逢坂誠二の発言 (本会議)
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○逢坂誠二君 民進党の逢坂誠二でございます。
本題に入る前に申し上げます。
安倍総理の古くからの友人が理事長を務める学校法人加計学園が国家戦略特区に獣医学部を新設する計画について、安倍総理の何らかの関与や影響が疑われております。昨日の報道によれば、文部科学省が、特区を担当する内閣府から、官邸の最高レベルが言っている、総理の御意向だと聞いているなどと言われたとする記録を文書にしていたことが明らかになりました。
この加計疑惑に加え、森友疑惑、私人である総理夫人の秘書問題など、安倍総理夫妻、総理と身近な関係者などに関し、行政の私物化を強く疑われる事案が頻発しております。
権力の座にある者が人に疑われるような振る舞いをすれば、何か悪いことをしているのではないかということを一般の方々以上に強く疑われることになります。
瓜田にくつを入れず、李下に冠を正さず。
ウリの畑の中でくつを履き直すと、ウリを盗むと疑われる、あるいは、スモモの木の下で冠をかぶり直せば、スモモを盗むと疑われるということから、人に疑われるようなことはするなという故事成語でありますが、安倍総理夫妻の行動はその対極にある、そう言わざるを得ません。
総理及び政府の関係者の皆さんには、これら一連の疑惑の解明に十分な説明責任を果たすよう強く求めます。
さて、改めて、民進党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました法務大臣金田勝年君不信任決議案に対して、賛成の立場から討論を行います。(拍手)
賛成の理由は、先ほどの山尾議員の趣旨弁明に尽きているというふうに思いますが、金田大臣が国務大臣として資質に甚だ欠ける、ただその一点に尽きています。
政府は、ことし一月、国会に提出を予定している新しい共謀罪法案について、以前の共謀罪法案とは全く別物であること、新しい共謀罪法案は一般の方々は対象にならないこと、テロ等準備罪という誤った呼称を使い始めるなど、共謀罪の本質をはぐらかそうとする極めてこそくなイメージ戦略を展開し始めました。
そこで、私は、以前の共謀罪と別物とはどういうことであるのか、さらに、一般の方々が対象にならないとはどういう意味なのか、こうしたことについて、金田大臣に繰り返し質問をさせていただきました。法案の閣議決定の前であっても、政府が国民に対し声高に明言していることですから、担当である金田大臣は、当然、これらのことに的確に答弁できるはずであります。
ところが、幾度質問をしても、一般の方々が対象にならない根拠や、従前の共謀罪とは別物であるという明確な理由について、金田大臣は十分な答弁ができませんでした。
こうしたやりとりがされていた本年二月、あろうことに金田大臣は、御自身が指示をして、法務省職員に怪文書を作成させたのです。それは、国会の質問を封ずるかのような信じられない内容でありました。結局は、強い批判にさらされて、金田大臣もこの怪文書は不適切であったと謝罪し、撤回をされましたが、私は、その時点で金田大臣は辞任すべきだったと考えております。
なぜなら、幾ら大臣の指示とはいえ、国会審議を封ずるかのような怪しげな文書の作成は、本来であれば、法務省職員が阻止をすべきものであります。しかし、それをあえて作成した上、記者に配付をしたのです。この時点で、国民はもとより、大臣の最も身近にいる法務省職員が金田大臣を見放したのではないか、そう推察されるからであります。
その後も、金田大臣は、相変わらず的確な答弁を行うことができず、成案を得てから答弁する、これを繰り返すばかりでありました。結局、成案が出てから答弁すべき質問の数は四十余りとなりましたが、いまだにそれらの全てに対して明確な答弁が行われておりません。
それにしても、今回の政府の共謀罪法案に対するこそくなキャンペーンは徹底していました。
TOC条約で求められる対象犯罪は六百七十六であるが、二百七十七に絞り込んだ、対象犯罪のうちテロにかかわるものが最多の百十である、共謀に加えて、実行準備行為があって初めて処罰可能、処罰対象は組織的犯罪集団に限られる。これらの言葉を聞かされると、過去の共謀罪とは違うような印象を受けます。しかし、それが本当だったのでしょうか。それらを問いただした結果、残念ながら、多くの不都合な真実が発覚しております。
今回、従来の共謀罪にはなかった組織的犯罪集団という概念を付加し、あたかも対象団体を絞り込んだかのような印象を与えています。しかし、政府は、その概念があってもなくても、犯罪が成立する団体の範囲は従来も今回も一緒だと答弁しています。つまり、対象団体を絞り込んだかのような印象操作は誤りだということであります。
二百七十七に及ぶ対象犯罪の、テロ、薬物、司法妨害といった分類も、複数にまたがるものを無理やりテロが一番多くなるように分類することで、テロ対策というイメージをつくり上げるための帳尻合わせだったこと、こんなことまで報道されています。
六百七十六を二百七十七に絞り込んだといいますが、例のあの、キノコ、タケノコで話題となった森林法の森林窃盗は対象となるが、鉱業法は対象とならないことへの説明も納得できるものではありません。
共謀罪法案の組織的強盗共謀の罪は懲役五年です。一方、現行刑法の強盗予備の懲役は二年です。犯罪を実行しない計画の合意の段階で五年の罪が科されるのに、強盗実行直前の予備行為を行った者がそれよりも軽い罪にしかならず、刑罰が逆転しております。この逆転に、法務省も内閣法制局も何の違和感もないようですが、現在の刑事法体系をめちゃくちゃにする明らかな欠陥法案です。
もちろん、こんな欠陥法案の答弁をさせられる金田大臣も気の毒ではあります。しかし、金田大臣が、この共謀罪法案が欠陥だらけであることに気づかず、野党からの質問を受けても理解しようともせず、平然と官僚答弁を読み上げることや、官僚に答弁を肩がわりしてもらうことだけに腐心をしているのは、まことに残念と言うほかはありません。
自民党の竹下国対委員長は、今回の不信任決議案の提出は理不尽だと批判されました。しかしながら、こうした資質に欠ける金田大臣の答弁を聞かされる国民こそが、理不尽な状態に置かれています。
以上、金田大臣がいかに国務大臣としての資質に欠けるかの一端を申し述べました。
良識ある議員諸君におかれましては、法務大臣金田勝年君不信任決議案に御賛同いただけるものと確信をし、私の賛成討論を終了させていただきます。
御清聴まことにありがとうございます。(拍手)