岩間剛一の発言 (資源エネルギーに関する調査会)
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○参考人(岩間剛一君) LNGの問題というのはかなり専門的なお話ですので、なかなか分かりにくいお話だと思うんですけれども、日本の場合これまで、実は東日本大震災前までは、実際日本の場合においてはLNG火力というのは基本的にミドル電源として扱っていたんですね。電源というのは、二十四時間稼働するベースロード電源としての原子力発電と石炭火力、それから、その途中の、要するに需給の調整のためのミドル電源、真夏のピークのための石油火力電源というふうな形の電源に三つに分かれています。ただ、日本の場合、原子力発電の再稼働が不透明な中において、ミドル電源であれ、LNG火力をフル稼働させることによって実際に停電というものを起こさずに済んできているというのが現状です。
そういった意味で、今後もどうかというと、今後については、原子力発電の推進の是非はともかくとして、実際問題として、原子力発電の再稼働というものがなかなか不透明な状況の中においては、今後やっぱり二〇二〇年に向けて、基本的にミドル電源であるLNG火力というものを実際のところはフル稼働させることによって日本の電力不足というものに対応するということになるわけです。
ただ、そこで、LNGの問題は何かといいますと、日本は世界のLNGの三分の一を輸入する世界最大のLNG輸入国です。しかし、にもかかわらず、日本が先導的に要するにLNGのプロジェクトを実際のところは構築していく過程の中において、LNGの価格については、さっきも申し上げたように、原油価格連動、それから長期契約ということで十五年から二十年の長期契約、それからあと、仕向地とか転売を禁止するという、そういった形で、かなり日本にとって余り有利ではない条件でLNGを輸入していたわけです。それによって、結局のところは、東日本大震災以降、非常に高いLNGを買うことによって電気料金の値上げにもつながってしまったということがあるわけですね。
ただ、足下のところではどうかといいますと、世界的に見るとLNGの価格が余りに高くて、実際にLNGの輸出国が相当な利益を実は上げてしまったんですね。その関係でLNGのプラントの増設が相次いでいることから、今、二〇一七年時点においては、世界のLNG貿易は、大体年間二億四千万トンに対して世界のLNGの生産能力は三億トンを超えています。ですから、明らかに供給過剰な状態になっています。
ですから、そういう意味でいうと、今御質問にあったように、日本の場合においては、まず米国あるいはカナダといったようなところのシェールガスを原料としたLNGを輸入することによって、従来の硬直的な取引慣行というものを変えることによって、まず原油価格連動というものから、要するにLNGの市場の需給の実勢に合わせた形でのLNGの購入に変えていくということ。
それからもう一つは、今まで電力企業さんは基本的に価格の安さということよりも供給の安定性に重心を置いていたんですね。ところが、エネルギーの産業というのがだんだん価格、要するに供給の安定性よりも効率あるいは価格の安さ、こういったものに軸足がだんだんと変わってきているわけです。そうなってくると、従来のようにともかく要するに供給の安定さえあれば価格は高くてもいいという考え方から、これは実は総括原価方式というふうな、そういった電力料金の決め方にも問題があったというふうに私は考えていますけれども、そういった総括原価方式が変わり、電力の自由化が進んでいく中で、実際に少しでも安いLNGを買って国民の生活というものについてもう少し、ですから、要するに利便性を図るという観点から見れば、実際のところはLNGの輸入先を多様化する。
ですから、具体的に言うと、今お話ししたように、米国のシェールガスを原料としたLNGを輸入することによって原油価格連動とは関係のないLNGを入れる。あるいは、それから要するに転売が認められているわけですから、そうしたらば日本が買って、実際のところはディーリングを行うことによってより高く買ってくれるところに売ることによって、そのディーリングによって利益を上げていく。さらには、例えばカタール産と米国産とでてんびんに掛けて安い方のLNGを買う。
そういう形で、実際のところはいろんな工夫を行うことによって、より安いLNGを輸入することによって最終的には電気料金の値下げを通じて国民生活の向上を図ることができるというふうに私は考えています。