、その分、国からの支出がふえる可能性が大きい制度です。もちろん、天下り受け入れによる交付決定のゆがみもあり得ます。
大阪府の私立高校授業料無償化の制度設計では、私学助成金の配分ルールを生徒の人数割りを原則にする形で明確化し、各学校に生徒募集への努力を求めています。国から大学への交付金、補助金も、学生数と客観的な研究成果による配分のみを原則にする等、徹底した効率化が必要です。
文科省に限らず、同様の問題は全府省庁について考えられます。全ての独立行政法人への財政支出二兆八千億円についても、徹底して見直すべきです。
その上、今般、財務省の近畿財務局による国有地処分で、地下廃棄物の撤去費用の見積もりを、第三者の不動産鑑定士等ではなく国交省の大阪航空局に行わせるという問題が発覚しました。国民の財産の処分方法が極めて不透明です。随意契約による処分となった理由もわかりません。他の事案も含めて厳しく検証するとともに、国有財産の処分に関する適正化、効率化を徹底させるべきです。
来年度予算案における各府省庁の個々の事業のほとんどは、国民生活に必要なものと考えます。しかし、役所の縦割りで見た予算ではなく、いわゆる横串を刺して予算とその執行の実態を見ると、公務員人件費は上がり続け、法律無視で天下りが横行し、その天下り法人には人件費に応じて予算がつけられ、国有財産の処分のあり方も不透明です。
税金を払う国民のための政治を目指す我が党としては、来年度予算案は、費用対効果という面でも、国民の行政への信頼という面でも、到底賛成などできるものではありません。
以上の理由から、我が党は平成二十九年度予算案に反対します。
御清聴ありがとうございました。(拍手)