菊田真紀子の発言 (本会議)

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○菊田真紀子君 民進党の菊田真紀子でございます。
 私は、民進党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました独立行政法人日本学生支援機構法の一部を改正する法律案に対し質問いたします。(拍手)
 今国会ほど、文部科学省に対して国民の大きな注目と関心が集まり、連日、松野大臣が弁明に追われる国会は珍しいのではないでしょうか。
 教育をつかさどる文部科学省の事務次官や歴代の人事担当者、さらには文科省OBが暗躍して、組織ぐるみで天下りあっせんを行っていたことが明らかとなりました。当時の事務次官の辞任が、まるで国会の開会日に合わせたかのように早々と閣議決定されましたが、それで幕引きとはなりません。その後の調査で次から次へと新たな国家公務員法違反が判明するなど、いまだに真相は闇の中です。今月末には文科省による調査の結果が公表されると聞いていますが、よもやうそをついたり、隠蔽したりすることは許されません。
 今回の重大な事案について、文科省のトップに立つ松野大臣はどのように責任をとるおつもりなのか、まず見解をお伺いいたします。
 国会と国民が納得のいく説明責任を果たし、信頼を回復するために全力で取り組むよう強く求めます。
 次に、学校法人森友学園をめぐる一連の問題について、関係大臣にお尋ねします。
 森友学園については、連日のように新たな問題が浮上し、まさに疑惑の総合学園のような様相を呈してきました。中でも問題なのは、国民の大切な財産である国有地を、極めて不透明かつ不可解な経緯で、破格の安値で投げ売りした問題です。
 森友学園の籠池理事長夫妻が自民党の鴻池参議院議員に語ったというとおり、上から政治力で早く結論が得られるように工作しない限り、このような結論に至るとは到底思えません。
 麻生財務大臣にお尋ねしますが、この期に及んでも、手続は適正だったと言われるのでしょうか。
 次に、国土交通省が森友学園に交付した補助金について、石井国土交通大臣にお尋ねします。
 森友学園が補助金申請時に報告した総事業費と大阪府に報告した総事業費とでは、実に三倍もの開きがあることが判明しました。この結果、森友学園には六千二百万円という過大な補助金交付が決まったのであります。これはまさに詐欺的行為だと言わざるを得ません。
 国として直ちに全額返還するよう要求すべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。
 さらに、松野文科大臣にお尋ねします。
 森友学園に関しては、小さな幼稚園児に運動会で安倍首相頑張れと宣誓させるなど、偏向的な教育が行われていたことが明らかになりました。この衝撃的な映像は世界各国でも報道されています。
 このような不適切な教育を行っているばかりか、政治家に口ききを、また詐欺的な補助金申請を行う籠池理事長は果たして教育者としてふさわしいのか、松野大臣の見解を伺います。
 連日報道されているように、この幼稚園には安倍総理夫人が何度も足を運び、総理大臣夫人という肩書で講演し、そして政府の職員も公務として同行していたことが明らかになりました。
 安倍総理は、我々野党の質問に対して、印象操作だとむきになって答弁していますが、やましいことがあるのではないかとますます疑ってしまいます。
 これら森友学園に関する一連の疑惑を解明するためには、当事者である籠池理事長の参考人招致が必要不可欠でありますが、与党は、民間人だからとか、事件性がないからとか、全く説明力のない言いわけを並び立てて参考人招致を拒否しています。まさに疑惑隠しとしか言いようがありません。
 政府としても、総理大臣の夫人が巻き込まれるという前代未聞の疑惑であることから、国会が決めることなどとして傍観するのではなく、積極的に籠池理事長の参考人招致に協力すべきと考えますが、菅官房長官の御見解をお尋ねいたします。
 これらの問題により、本来の文部科学省の業務が停滞し、子供たちの教育にかかわる重要な法案の審議が進まないことは残念でなりません。
 それでは、法案について質問いたします。
 奨学金というと聞こえはいいのですが、残念ながら、我が国の奨学金制度は貸与型のみであり、実質的な教育ローンとなっています。日本学生支援機構によれば、平成二十八年三月に貸与が終了した奨学生の一人当たりの平均貸与総額は、第一種奨学金で二百三十六万円、第二種奨学金で三百四十三万円となっています。
 卒業と同時に多額の借金を抱えることになり、正社員で働きたくても働けないなど、安定した雇用につくのが難しくなっている今日の社会情勢の中で、その返済に苦しむ人が多くいます。そのような状況から、奨学金問題が社会的な問題として大きく取り上げられるようになり、給付型奨学金に向けた世論形成がなされました。
 教育は親や家族、個人の責任であるという考えに立ち、長らく教育分野への国による大きな投資を怠ってきた安倍総理、自民党が、今回、大きな世論の後押しもあり、給付型奨学金の創設へと踏み出したことは評価したいと思います。
 しかしながら、本法案の内容を見ると、支給対象者や支給額が余りに少なく絞り込まれており、スズメの涙ではないかと本当に涙が出そうになります。
 文科省の説明によれば、平成二十九年度からの一部先行実施で対象となる学生は全国で約二千八百人、本格実施の平成三十年度以降は一学年当たり約二万人を想定しているとのことですが、国土強靱化とかオスプレイ購入には大胆に予算をつぎ込む安倍政権にしては、余りに対象規模が小さくて、看板倒れに正直がっかりしました。このような限定的な規模で、本法案の趣旨である教育の機会均等が図られるのか甚だ疑問です。
 今回の制度改正では、来年度は二万円から四万円を住民税非課税世帯と児童養護施設の子供に支給するとしています。まず、この支給額の根拠を教えてください。
 学生生活調査によれば、学生が毎月必要とする追加必要額は三万円から五万円程度と試算されていますが、それとて家庭からの支援やアルバイトなどの収入を含めてなお不足している金額であり、今回の支給額で十分だとは言えません。
 しかも、住民税非課税世帯から大学等に進学する人数は約六万人と推計されていますが、本格実施となる平成三十年以降も、対象人数は一学年当たり約二万人であり、三分の一にすぎません。同じ境遇にあっても、奨学金を受給できる学生と受給できない学生に分かれてしまいます。給付対象にならなかった学生に対して、文科大臣はどのように説明されるのでしょうか。お答えください。
 財源について文科省にお聞きすると、厚生労働省の重複施策の縮減など既定経費の見直しで約八十億円、教育・研究職返還免除枠の規模の精査で約三十億円、そのほか奨学金制度全体の見直しを行うとの回答がありましたが、これで本当に安定的に継続できるのでしょうか。最初は小さく産んで、対象者や予算額をだんだん大きく拡充していけるのか懸念します。財務大臣、財源の中身について詳しく御説明をお願いいたします。
 給付型奨学金同様、無利子の奨学金の財源にも懸念を持ちます。
 今回、残存適格者を解消するなど、無利子奨学金の貸与人数を大幅に拡充したことは評価します。しかし、文科省の説明によれば、無利子奨学金の事業費は国の一般会計から支出されるが、来年度はそれだけでは足らず、初めて民間金融機関から二百二十三億円借金するとの回答でした。
 民間金融機関に利子を払ってまで予算を調達し、どうして胸を張って無利子奨学金を拡充したと言えるのでしょうか。文部科学省が予算を獲得できなかったのですか、それとも財務省が出し渋ったのでしょうか。どちらにせよ残念な話ですが、なぜ借入金に頼ることになったのか、そして今後の財源の見通しは立っているのか、文科大臣、財務大臣、それぞれ御答弁をお願いします。
 そもそも、日本は高等教育に対する国としての財政的支援がOECD諸国と比べて最低レベルとなっています。諸外国の状況を見ると、給付型の奨学金制度や学生への財政支援の仕組みが充実しており、学び続けたい学生に手厚い環境が与えられています。
 今後、諸外国に比較しても恥ずかしくない教育への公的支援をふやしていくことについて、どのようにお考えでしょうか。文科大臣と財務大臣に、それぞれ伺います。
 私たち民進党は、教育の無償化を目指し、法案化も検討しています。一人一人が個性を生かし、その能力を伸ばしていけるよう、人への投資を最優先で実現していくという考えのもと、就学前から高等教育までの各教育段階における授業料の無償化の推進、授業料以外の学校給食や学用品などの就学に要する負担の軽減等の政策を提案していきます。
 民主党政権では、小学校の一年生、二年生の三十五人以下学級を実現しました。さらには、高校無償化の導入、大学授業料減免の拡充を推し進め、それらの実績により、国際人権規約の中等、高等教育の漸進的無償化条項に付してきた留保を撤回するなど、着実に施策を実行してきました。
 安倍総理は、さきの施政方針演説で、「どんなに貧しい家庭で育っても、夢をかなえることができる。そのためには、誰もが希望すれば、高校にも、専修学校、大学にも進学できる環境を整えなければなりません。」と述べました。
 今回の制度改正は、本当に希望すれば誰もが進学できるような内容になっているのでしょうか。文科大臣、明確な御答弁をお願いします。
 また、民進党は、就学前と高等教育の無償化を目指していますが、この考えについての見解もあわせてお尋ねします。
 私の地元新潟県には、百俵の米も、食えばたちまちなくなるが、教育に充てればあすの一万、百万俵となるという、教育の重要性を説いた長岡藩の藩士小林虎三郎の故事があります。
 二〇〇一年、当時の小泉純一郎総理は、所信表明演説の中で、今の痛みに耐え未来に投資する米百俵の精神を引用しました。
 その小泉氏が、今月四日、都内で開催されたある会合に出席され、祝辞を述べられたと報道されています。中米ホンジュラスで、日本のODAを活用して学校建設を進める米百俵学校プロジェクトが目標の百校を突破した記念式典でのことです。
 小泉氏は、挨拶の中で、今の政治の状況は、今の痛みに耐えてあすをよくしようという精神から全くかけ離れている、ツケは後の世代に回そうとしている現在の日本に、米百俵の精神が最も必要ではないかと話されたそうです。
 当時、官房副長官として小泉総理に仕えられた安倍総理がこの言葉をどう受けとめるのか、私には知る由もありませんが、行き過ぎた金融緩和や財政出動で目先の金をばらまき、次世代に借金をツケ回す政治を改めるべきです。
 今こそ、米百俵の精神で、教育に思い切った投資をし、子供たちの未来が明るい夢と希望に輝くよう、我々民進党はあらゆる努力をしていくことをお約束し、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。(拍手)
    〔国務大臣松野博一君登壇〕

発言情報

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発言者: 菊田真紀子

speaker_id: 24117

日付: 2017-03-09

院: 衆議院

会議名: 本会議