岸田文雄の発言 (本会議)
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○国務大臣(岸田文雄君) 私には、国際組織犯罪防止条約の締結について、留保を付さない理由についてお尋ねがありました。
重大な犯罪の合意または組織的な犯罪集団の活動への参加の犯罪化について規定する本条約第五条は、国際的な組織犯罪への効果的な対処を目的とした本条約の中核をなす規定です。したがって、このような条約の中核をなす規定に留保を付すことは、本条約の趣旨及び目的と両立せず、そのような留保を付すことはできないと考えております。
さらに、手続上、申し上げるならば、本条約については、留保を付さずに締結することについて、既に平成十五年、国会の御承認を得ている以上、政府としては、留保を付さない形で締結することとしております。
なお、我が国においても、特に重大な犯罪や取り締まり上必要がある一部の犯罪については、予備罪や共謀罪等、実行着手前の行為も処罰されます。
したがって、結果実現の危険性が高く悪質な組織的犯罪の合意について処罰することは、我が国の国内法の基本原則に反するものではないと考えております。
もう一点、組織的な犯罪の共謀罪及びテロ等準備罪の対象犯罪の限定と国際組織犯罪防止条約との関係についてお尋ねがありました。
政府は、平成十七年当時、過去の法案における組織的な犯罪の共謀罪の対象犯罪について、犯罪の内容に応じて選別することは、国際組織犯罪防止条約上できないものであると考えているとの答弁書を閣議決定しております。
この答弁書は、過去の法案の組織的な犯罪の共謀罪において定められていた要件を前提として、その対象犯罪を、死刑または無期もしくは長期四年以上の懲役もしくは禁錮の刑が定められている罪一般としていた旨を説明したものであります。
他方、今回の法案のテロ等準備罪においては、一般の方々が処罰の対象とならないことが明確になるよう、法文上、犯罪主体が組織的犯罪集団に限られることを明記した上で、対象犯罪についても、組織的犯罪集団が関与することが現実的に想定される重大な犯罪に限定したものです。
このように、今回の法案のテロ等準備罪は、本条約が対象犯罪を組織的な犯罪集団が関与する重大な犯罪に限定することを締約国に認めていることを活用したものであり、本条約の義務を履行する上で問題はないと考えています。(拍手)
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