桝屋敬悟の発言 (本会議)
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○桝屋敬悟君 公明党の桝屋敬悟でございます。
私は、公明党を代表し、ただいま議題となりました地域包括ケアシステムの強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案について質問をいたします。(拍手)
平成十二年から始まりました我が国の介護保険制度は既に十七年が経過し、三年単位の介護保険事業計画ごとに制度を見直しながら今日を迎えているわけであります。
人口減少時代に突入した我が国にあって、当面は、現役世代の人口が減少する中、高齢者の数がふえていく時代を突き抜けていかなければなりません。支え手が減少し、支えられる高齢者が増加するという、社会保障制度にとっては極めて困難な時代であります。
今なさねばならないことは二つあると考えます。一つは、今を生きる高齢者の皆様方に安心していただける社会とすること、いま一つは、未来を生きる現役世代の皆様に納得と希望の持てる社会とすることであります。
初めに、安倍総理に伺いたいと思います。
こうした困難な時代を乗り越えるため、ただいま社会保障・税一体改革の作業に取り組んでいる最中でありますが、消費税の引き上げが延期され、社会保障の充実策もスケジュールの変更を余儀なくされております。
団塊の世代が七十五歳以上の後期高齢者となる二〇二五年が年々近づいている中で、社会保障・税一体改革のメニューの中でも、とりわけ介護保険制度を中心とした地域包括ケアシステムの構築を進めることが急務であると考えます。
今回の法律案が、高齢者世代の安心と現役世代の納得と希望を生み出すものとなっているかどうか、法律案の目的も含めて、総理の御見解を伺いたいと思います。
三割負担の導入について伺います。
介護保険の利用者負担については、平成二十七年八月から、一定所得がある場合、二割負担が導入されたところでありますが、さらに、二割負担者のうち特に所得の高い層の方々に三割負担をお願いするという法律案であります。
これは、民主党政権時から取り組みが始まりました社会保障・税の一体改革の考え方に沿ったものであると考えておりますが、三割負担となる所得の高い高齢者の対象者はどのようになるのか、また、あわせて、負担増となる方々へのきめ細かな配慮が必要と考えますが、具体的な対応策について厚生労働大臣にお伺いしたいと思います。
今回、介護保険制度の持続可能性の確保の観点から、介護納付金の総報酬割の導入が行われておりますが、後期高齢者支援金の総報酬割導入に続く見直しであることから、被用者保険団体からは給付の伴わない負担増と厳しい声もあるわけであります。
現役世代の皆様の御理解をいただくためにも十分な負担軽減措置を講ずる必要があると考えますが、塩崎厚生労働大臣の回答を求めます。
次に、保険者機能の強化について伺います。
今回の法案では、増大する給付費に対して、保険者が地域の課題を分析し、高齢者の方々に対して適切なサービスを提供するため、保険者機能を強化することとされております。
既に、地域ケア会議を中心に適切なサービス提供を行う取り組みが先進自治体で行われており、そうした取り組みの横展開であると考えるわけでありますが、例えば要介護の認定率の画一的な目標設定などは、介護保険制度の入り口を狭め、結果的に必要なサービスが受けられないという事態が生じるのではないかと危惧されます。
さらに、本年度からの実施が義務づけられております市町村の総合事業について、いまだに、その実施体制が十分整備されていない自治体も多くあります。高齢者の自立支援、介護予防、重度化予防といった介護保険の理念に即した取り組みを全ての保険者がしっかりと行っていくことが重要と考えますが、市町村の規模、職員の体制、ノウハウなどに大きなばらつきがあります。
全市町村が保険者機能を発揮するためには、都道府県や国の積極的な支援が必須と考えますが、厚生労働大臣の御見解を伺います。
厚生労働省では、塩崎大臣のリーダーシップのもと、子供、高齢者、障害者などを含む全ての人々が役割を持ち活躍できる地域共生社会の実現のため、我が事・丸ごとと銘打って施策を進めようとされています。
公明党においても、塩崎厚生労働大臣に負けないぐらい、地域を舞台にした共生社会の実現が極めて重要であると考えておりまして、党内の地域包括ケア推進本部を改組し、地域共生社会推進本部を立ち上げて、ただいま懸命に取り組みを進めているところであります。
その心は、介護保険制度発足後、障害者総合支援法、子ども・子育ての新システムなどの制度に基づき、それぞれの制度の拡充、深化や人材の専門性の向上などに取り組まれてきましたけれども、結局のところ、地域においては、ダブルケアなど同一世帯内での多問題重複ケースについてはどの専門機関も対応できず、制度の谷間になっているという実態がある、ここに対応しなければならないとの思いであります。
地域を舞台に改めて共生社会を構築することが今求められていると強く感じているところであります。このため、制度間の連携や各制度に精通した人材の確保などを進める必要があると考えます。
塩崎大臣、大臣が訴えておられます我が事・丸ごとの取り組みは、現場の地域包括支援センターの皆さん方からは、さらに仕事がふえると悲鳴すら上がっているのであります。我が事・丸ごとは大ごとなのであります。そのようなことも知っていただいた上で、今回の法案では地域共生社会実現に向けてどのようなことができるようになるのか、厚生労働大臣にお伺いします。
福祉用具の貸与について伺います。
昨年来、同一商品であっても貸与事業者ごとに価格差があり、中には非常に高価な価格請求が行われるケースも指摘されてきたわけであります。介護保険制度の中で、福祉用具貸与については、住宅改修とあわせ、要介護者等の生活の利便、重度化予防などに大きな役割を果たしてきたところであります。
今後とも、介護保険制度の中で、制度の理念を堅持し、必要な方に必要なサービスが提供されることが求められるところでありますが、今回の見直しではどのように取り組まれるのか、厚生労働大臣にお伺いします。
最後に、いま一度、安倍総理にお伺いしたいと思います。
今回の介護保険法等の改正を経て、平成三十年度は介護報酬の改定が行われます。診療報酬と同時改定の時期を迎えるわけで、医療・介護サービスの今後の展開を考えるとき、関係者が固唾をのんで見守っている、そのときを迎えるわけであります。
我が国の社会保障制度を持続可能な制度とするため、両報酬改定に臨む総理の決意を伺って、私の代表質問とさせていただきます。
ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣安倍晋三君登壇〕