笠井亮の発言 (本会議)
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○笠井亮君 私は、日本共産党を代表して、日・インド原子力協定の国会承認に反対の討論を行います。(拍手)
冒頭、重大な内容を持つ本協定の外務委員会における審議がいよいよこれからというとき、質疑を尽くさず終局し、採決されたことに強く抗議します。参考人質疑でも、賛否を超えて三名の方々全てから、国会でしっかり審議を、ぜひ慎重に審議、批准反対の方向で議論を、さらには、資料を公開して慎重な審議をとの表明がありました。こうした意見を無視して採決を強行したことは極めて重大であります。
インドは、核不拡散条約、NPTに加盟せず、包括的核実験禁止条約、CTBTに署名すらしておらず、一九七四年と九八年に核実験を行った核保有国であります。唯一の戦争被爆国日本が、このような国と初めて原子力協定を締結することは、インドの核兵器開発を追認し、核保有国としてのステータスを強めるものにほかなりません。
今、北朝鮮の核兵器開発をどうとめるかが大きな焦点になり、核兵器全面廃絶につながる禁止条約づくりが進む中、本協定が世界の流れに逆行するものであることは明らかです。
本協定では、日本が協力する原子力施設などが保障措置のもとに置かれることにより、日本の支援の結果生成されるプルトニウムなどの核物質が核兵器開発に利用されることはないとしております。しかし、インドが日本から新たに協力が得られる部分を民生用とし、その分、独自に生産する核物質が軍事利用に回れば、日本の協力が結果として軍事利用に資することになりかねません。
また、本協定には、日本がベトナムやヨルダンと結んだ原子力協定では明記された、核実験が行われた場合に協力を停止する旨の規定すら盛り込まれていません。政府は、第十四条により、理由のいかんにかかわらず協定を終了できるため問題はないとしていますが、インド側の反対により従来の日本側の対応を曲げたものであり、協定上、核実験への歯どめがないと言わざるを得ません。
広島、長崎市長は、本協定について、それぞれ談話で、核物質や原子力関連技術、資機材の核兵器開発への転用の懸念やNPT体制の空洞化への危惧とともに、核兵器を廃絶する上での障害となりかねない、被爆地として極めて遺憾と表明しています。政府は、被爆地の痛切な意見を重く受けとめるべきであります。
本協定は、安倍政権の成長戦略に基づき、インフラ輸出の柱としての原発輸出をさらに推進しようとするものであります。
東京電力福島第一原発事故から六年余り、いまだ事故は収束せず、原因究明さえできていません。多くの被災者の苦しみが続く中、国と東電が福島を切り捨てながら、危険な原発のインドへの輸出を推進する政府の姿勢は重大であり、断じて許されません。
原発事故による避難を自己責任だと言う大臣を任命した安倍首相は許せない、原発事故を起こした国が大企業の利益のために原発を輸出するなんて倫理的にも許されない、こうした国民の声を政府は真摯に受けとめ、今こそ原発輸出と再稼働を中止し、原発ゼロに転換すべきです。
本協定の廃案を強く求めて、私の反対討論とします。(拍手)