山本公一の発言 (環境委員会)

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○国務大臣(山本公一君) 環境大臣及び原子力防災を担当する内閣府特命担当大臣の山本公一です。
 第百九十三回国会における参議院環境委員会の御審議に先立ち、環境政策及び原子力防災に関する私の考えを申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いいたします。
 現在、環境行政の柱としては、大きく、東日本大震災からの復興、創生と循環共生型社会の構築の二つを基軸に考えております。
 まず、東日本大震災からの復興、創生について申し上げます。
 東日本大震災から今年の三月で六年が経過します。引き続き、被災地の復興を最優先の課題とし、取り組んでいかなければならないと考えております。
 復興の更なる加速化に向け、まずは、本年三月までに除染実施計画に基づく面的除染を完了させるべく取組を進めてまいります。中間貯蔵施設については、昨年、土壌貯蔵施設等の本格的な施設の整備に着手いたしました。本年も、引き続き施設の整備と除染土壌等の継続的な搬入を着実に進めていきます。また、住民の方々の放射線に係る健康管理や健康不安への対応についても、福島県の県民健康調査への支援、疾病の動向の把握、地域のニーズに合ったリスクコミュニケーション事業の推進などの取組を適切に進めてまいります。
 帰還困難区域については、復興拠点の整備につき福島復興再生特別措置法の所要の改正がなされた上で、必要な役割を果たしてまいりたいと考えております。
 指定廃棄物については、各県それぞれの状況を踏まえつつ、引き続き安全な処理の実現に向けて地元と調整を進めてまいります。
 さらに、放射性物質汚染対策を担う各組織を廃棄物・リサイクル部門と併せて一元化する等の機構改革を行い、復興、創生を加速してまいります。
 まだまだ困難な課題がありますが、私は、被災地の皆様との信頼関係こそが一番大切であると考えています。何よりも被災地の皆様の思いに寄り添いながら、引き続き誠心誠意取り組んでまいります。
 次に、循環共生型社会の構築について申し上げます。大きく、地球温暖化対策、自然の保全、活用と生き物との共生、資源循環の実現と安心、安全の確保という三つの柱から成ります。
 まずは、待ったなしの地球温暖化対策について申し上げます。
 昨年は、パリ協定が早期に発効するとともに、国連気候変動枠組条約第二十二回締約国会議、COP22において、各国が一致団結して温暖化対策に取り組むという固い決意を確認した年でした。世界は既に、産業革命以前と比べて平均気温の上昇を二度より十分低く保つとともに、一・五度に抑える努力を追求することを目的とするパリ協定の実現に向けてかじを切っており、私も会議に参加し、その潮流は変わらないものと確信しています。その中において、我が国は引き続き中心的な役割を果たしてまいります。
 温室効果ガスの長期大幅削減に必要な技術、製品、サービス等の将来市場は巨大なものとなります。技術、経済、社会、ライフスタイルのイノベーションを通じて低炭素投資を拡大し、この市場を獲得し、経済戦略の重要な要素として気候変動対策を進めてまいります。その際、環境先進国である我が国が相応の責任を果たし、高い国際競争力を維持し、世界全体の削減にも継続的に貢献していく上で、国内での大幅削減を実現していくことが欠かせません。
 このため、まずは、昨年五月に閣議決定した地球温暖化対策計画に基づき、国内での温室効果ガスを二〇三〇年度に二〇一三年度比で二六%削減する目標の達成に向け、徹底した省エネルギーの推進や最大限の再生可能エネルギーの導入、代替フロン対策、民生や運輸を始めとする各部門別の取組、ESG投資など環境金融の充実強化、低炭素なライフスタイルや製品等の選択を促進する国民運動等を進めます。我が国が有する優れた技術を生かして、二国間クレジット制度等も活用しながら、国内のみならず世界全体での削減に貢献し、我が国の更なる経済成長につなげてまいります。
 また、二〇五〇年までに八〇%削減することを目指し、環境省として長期低炭素ビジョンの策定を進め、政府全体での長期低排出発展戦略の策定につなげてまいります。今後の中長期的な排出の大幅な削減と新たな経済成長のための有効な手段の一つであるカーボンプライシングについて検討を進めてまいります。
 さらに、温暖化の影響が顕在化しつつある中、適応策についても、国内、国際両面で進めてまいります。
 次に、自然の保全、活用と生き物との共生に向けた取組について申し上げます。
 二〇一六年には、推計約五百四十六万人の訪日外国人が国立公園を訪れました。これを、自然環境の保護と両立した上で、大胆な利用の拡大を図り、二〇二〇年には一千万人の方々に日本の自然に親しんでいただくことを目指す国立公園満喫プロジェクトを進めます。まずは、八か所の国立公園において、昨年末までにステップアッププログラム二〇二〇が策定されました。これに基づき、優れた自然環境の保全を前提とし、自然の魅力を最大限引き出す取組や快適な利用環境の整備等を進め、世界水準のナショナルパークへと改革していきます。
 また、人と自然との共生を目指し、生物多様性条約の愛知目標の達成に向け、生物多様性を確保するための取組を進めます。
 まず、希少種の保全や遺伝子組換え生物の使用等の規制を更に図るため、今国会に、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案及び遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律の一部を改正する法律案を提出いたしました。また、鹿やイノシシなどによる被害を防止するための鳥獣管理を推進するとともに、外来種の防除などに取り組みます。さらに、災害時の対応も念頭に、ペットの適正飼養などを進めます。
 次に、資源循環の実現と安心、安全の確保に向けた取組について申し上げます。
 将来にわたり地域社会、暮らしを支えるための更新時期を迎えつつある一般廃棄物処理施設の整備については、地域の需要に的確に応えられるよう、広域化、集約化を図りつつ、早急かつ適切に支援を進めてまいります。あわせて、浄化槽についても普及を進めます。
 また、熊本地震や台風十号などによる災害廃棄物の処理について、全力で支援を行ってまいります。さらに、近年の災害の経験を踏まえ、災害が起こってから行動を起こすのではなく、今後想定され得る大規模災害もあらかじめ念頭に置いて、災害廃棄物の円滑な処理体制の確保及び処理施設の防災拠点化等の強靱化対策を進めてまいります。
 さらに、国内における廃棄物の適正な処理の確保と、特定有害廃棄物の輸出入規制の適正化を図るため、今国会に、廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案及び特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律の一部を改正する法律案を提出いたします。また、使用済小型家電からのリサイクルメダルの取組を始めとする3Rの推進に取り組んでまいります。
 現在及び将来の世代が良好な環境の中で健康に暮らす、そのための安心、安全の基盤を確保するための取組は、環境省の原点でもあります。様々に存在する環境リスクの低減に向け、しっかりと取組を進めます。
 まず、水俣病を始めとする公害健康被害対策、石綿健康被害者の救済については、引き続き真摯に取り組みます。
 また、土壌汚染に関する適切なリスク管理を推進するため、今国会に、土壌汚染対策法の一部を改正する法律案を提出しました。
 さらに、化学物質の環境リスクの低減により一層取り組みます。子供の健康と環境に関する全国調査、いわゆるエコチル調査については、息の長い取組として引き続き着実に実施してまいります。
 水銀に関する水俣条約実施の対応に関して、国内での取組を着実に進めるとともに、途上国の水銀対策の支援等を通じて世界の水銀対策をリードしていきます。
 PCB廃棄物については、一番早い地域では来年度末にも処分期間を終えることから、その処分を確実に達成できるよう取組を進めます。
 依然として環境基準達成率の低い微小粒子状物質、いわゆるPM二・五については、モニタリング体制を強化するとともに、科学的知見の充実を図りつつ、排出抑制対策を推進します。あわせて、中国を始めとするアジア各国と大気汚染対策に関する協力を推進します。
 マイクロプラスチックを含めた海洋ごみ対策、瀬戸内海や琵琶湖の環境保全にも着実に取り組んでまいります。
 次に、原子力防災等について申し上げます。
 万が一の原子力発電所の事故に対応するため、内閣府特命担当大臣として原子力防災に取り組みます。原子力防災会議を中心に、関係省庁を挙げて、地方自治体の地域防災計画、避難計画策定への支援、要配慮者への対応や防災資機材の整備への財政支援、原子力防災業務に携わる人材の育成など、きめ細かな取組を行います。
 原子力災害に対する備えに終わりや完璧はありません。今年度は、泊地域で冬季の訓練を含めた原子力総合防災訓練を実施しており、これらの防災訓練等を通じて、各地域の防災計画、避難計画の継続的な充実強化に努めてまいります。
 原子力規制に関しては、原子力規制委員会が、独立性の高い三条委員会として、科学的、技術的見地から公正中立な立場で規制を進められるよう、環境大臣としてしっかりとサポートします。
 また、今国会に、原子力利用における安全対策の強化のための核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律等の一部を改正する法律案を提出しました。
 昨日より今日、今日より明日、未来に豊かな環境をしっかりと引き継げるよう、そして将来、子供や孫たちの世代に、我々が頑張ったから今の豊かな環境があるんだと思ってもらえるよう、私は全力を尽くしてまいります。
 以上、環境大臣として、また、原子力防災担当の内閣府特命担当大臣として、当面の取組の一端を申し上げました。
 森委員長を始め、理事、委員各位におかれましては、今後とも、環境行政及び原子力防災の一層の推進のため、御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。

発言情報

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発言者: 山本公一

speaker_id: 7033

日付: 2017-03-07

院: 参議院

会議名: 環境委員会