金田勝年の発言 (本会議)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○国務大臣(金田勝年君) 逢坂誠二議員にお答えを申し上げます。
まず、性犯罪に関する刑法の一部を改正する法律案とテロ等準備罪処罰法案についての審議の優先順位についてお尋ねがありました。
先ほど総理から御答弁がありましたように、法案審議の順序等の国会審議のあり方につきましては、国会においてお決めいただく事柄であり、政府として申し上げるべきことではないものと考えております。
性犯罪に関する刑法の一部改正法案は、明治四十年に現行刑法が制定されて以来、初めて性犯罪の構成要件等を大幅に見直すなどする点において、非常に大きな意義があるものと認識をしております。
また、テロ等準備罪処罰法案は、三年後に迫った東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を控える中、国際組織犯罪防止条約の締結のための法整備として必要なものであり、テロ等準備罪を新設し、国際組織犯罪防止条約を締結することは喫緊の課題であると認識しております。
このように、いずれも国民の安全、安心に密接にかかわるものとして極めて重要な法案であると考えております。
次に、テロ等準備罪を新設する必要性についてお尋ねがありました。
国際組織犯罪防止条約第五条は、締約国に対し、重大な犯罪を行うことの合意または組織的な犯罪集団への参加の少なくとも一方を、その未遂または既遂とは別に犯罪化することを義務づけております。
しかし、現行法上、参加罪は存在しない一方、共謀罪、陰謀罪が設けられているのはごく一部の犯罪にすぎません。
また、予備罪は予備行為を処罰するものであって、合意を処罰するものではない上に、客観的に相当の危険性がなければ処罰の対象とはなりません。したがって、個別に予備罪を設けたとしても、本条約第五条の趣旨に反するおそれが高いものと承知をしております。
このように、我が国の現行の国内法では国際組織犯罪防止条約の義務を履行できないため、同条約を締結するためにテロ等準備罪を新設する必要があると考えております。
なお、個別に共謀罪、陰謀罪を設ける場合には、条約上の義務を担保できるものとする必要がありますので、本法律案のテロ等準備罪におけるのと同様の範囲で共謀罪等を設ける必要があることになるものと考えられます。
次に、組織的な犯罪の共謀罪及びテロ等準備罪の対象犯罪の限定と国際組織犯罪防止条約との関係についてお尋ねがありました。
条約との関係について、詳しくは後ほど外務大臣から答弁がありますが、組織的な犯罪の共謀罪及びテロ等準備罪は、いずれも本条約の重大な犯罪の合意の犯罪化の義務を履行し得るものとして対象犯罪を定めたものであります。そして、テロ等準備罪は、本条約が対象犯罪を組織的な犯罪集団が関与する重大な犯罪に限定することを締約国に認めていることを活用したものであって、本条約の義務を履行する上で問題はない、このように承知をしております。
最後に、テロ等準備罪におけるテロリズム集団という文言の意義についてお尋ねがありました。
テロリズムとは、一般に、特定の主義主張に基づき、国家等にその受け入れ等を強要し、または社会に恐怖等を与える目的で行われる人の殺傷行為等をいうものと承知をしております。
テロ等準備罪におけるテロリズム集団という文言は、いかなる団体が組織的犯罪集団に該当するのかをよりわかりやすく例示したものであり、一般的な意味を前提として用いているものであります。
このように、テロリズム集団は、組織的犯罪集団の例示であって、罰則の構成要件となるものではないので、これを定義する必要はないものと考えております。(拍手)
〔国務大臣岸田文雄君登壇〕