滝波宏文の発言 (経済産業委員会)
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○滝波宏文君 正しく怖がる、リスクコミュニケーションをしっかり進めていただきたいと思います。
それで、お手元に配付してございますが、今回の福島事故対応の資金倍増をどう賄うかというこの政府の計画表において、ちょうど真ん中の欄ですけれども、除染のところですが、これを東電の株式売却益で対応するとされていることに私は強い感慨を覚えます。
それは、仮に、九〇年代の我が国の金融危機対応の事態において公的資金投入、とりわけ資本注入がこのように一政策として冷静に受け入れられていれば、我が国は失われた二十年に至らずに済んだのではないかというふうな慨嘆でありまして、また逆に、今その金融危機対応の痛い経験に基づく知恵がこのエネルギー危機対応においてしっかり生かされているという安堵の思いであります。
この点、事故の責任を果たさせるために東電を破綻させるべきというふうな主張がございますけれども、九〇年代の日本の金融危機対応の経過を見てきた者としては、なぜ今になって、長銀、日債銀の特別公的管理と言われますが、その破綻処理モデルを模倣するような対応をこのエネルギー危機においてしようとするのか、理解に正直苦しみます。
なぜなら、長銀、日債銀のいわゆる国有化は、強制的に国の管理下で倒産させるもので、各々数兆円の公的資金を投入した挙げ句、外資等にスズメの涙の金額で売られたという逸話で知られておりまして、結局のところ、日本経済の底で損失を実現化するということを確定してしまったため、数兆円の税金の損失が即座に決まったというふうなものでありました。
この政策の下策ぶりは、先般のアメリカの金融危機対応を見ると更に際立つものであります。リーマン・ショックの早くも翌日に、保険会社ですけれども、AIGに数兆円の公的資金、資本注入を決定したアメリカは、いずれの大金融機関も潰すことなく、アメリカ経済は結果的においてV字回復を見せております。大事なところは、資本注入された公的資金というのは、その後株価が上昇して回復してくる中で、その株価の売却益でしっかりと取り戻すことができたというわけであります。
この資本注入と株式売却益というふうな手法が今回の除染において使われているわけでありまして、このような日米金融危機対応の経験を、教訓を踏まえて、国民負担軽減のためにも、政府として東電については、強制的に破綻させる長銀、日債銀的な国有化をすることなく、このまま引き続き、まさにチッソが水俣病賠償のために存続しているのと同様、重い十字架を東電は背負い続けながら、賠償等の貫徹のため更なる経営改革を求めていくべきではないかというふうに思いますけれども、経産大臣の見解をお伺いしたいと思います。