角田秀穂の発言 (本会議)
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○角田秀穂君 公明党の角田秀穂です。
公明党を代表して、ただいま議題となりました雇用保険法等の一部を改正する法律案について質問をいたします。(拍手)
今、若い人や女性、高齢者、障害者も含め、誰もが将来に明るい希望が持てる社会を実現する上で、ライフステージに応じた多様かつ柔軟な働き方を可能とする環境の整備など、働き方改革の早急な実行が求められております。
公明党は、昨年十二月に、働く人の立場に立った働き方改革の実現に向けた提言を安倍総理に提出いたしました。
提言では、長時間労働の慣行を断ち切るために時間外労働の上限設定や、非正規労働者の正社員化の促進、同一労働同一賃金の実現、さらに、女性や障害者、難病を抱える方が自立して働けるよう、さまざまな環境の整備を求めましたが、これら提言の内容の多くが、今般政府がまとめた同一労働同一賃金ガイドライン案、さらには今回の雇用保険法改正案に反映されていることをまず評価したいと思います。
あくまでも、働く人の立場に立った働き方改革を実現するために、政府がイニシアチブを発揮して、大胆な改革を進めていく決意が何よりも求められております。このような立場から、以下質問をさせていただきます。
アベノミクスの推進により、有効求人倍率は史上初めて四十七都道府県全てで一倍を超え、失業率は二十二年ぶりの低い水準まで下がるなど、雇用関係の指標も着実に改善しております。雇用情勢の好転を背景に、本改正案において、雇用保険料率を暫定的に引き下げる一方で、基本手当の賃金日額水準の引き上げなど、給付の拡充が盛り込まれております。
このことについて、雇用保険料率は昨年改正で引き下げられたばかりであり、二年連続の引き下げとなりますが、今回再び引き下げを行う理由、また、平成三十一年度までの国庫負担率の引き下げについて、安定財源を確保した上で本則に戻すとしておりますが、今後どのように財源を確保していくのか、厚生労働大臣のお考えを伺います。
雇用情勢が改善する一方で、非正規の雇用形態で働いている方の中には、特にバブル崩壊以降のいわゆる就職氷河期世代を中心に、不本意ながら非正規で働いているという人が、平成二十八年労働力調査によれば二百九十六万人と依然として多数存在しており、不本意非正規労働者の希望する働き方への転換、正社員化の促進は、今なお大きな課題として残されています。
本法案において、雇いどめされた有期雇用労働者の所定給付日数を倒産、解雇並みに手厚くする暫定措置の実施等が盛り込まれておりますが、雇用情勢が改善している今こそ、能力開発の充実も含め、希望する働き方の実現へ総合的かつ強力に支援施策を講じていくべきと考えます。
さらに、正社員転換の推進と並んで、働き方にかかわらず、同一の内容の労働に対しては同一の賃金を支払う同一労働同一賃金の実現も大きな課題です。正規雇用者の六割程度にとどまっている非正規雇用者の賃金引き上げとともに、教育訓練や福利厚生などの処遇についても同一の待遇の実現が急務です。
そのためにも、政府の同一労働同一賃金ガイドライン案を実効性あるものにする法整備が求められますが、希望する働き方への転換の促進、同一労働同一賃金実現へ向けて、厚生労働大臣の見解を伺います。
働く女性の六割近くがパートなど非正規雇用で、男性との賃金格差が大きく、また、正社員であった女性が出産、育児等で一旦離職すると非正規で働かざるを得ない場合が多い状況に対し、保育や介護の基盤整備を初め、家事、育児をしながらでも学びやすい教育プログラムの創設など、女性がライフステージに応じて再就職できる環境整備も強く求められております。
本法案では、専門家実践教育訓練給付の拡充に伴い、子育て女性のための学び直し、リカレント教育の講座増設が期待されておりますが、現在開設されている講座は極めて少ないことから、国としても積極的に大学等に働きかけていくとともに、産業界との連携についても支援を講じていくことが必要と考えます。
今後のリカレント教育の充実についてどのように取り組んでいくのか、文部科学大臣の見解を伺います。
改正案では、保育所等に入れないなどの理由で離職せざるを得ないなど、働き続けることに支障が出る事態を防ぐため、育児休業期間を最長二年に延長できるようにする措置が盛り込まれているほか、事業主に、休業に関する定めを労働者に対して周知するよう、努力義務を新たに規定しておりますが、育児をしながらでも希望する働き方を続けるためには、待機児童解消に向けた保育所等の受け皿整備を力強く推し進めることが何よりも重要なことは言うまでもありません。
その上で、育児休業を取得しやすい環境づくりを進めることも重要と考えます。
職場におけるマタニティーハラスメント等の防止措置の徹底とともに、育児休業取得率を見ても二%台にとどまっている男性の育児参加促進に向けた事業主への指導、啓発などにも積極的に取り組んでいく必要があると考えますが、女性が働きやすい環境づくりに向けての厚生労働大臣の見解を伺います。
障害や病気を抱えていても、持てる能力を活用して、生きがいを持って働くことのできる環境づくりも重要な課題と考えます。
本法案では、雇用保険二事業、雇用安定事業と能力開発事業について、労働生産性の向上に資するものとなるよう留意しつつ、行われるものとする旨を明記することとしております。
これら事業で実施されている、障害者など就職困難者を雇い入れた場合の助成を初め、雇用安定や能力開発も含めて、働きやすい環境づくりのための支援の充実をさらに進めていくべきと考えますが、これらは必ずしも生産性向上に直接結びつくものではありません。
生産性要件は必須要件ではないとのことですが、生産性向上が強調されることによって、結果として障害者等の働き方改革が停滞するようなことがあってはならないと考えます。生産性を明記する理由、今後の障害者等が活躍しやすい環境づくりの推進について、厚労大臣の見解を伺います。
今月は、自殺対策強化月間です。一年ほど前、希望に胸を膨らませて大手企業に就職した女性社員が、過重労働によってみずから命を絶つという痛ましい事件が起きました。過労死や過労自殺といった働き方に起因する悲劇をこれ以上繰り返してはなりません。そのためにも、大胆な働き方改革の実行は、政治が最優先で取り組むべき課題と考えます。
目指されるべき第一は、働く人の心身の健康がしっかり守られる働き方改革の実現であり、その意味からも、長時間労働の是正は急務でありますが、加えて、健康の保持増進対策の推進も極めて重要です。
特に、最近では、心の健康の保持増進が大きな課題になっていることに対応して、ストレスチェック制度の義務づけなど、職場でのメンタルヘルス対策の推進が図られようとしておりますが、将来の見通しが立たず強いストレスにさらされている、失業中、求職中の方へのメンタルヘルス対策にも力を入れていく必要があると考えます。今後のメンタルヘルス対策の取り組みについて、厚生労働大臣に伺います。
前途ある若い人たち、女性や高齢者、障害や病気を抱えている方々、誰もが未来に希望を持って生き生きと活躍できる社会を実現するため、公明党はこれからも、国、地方を通じたネットワークを駆使して、庶民目線に立った改革の推進に全力で取り組んでいく決意を申し上げ、質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣塩崎恭久君登壇〕