平川則男の発言 (文教科学委員会)

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○参考人(平川則男君) 御質問ありがとうございます。
 最初の、学び方改革というか、企業と大学の連携、そして企業の意識改革の観点でございます。
 基本的には、大学というのは自主自律、自主性を尊重すべきものであるというふうに考えておりますが、やはり社会情勢の変化に応じて企業との対話、そして連携というのも当然必要になってくるのかなというふうにも思っているところであります。
 そういった中で、企業の意識改革でございますけれども、やはり人材を育てるというふうな基本的な姿勢にまずは立ち返っていく必要があるのではないかなと思います。最近までは、即戦力の人材を求める傾向が大変強くて、その中で若い新規採用者を採らないような傾向が強かったんですけれども、人材不足の中でやはり人材をしっかり育てるという方向が強くなってきているということはいい評価できるのではないかなというふうに思っているところであります。
 ただ一方で、先ほど言ったように、働く者の能力を更に高めていき、そして生産性を高めていくということについては、やはり企業としても、先ほど言ったような有給の学び直しの休暇であるとか労働者のキャリアアップをしっかりと支えていくということが重要ではないかなというふうにも考えております。
 例を申し上げますと、ちょっとこれ医療系の話になってしまいますが、例えば精神病院に働いている看護師さん、やはり患者さんを地域に帰していくというふうな取組をする中で、やはりさらに、単なる看護、療養の世話だけじゃなくて、地域に患者さんを帰していくためには地域でどうやって暮らしていく仕組みをつくっていくのか、そしてそれをどうやってつなげていこうかというふうに考えるわけであります。そういった中で、例えば新たに精神保健福祉士の資格を取りたいというふうに考えれば、その資格を取るためにやはり資格の取り直しというのがあります。それもキャリアアップの仕組みだと思いますので、それをどうやって支えていくのかということも必要でありますので、そういうことも含めて、しっかりと企業、そして事業者も御理解をいただくということも重要ではないのかな、それがひいては日本の全体の生産性の向上につながっていくのではないかなというふうに考えているところであります。
 それからもう一つ、教育全体の財源の問題であります。これ、大変難しい問題であります。
 社会保障と税の一体改革の関係でいいますと、社会保障と税の一体改革の中では残念ながら教育の支出の問題については対象となりませんでした。そういった意味で、子ども・子育て支援については相当充実をし、待機児童解消のためにはかなり貢献はしていると思います、まだまだ財源十分ではないと思いますが。
 そういった中で今後の財源の確保の問題でありますけれども、教育国債若しくは子供国債という考え方も一部あるようでありますけれども、やはりこれはどうしても将来、国債でありますので、単純な赤字国債でありますので、実質的にはこれはもう将来に対しての借金を将来の子供に対して負わせてしまうんじゃないかというふうな疑念もありますので、やはりしっかりと税制改革などによって財源を確保していくというのが基本的な考え方ではないのかなというふうに考えているところであります。
 考え方の中で、税でやるのか社会保険でやるのかというふうな考え方もございます。基本的には税制でやるというのが大変、基本的な姿だと思いますけれども、一方で、社会保険というのは財源調達能力が高いというふうな面もございます。かつて介護保険制度創設のときも、税制でやるのか社会保険でやるのかというふうな議論がございました。そのときも議論の中で、やっぱり税制よりも社会保険の方が国民の理解もできるし財源調達能力も高いということで介護保険制度が、二〇〇〇年ですけれども、社会保険制度としてスタートしたわけであります。
 ただ、教育若しくは子ども・子育てをじゃ社会保険でやるということになると、社会保険というのはリスクに対しての、リスクに対してどうやってみんなで支えるかというふうな仕組みでございますので、教育若しくは子育て支援がリスクとなり得るかどうかという問題も深く議論をしていく必要があるんではないかなというふうに考えておりますので、これについても検討の余地があるかなと思います。
 いずれにしましても、連合としましては、社会保障と税の一体改革について充実をしっかりと進めていく、今消費税八%でありますけれども、しっかりと、一〇%にして既存の社会保障政策についての財源を確保した上で、更にその先に教育、そして二〇二五年以降の高齢化社会に向けた社会保障政策や教育政策を含めた財源確保について国民的な議論を早急に進めていく必要があるというように考えております。
 以上でございます。

発言情報

speech_id: 119315104X00920170518_011

発言者: 平川則男

speaker_id: 16013

日付: 2017-05-18

院: 参議院

会議名: 文教科学委員会