大橋正明の発言 (国際経済・外交に関する調査会)
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○参考人(大橋正明君) ありがとうございます。
私は、どうしても今までNGOというのは何かボランティアの延長で、すなわち、ボランティアというのはいい意味でもあるんですけど、悪い意味でいうとお金をなしで頑張ってやっている、そういうふうな延長だとやっぱり中身がプロフェッショナル化していかないというふうに思っています。そういうことで、キャリアパスみたいなことをいろんなふうに考えていただきたいとお願いもしていますし、そういうものが理念としてどこに結び付いているかという全体の位置付けみたいなものがはっきりしていないといけないんじゃないかというふうに思っています。
結局、例えば私たちがやっているようなこととか、社会開発と取りあえず申し上げていますけれども、それって、ちょっと、十年前までだと思うんですけど、外務省にあったのは経済協力局だったんですね、国際協力局じゃなかったんです。経済と社会というのはやっぱりバランスを取っていくものじゃないですか。だから、今、出先機関に行っても、経済班とか経済協力班というのはあるんですけど、社会協力班というのがないんですね。
だから、社会について見ていて、その社会というのは、さっきも言いましたように、その先がまたもっと分化していくべきだし、宗教とか、さっき藤田先生がおっしゃったように、分化していくべきなんだけど、基本的にやっぱり経済を中心に見ようとしているか、せいぜい文化という形で日本の文化を紹介しようとしているだけで、相手の社会をどれだけ見ているかということを私はちょっと非常に不安に思っています。
例えばスリランカの紛争というのがありましたけれども、あれはタミル人の人たちから見ると、日本がどう助けてくれるのか。シンハラ人の人たちは仏教徒ですから、日本を仏教国と規定するならですが、やっぱり日本が果たす役割は物すごくあったと思うんですね。だけど、結果的にはそれがもうなかなか、すごく頑張ったと思います、僕らの仲間としても。ただ、外交的にはなかなかそういうふうにいかないままに非常に悲しい状態になって、タミル人の人たちというのは言わば蹴散らされてしまったというか、まああれはもちろんやられたタミルの側にもいろんな問題はたくさんあると思うんですけれども、もっとそういうときに現場に入っていって、外交の人たちも私たちも、あのときに外交官の方に言われたのは、大橋さんたち、是非中に入っていって様子をどんどん見てきてよというふうに言われていたんですね。そういうものがたくさん後押しされれば、もし仮にあの紛争がまた別な結果になっていたら、そういうパイプが物すごく大きな役割を果たしていたことにもなるだろうというふうに思うんですね。
だから、当然政府としては、行政府としてはいろんなパイプを使っていく、赤十字なんかもそういうときには、例えば北朝鮮と話するときに赤十字パイプを使ったりするようにNGOパイプというものが存在しているんだということ、それがプロフェッショナルなものなんだと、いわゆるボランティアとしてすごく頑張ってちょっとの期間やるんじゃなくて、プロフェッショナルなものとしてあるんだという認識を強めていただきたい。これはもう先生方に是非お願いして、そういうものがあるんだよ、これはNGOもNPOもそういうものなんだよというふうに、元々ボランティア精神ではあっても、そういう社会の一部であるということを位置付け、それを更に持ち上がったところの土台としての国際協力というのがあるんじゃないかというふうに思っているということであります。