榊原英資の発言 (国際経済・外交に関する調査会)

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○参考人(榊原英資君) まず、グローバリゼーションということでございますけれども、過去に指摘したこともありますけれども、日本企業の対応が遅れているということをしばしば指摘しております。大体東京の本部を向いているということで、例えばボードメンバーに外国人いないですね。これだけアジアに進出しているんであれば、ボードに結構アジアの人がいてもいいわけですけれども、まあやっているところも若干あるのかもしれませんけれども、これが非常に少ないということが一つですね。
 それからもう一つは、やっぱり日本人の英語の能力が低いということですね。これは当然、アジアあるいは外国に進出するためには英語が公用語にならなきゃいけない。まあ一部の企業、楽天みたいなところはその公用語でやっておりますけれども、そこのところが非常にやっぱり遅れているというふうに思いますから、やっぱりその辺の英語の能力を高めていくのをどうするかということで、これは私はいつも言っているんですけれども、要するに学校の教育が悪いと。中学校から十年も英語をやって、できないというのはおかしいんですよね、大体。
 ですから、これは英語教育をもっと抜本的に変えるべきだというようなことを言っておるわけでございますけれども、語学というのは二、三年集中すりゃできるようになるというのが国際的な常識でございますから、大学を出た日本の人が英語ができないというのは信じ難いんですけれども、これは大きくやはり教育の仕方を変えていくべきだと。今はどちらかというとリスニングを中心にして、やり方が変わってきているようですけれども、これは非常に重要なことだと思います。
 それから、よく申し上げているんですけれども、日本というのは、ヨーロッパ、日本、アメリカと、先進国比べるとどちらかというと小さい政府なんですね。税金及び社会保障の保険料というのは、日本の場合には、アメリカほどではありませんけれども、ヨーロッパに比べると非常に低いレベルになっておると。私は、どちらかというと、将来の問題として、ヨーロッパ型福祉社会をつくるという方向に行くべきではないかというふうに思っているわけでございます。
 ヨーロッパ型福祉社会というと、出産とか育児とか教育とか、そういうところに国家の資金をつぎ込むということになるわけでございますけれども、これをやっぱり志向するというのが一つの政治的な方向だと思いますけれども。ただ、これをやるためには財源が必要ですから、やっぱりヨーロッパ型に消費税を二〇%まで上げろと、これはとんでもないと言う人がたくさんいると思いますし、大体日本の首相というのは、消費税をつくったり上げたりすると一年後には交代させられるということになっているので、政治家の立場としては非常にやりにくいことかもしれませんけれども、やはり消費税を次第に上げていって、少なくとも一〇%に早くしろと、延ばすなというふうに言いたいんですけれども。少なくとも一〇%にして、将来は二〇%ぐらいにして、ヨーロッパ型福祉社会をつくるんだと、出産、育児、教育について国が負担すると、そういうことをやるべきだというのが私の意見でございます。
 これは政治家によっていろいろな意見があると思いますけれども、少なくともどちらかの政党には言ってほしいと、自民党が言わないんだったら民進党に言ってほしいというふうに、それが一つの対立軸になると思うんですね。日本の場合には、政権交代しても何が変わるんだということがはっきりしないですね。実際に自民党から民主党になって、民主党から自民党になりましたけれども、何が変わったのと言われると余りすぐ指摘できないというようなことでございますから、やっぱり一つの対立軸を持つという意味で、そのヨーロッパ型福祉社会をつくるというようなことを例えば今の野党が言うというようなことは、相当有効な提言になるんではないかと私は思っておりますけれども。

発言情報

speech_id: 119314305X00120170208_058

発言者: 榊原英資

speaker_id: 20726

日付: 2017-02-08

院: 参議院

会議名: 国際経済・外交に関する調査会