森本真治の発言 (本会議)
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○森本真治君 民進党・新緑風会の森本真治です。
ただいま議題となりました平成二十九年度地方財政計画及び地方税法等改正案、地方交付税法等改正案につきまして、会派を代表して質問します。
法案の質問に入る前に、森友学園への国有地売却についてお伺いします。
豊中市の国有地が森友学園に対し格安の値段で払い下げられたことに多くの疑惑が生じ、政府は国民が納得する説明責任を果たすことが求められています。
他方、豊中市では、現在、国から購入した土地に学校給食センターを建設することが計画されています。七億七千万円で購入した土地ですが、ここにアスベストを含んだ大量の瓦れきが埋まっていることが判明し、豊中市はその撤去費用十四億三千万円を新年度予算案に計上していると伺っています。また、森友学園が購入した土地の隣にも、豊中市が国から十四億二千三百万円で購入した土地があります。この土地においても、土壌汚染対策費はまず豊中市が負担し、実施後に実費を国が補償するものです。一方、森友学園の土地については、対策を実施する前に評価額から八億円もの対策費を差し引いて売却するダブルスタンダードを財務省は取っています。
このような異なる対応を財務省が行うことによって、豊中市では、手続の不公平感から、豊中市が払い損をしているのではないかと行政への不満も沸き上がっていると伺っています。国の不公平な対応により、自治体が市民から不信感を持たれるようなことがあれば、自治体の立場に立つ総務大臣としても看過できないと思います。
高市大臣は、このような市民が理解できないような手続を取る財務省に対して、公平な手続を進めるよう強く是正を求めるべきだと思いますが、お考えをお伺いします。あわせて、森友学園が行う小学校建設工事に伴う産廃処理が適正に行われているか、総務省としても、豊中市と連携を密にし、監視を強化する必要があると思いますが、高市大臣に伺います。
次に、地方公務員の臨時・非常勤職員をめぐる課題についてお伺いします。
現在、自治体で働く臨時・非常勤職員は約六十四万人。その中には勤務時間が常勤の職員と同等あるいは四分の三超の職員が約四十一万人もいます。今や自治体の行政サービスは臨時・非常勤職員がいなければ成り立ちません。
その臨時・非常勤職員の処遇について、昨年総務省に設置された研究会で、任用の在り方や処遇について検討が行われ、年末に報告書が提出されました。この報告書を受け、関連する法律案が今国会で審議される予定となっています。
具体的な内容については法案審議の際に行うとして、基本的な考え方を高市大臣に伺います。
地方公務員の臨時・非常勤職員の処遇について、安定した行政サービスを行うための人材確保の観点からも、賃金・労働条件の改善は非常に重要だと考えますが、いかがでしょうか。
また、賃金・労働条件を改善しても、いつ雇用がなくなるかもしれない不安のある職場では業務に専念することに支障があり、そもそも人が集まりません。賃金・労働条件の改善と同じく、長く職場で働き続けられること、すなわち雇用の確保、安定も大変重要な課題だと考えますが、高市大臣の御所見及びその具体策を伺います。
次に、地方財政対策についてお伺いします。
平成二十九年度の地方財政は、交付税特別会計における前年度からの繰越金が見込めなくなり、財源不足額が六兆九千七百十億円と、平成二十二年度以来、七年ぶりに拡大に転じることになりました。
これに対し、政府は、新年度以降も国と地方の折半ルールを継続させるとともに、公庫債権金利変動準備金の活用や交付税特別会計借入金の償還繰延べなどの財源確保策を駆使し、地方交付税の減少と臨時財政対策債の増加を最小限にとどめたと説明しています。折半ルールは平成十三年度から三年間の特例として導入されましたが、その後も継続が繰り返され、今や臨時財政対策債の残高は約五十二兆円と、地方交付税の約三年分の規模にまで増加しています。これが持続可能で健全な地方財政の姿と言えるのでしょうか。
平成二十九年度概算要求に当たって、総務省は法定率の引上げを事項要求していましたが、なぜ実現しなかったのでしょうか。折半ルールが継続となった理由とともに、平成二十九年度地方財政対策について、高市大臣の総括的な評価を伺います。
次に、平成二十九年度の税収見通しと地方財政の展望について質問いたします。
今年度、国税収入が想定した額を下回る見込みとなり、地方交付税法定率分は減額を余儀なくされ、先般、第三次補正予算で一般会計からの補填と自治体に追加で臨時財政対策債の発行をお願いする事態となりました。
平成二十九年度においては、税収は今年度当初予算に対して増加を見込むものの、国税も地方税も一%に満たない僅かな伸び率にとどまっています。しかし、今年度税収不足が生じたこと、七年ぶりの地方財源不足の拡大といった状況を踏まえれば、それすらも実現可能か疑わしい状況です。そもそも、政府経済見通しにおける名目二・五%、実質一・五%の経済成長自体がかなり楽観的な前提であると言わざるを得ません。
近年の地方財政対策は、リーマン・ショック後の危機対応モードから平時モードへの切替えを進めていくこととされてきましたが、平時モードに着地する前に再び危機対応モードに逆戻りするリスクはないのでしょうか。地方税収及び地方交付税の原資となる国税収入の動向を含めた地方財政の中期的な展望について、高市大臣に伺います。
次に、特例的な財源確保策について質問いたします。
さきに述べたように、平成二十九年度地方財政対策は、再び拡大に転じた地方財源不足に対応するため、様々な特例的な財源確保策が駆使されました。その中でも、公庫債権金利変動準備金については、平成三十一年度までの三年間で総額九千億円の範囲で活用することとされました。しかしながら、公庫債権金利変動準備金も無尽蔵にあるものではなく、こうした特例的な財源確保策の多用は、参議院総務委員会が毎年決議している自立的かつ持続可能な財政運営を可能とする地方税財政制度の構築の趣旨を体現したものとは到底言えません。
そこで、公庫債権金利変動準備金にいつまで依存することができるのかという観点から、平成三十二年度以降の活用可能額とともに、地方財源不足に対する今後の恒久的な財源確保策について、高市大臣に伺います。
次に、持続可能な地方行財政基盤の確立について質問いたします。
地方財政に関しては、平成三十二年度の国、地方の基礎的財政収支を黒字化する財政健全化目標の実現に向け、歳入歳出両面にわたる改革を進め、持続可能な行財政基盤を確立していくことが求められています。
こうした中、自治体においては、職員の削減等による行政経費の効率化や投資的経費の抑制に努めてきました。しかしながら、先述した臨時・非常勤職員の増加に伴う諸課題や公共施設の老朽化の問題等も顕在化しており、今までの延長線上の対応は限界に近づいています。
持続可能な地方行財政基盤の確立に向け、大胆な税源移譲や地方交付税の法定率引上げも含めた対応は、もはや待ったなしです。地方税制の抜本的な改革が進まないことに高市大臣もじくじたる思いだと考えますが、御所見を伺います。
次に、トップランナー方式についてお伺いします。
地方交付税の算定に対し、行革努力と実績によって配分されるインセンティブ改革や民間委託等による経費削減に基づいて単位費用を引き下げるトップランナー方式が強化され、限られた財源を自治体間で取り合う構造となっています。これは、より良いサービスをいかに提供できるかよりも、いかに歳出削減できるかに重点を置き、国による財源保障責任を放棄し、客観、中立であるべき地方交付税制度をゆがめることになります。
高市大臣には、改めて、各自治体に民間委託を押し付けるといった政策誘導に利用するものではないこと、地方交付税は自治体の一般財源であることを確認したいと思いますが、いかがでしょうか。
次に、トップランナー方式の対象となった業務の経費水準についてお伺いします。
平成二十八年度対象となった学校用務員や道路維持補修などの事務は、経費区分を給与費から委託費に移した上で、その水準が引き下げられています。これでは、民間事業者の労働者の人件費にしわ寄せが行っているケースも想定されるのではないでしょうか。
トップランナー方式の対象とする場合であっても、同一労働同一賃金の観点や、自治体や事業の規模がそれぞれ異なることから考えれば、一律に経費水準の引下げなどの見直し等は行うべきではないと考えますが、高市大臣に伺います。
関連して、自治体窓口業務の民間委託についてお伺いします。
窓口業務の民間委託は、トップランナー方式の導入が見送られたものの、引き続き検討とされています。一方、第三十一次地方制度調査会の答申を受け、自治体窓口業務の地方独法化を可能とする関連法案が上程される見込みであり、導入を見送ったものとも思いますが、これには問題があると思います。
確かに、大都市を中心に窓口の受付等の民間事業者への委託は進んできました。しかし、窓口は住民と向き合う自治体の最前線です。窓口に来庁したことをきっかけに、就労相談や住宅支援給付、多重債務解決などの複合的かつ多様な問題解決につなげる取組も進んでいます。単なる窓口業務ではなく、窓口をアウトリーチのアンテナとし、包括的なサービス体制をつくっていくことも自治体の重要な業務です。窓口業務の独法への包括委託は、そうした取組にマイナスになる危険性をはらんでいます。
もちろん、独法への委託等は個別自治体の判断ですが、トップランナー方式の拡大や総務省からの助言の強化により、自治体が選択せざるを得なくなるようなことはあってはなりません。あくまでも選択肢の一つであるということでよいか、高市大臣に伺います。
最後に、車体課税の見直しについて伺います。
平成二十九年度税制改正においては、不条理で過重な税制を解消し、ユーザーの負担を確実に軽減するため、自動車取得税の廃止などを含む車体課税の抜本的見直しを行うべきでありました。しかし、与党は、そうした改革を行わないどころか、今月末に期限切れを迎える自動車取得税のエコカー減税の適用期限を延期するに当たり、対象を縮小する方向性を打ち出しました。
自動車産業は非常に裾野が広く、関連産業を含めて全就業人口の約一割である五百万人超の雇用を生み出し、自動車製造業の出荷額が主要製造業の約二割を占める。我が広島でも、県の統計によれば二三・七%を占めており、他産業への生産波及効果も大きい基幹産業です。
一方、国内の自動車販売台数は、平成二十六年の消費税引上げ、さらには軽自動車税の引上げ以降、前年比割れが続いています。国内販売の低迷が進めば、雇用や生産基盤の維持を困難にし、中小企業、地方経済を含む日本経済全体に大きな影響を与えます。
また、地方では自動車が生活の足であり、複数台を保有する世帯も多く、税負担が重くなっています。負担を増やすということは、景気や消費の足を引っ張りかねません。今回の改正に当たり、自動車需要の落ち込みや日本経済に悪影響をもたらす懸念をどのように認識しているのか、高市大臣の見解を伺います。
以上、るる質問いたしましたが、高市大臣の明瞭な御答弁を期待し、私の質問を終わります。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣高市早苗君登壇、拍手〕