泉健太の発言 (本会議)
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○泉健太君 民進党の泉健太です。
民進党・無所属クラブを代表し、憲法六十九条に基づき提出された内閣不信任決議案に賛成の立場で討論をいたします。(拍手)
民進党が不信任案を提出したその最大の理由は、安倍内閣と与党の目に余る国民軽視、国会軽視の姿にあります。
民主主義と独裁国の違いは、民主主義では、まず投票して、その後で命令を聞くが、独裁国では投票する無駄が省かれているということである。米国の作家チャールズ・ブコウスキーの言葉のとおりの出来事が、まさに参議院で行われようとしている法務委員会の採決飛ばしではないでしょうか。
このような行為が与党によって悪びれもなく行われる、この一つをとっても十分不信任に値する、そう申し上げねばなりません。
しかし、それだけではありません。以下、不信任の理由を申し上げます。
まず第一の理由、それは、真相究明に対する安倍内閣の極めて不誠実な姿勢にあります。
私たち国民は、行政は公正、透明であるものと信じています。しかし、どうやらこの政権は、さまざまに動き回る総理夫妻と仲よくなって、その名前を使えば、行政が取り計らってくれる国になってしまったと国民が感じているのではないでしょうか。疑惑は調査されず、情報公開もされず、政府・与党は資料隠しと調査拒否を貫いています。
森友問題で総理は当初どう言っていたか。私や妻が関係したということになれば、まさに私は、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員もやめるということははっきりと申し上げておきたいと力説をしていたのであります。
籠池氏が、瑞穂の国記念小学院開設に向け国有地を購入する際、総理や総理夫人の名前を出した。すると、近畿財務局、国交省、大阪府からの提示は鑑定価格の九割引きでした。
安倍昭恵夫人が名誉校長を務められていたことからしても、関係性は歴然であります。これだけの証言や証拠が並べられたなら、安倍内閣は、みずから積極的に、昭恵夫人や当時の財務省理財局長、近畿財務局長らの証人喚問に応じ、財務省には森友学園との交渉記録の廃棄をやめさせ、情報開示をするよう命じるべきでした。それを、そんたく行政の有無を究明せず、政府への国民の信頼を大きく損ねたのであります。
そして、加計学園問題。
真面目に詳細な資料をそろえた京都産業大学の申請は、あっさりと門前払いされました。本当にひどいことであります。その一方で、総理の親友が理事長を務める加計学園は、たった二枚の資料で獣医学部の新設が認められました。京都産業大学も総理と友達づき合いをしていればよかったのでしょうか。日本はそんな国だったのでしょうか。
獣医学部は全国十六大学。その定員は九百三十名です。政府は、その約二割に相当する百六十名もの新設枠を一挙に加計学園のみに振り向けました。そして、疑惑が深まる中、官邸の最高レベルが言っている、総理の御意向との文書が見つかり、前文部科学事務次官までが、在職中に示された実在する文書である旨の証言をしました。しかし、菅官房長官や松野文科大臣は、信憑性も定かではない、全く怪文書みたいと言い放ち、野党と国民が求める調査を拒否したのであります。
さすがに世論の批判に押され、安倍内閣は文科省の追加調査を渋々行っておりますが、それも内閣府への調査については頬かむりをしたまま。なぜそこまで隠すのか。見識のあった前任の石破大臣をすげかえてまでのこの選定劇に、国民が疑問と不信を抱くのは当然のことであります。だからこそ、徹底的な調査と情報開示こそが必要なのであります。情報隠蔽内閣は去るべし、そう言わざるを得ません。
ちなみに、南スーダン日報問題でも、当初、日報は存在しないとしていたものが、組織内で隠蔽と虚偽報告が行われていた疑惑が強まりました。しかし、稲田大臣は、雲行きが怪しくなると特別防衛監察を行うと発表、事実上、国会会期中の真相究明を先送りしております。
安倍内閣は、政権に不利な情報は徹底的に嫌う、だから、役人は情報を隠蔽せざるを得ない。この悪循環こそが我が国政府職員のやる気をそぎ、行政組織を腐らせているのではないでしょうか。今こそ、我々国会がそれを阻止すべきなのであります。
不信任の第二の理由は、めちゃくちゃな共謀罪法案の進め方です。
私たち民進党は、この安倍政権のもとでも、国民のためになる法案には賛成してまいりました。だから、今国会でも、本会議採決を行った法案の七八%には賛成してきたのであります。また、総理の外交出張にも極力協力もしてまいりました。しかし、国民を欺き、国民の自由を縛る法案には明確に反対をする、危険性を国民に伝える、我々にはその責任があります。
テロ対策ではない法案をテロ等準備罪と偽ったこと、そして、組織的犯罪集団を見つけ共謀を立証するためには一般国民のメールやSNSの内容を監視せざるを得ないのに、そのことをごまかし続けていること、本来のテロ対策は、入管、税関、危険物の管理、空港の手荷物検査などの体制を強化することにあるにもかかわらずその予算は確保していないこと、極めて不誠実です。
市民の表現を萎縮させ、多様な意見を抑圧する法案を無理やり成立させようという政権では、民主主義は守れなくなります。
また、政府の答弁も全くひどいものでした。
特に、金田法務大臣は、答弁をすぐ刑事局長に委ねたり、ペーパーを棒読みした上で質問内容を忘れてしまったり、官僚の耳打ちをそのまま答弁してみたり、判例がないのにあるかのように答弁したり、あげくの果てには、みずからの頭脳が対応できないことを認めたり、何と素直な大臣なのでしょうか。
質疑を充実させるというなら、なぜ金田大臣そのものを交代させなかったのか。大臣の留任は、安倍内閣の国会対応の軽さを物語っております。
また、与野党で誠実に取り決められていた過去の申し合わせ事項を与党は次々とほごにいたしました。質疑者の……(発言する者あり)どっちがだとはどういうことでしょうか。宮川さんですか。違いますね。それは事実ではありません。